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前話 咲「……遂にここまで来たんだ」 咲(優希ちゃんはお姉ちゃんのギュルギュルとギギギに負かされて、染谷先輩は相性最悪の面子に点数をキープ) 咲(部長は何故か右腕を骨折してたけど、その逆境を悪待ちのバネにして何とか点をもぎ取って、和ちゃんはあの場で唯一の巨乳だからという理由で集中砲火を受けたけど、それでも私まで繋げてくれた……) 咲(正直清澄はこれまでに無い程にピンチだ……。でも、負けるわけにはいかない) 咲(私は白糸台の大星さんを叩き潰して、清澄を全国優勝させて、お姉ちゃんと話さなくちゃいけないんだから!) 咲「だから、絶対に勝つよ!」 ガチャ 淡「がるるるるる……」 穏乃「むぅー……」 咲「…………」 咲(先入りしてた二人は威嚇するように睨み合ってました) 咲「あ、あのー……」 淡「サキーはZ派だよね!?」 穏乃「いいや超派だよ!!」 咲「!? 何の話!?」 淡穏「「ブ○リーはどっちの方が最高かだよ!!」」 咲「え、ええ……? あ、あの、ドラゴ○ボールの話、ですよね……?」 淡「だから! Zでのブロ○ーの方が超よりもよりサイヤ人らしく、より悪魔らしくていいんだってば! 出てきた台詞の一つ一つが名言だし、あの悟○が「おめぇちょっとは手加減しろよ」って言った時の絶望感は、メタルク○ラ軍団登場時にも負けないもんだったでしょ!? 超のブ○リーとかあれ、もうほぼ叫んで暴れ回ってるだけでしょーが!」 穏乃「それは違うよ! 確かに台詞のインパクトっていう点だと最初のブ○リーには負けるけどさ! Z時代の映画でブロ○ーは三作登場してるけど、一作目みたいに喋るような事はほとんどなくて三作目に至ってはブ○リーの台詞らしい台詞は一切無かったんだよ!? つまり視聴者がブロ○ーに求めているものは、その圧倒的な強さとダイナミックかつ破壊的な戦いなんだよ!」 淡「それは超じゃなくてもいいでしょ!? 大体超のブロ○ーは生い立ちほとんど変わらないまま優しくなっちゃって、悪魔感無くなっちゃったじゃん!!」 穏乃「それも良さの一つだよ! ベ○ータ然りバー○ック然り、サイヤ人は優しさを獲得した方が強くなれるんだから! 超でのブロ○ー見た!? 超サイヤ人ブルー二人相手に圧倒してたんだよ!?」 ドラゴン○ールファンあるあるその1 ドラゴ○ボール超は賛否両論。 淡「ほんっと信じらんない高鴨穏乃! ベジ○ト派と聞いて予感はしてたけど、ブロ○ーの事でまで意見が合わないなんて!」 穏乃「こっちの台詞だよ! しかも全○様の事まで否定派だし! あんなに可愛くて強い全○様の何が不満なのさ!?」 咲「あ、あのー……喧嘩はそこまでに……」 淡「で!? サキーはどっちなの!? Z!? 超!?」 咲「え? あ、その……タイトルだけは知ってるんですけど、Zとか超とか言われても分からなくて……」 穏乃「え!? 読んでないの!? 無印もZも!?」 咲「私、ああいうバトルマンガの痛そうな描写とか、見てるだけで痛いから苦手で……」 淡「なにそれ! ドラ○ンボール読まないとかマジで人生損してるよ! 99割くらい!」 咲「それ100%超えてます」 ドラゴン○ールファンあるあるその2 ドラゴン○ールは義務教育 咲「あ、でも同じ作品読んでても、好きな所とか嫌いな所とか分かれちゃう気持ちは分かりますよ。私も本は……」 淡穏「「ブ○リーに嫌いな所なんてあるわけないでしょ!!」」 咲「えぇ……」 ドラゴン○ールファンあるあるその3 なんだかんだでブ○リーが大好き ネリー「……試合始まる前から白熱してるね」 咲「! 準決勝の……」 淡「あ! 外人ロリ!」 ネリー「そこの金ピカで頭弱そうなのが、白糸台の大星淡か。あはは。これならネリー楽勝だね」 淡「はぁ~~!? 頭弱そうとか、この淡ちゃんのどこを見て言ってるんですか~~!? 頭にも身体にも栄養が行ってなさそうなナリしてさーあ!?」 ネリー「なんかもう全身からアホの子オーラ立ち昇ってるんだよ。てゆーか身体って。その牛乳、この前まで無かったやつじゃん」 穏乃「言われてみれば、大星さんって準決勝ではぺたーんってしてたのに、急に膨らみましたよね」 ネリー「えー? まさかパ」 淡「ちっがーう!! 前まではぺた胸メーカー使ってただけ! このきょぬーは自前のなの!!」 咲「え? ぺた胸メーカー?」 ネリー「なにそれ? 言い訳にしては酷くない?」 淡「言い訳かどうかはこれを触ってみれば分かるよ。ほれほれ、どうぞどうぞー?」 ネリー「……止めとくよ。勢い余って千切っちゃいそうだから」 穏乃「えーと、そのぺた胸? メーカー? っていうの、何で付けてたんですか?」 淡「女の子はね、胸をアピりたい時とアピりたくない時とに分かれてるの。麻雀だと手を伸ばして手元の牌を倒しちゃう事もあるし、服によっては全体的に太って見えるからね。スリムに見せたい時は大体付けてるわけ」 咲「え、じゃあなんで今日はそれを付けずに……?」 淡「この試合がひんぬーばっか集まるから、優越感に浸りたくて!!」 咲穏ネ(*1)) ネリー「まぁいいや。それじゃ、さっさと始めよっか? 準決勝で阿知賀に負けて二位進出の王者サマ?」 淡「うっさいなーさっきから! この試合ではボッコボコのボコにして100回勝ってやるんだから!! なに!? ひんぬーの妬み!?」 穏乃「大星さん。そのマウント取りは敵を増やすだけだから止めた方がいいよ」 咲(……盤外の戦いで機先を制された感じだけど、やる事は変わらない) 咲(お姉ちゃんと向き合う為にも、みんなの為にも、私は優勝するんだから---) ネリー「ああ、そうそう」 咲「?」 ネリー「この試合でネリーが勝ったら、キョウタロとの体の相性、確かめさせてもらうから」 咲淡穏「「「……………………は?」」」 穏乃「え? 体? 相性? えっと……確かめる? どういうこと?」 ネリー「まぁー平たく言えば、エッチするって事」 穏乃「エッ……!?」カァァ/// 咲「はっ!? ちょ!? えぇ!? な、何言ってるんですか!? きょ、京ちゃんとそんな! え、えっ…………なんて!!」 淡「うーわ、引くわー。外国の女ってほんとにそーゆーのゆるゆるなんだー。えーんがちょー」 ネリー「ネリーからすれば日本人の方が理解出来ないよ。男女交際するにあたって体の相性って重要事項なのに、それを確かめもせずに付き合ってしばらくしてからするのが一般的なんでしょ? そんなだから痴情の縺れや浮気が蔓延するんだよ」 穏乃「つ、付き合う気なんですか!? 京太郎君と!?」 ネリー「そだよ? むしろ、あんなに美味しい魚逃す手無くない? 流石のネリーももーちょっと手順踏みたいとこだけど、うちでもハオとかミョンファとか、なんならサトハも危なそうだし、他のとこでも色んなのいるっぽいし。モタついて掻っ攫われたら元も子もないからね」 穏乃「ええっ!? じゃあ、動画で言ってた賭けっていうのもそれが目的で!?」 ネリー「まさかあれで乗ってくるとは思わなかったけどねー」 淡「モタつかないのはいいけどさー。ほぼ騙した形で賭けやって、関係持っても続かなくない?」 ネリー「む」 淡「それにキョータローがきょぬー星人なのはしゅーちの事実じゃん。つるぺったんなだけじゃなくてロリロリのちんちくりんなアンタでどうこう出来ると思うー?」 ネリー「分かんないよー? うちの学校でも全然タイプと思ってなかったけど、付き合ってみたら相性良かったって語ってる女の子はいるしね。大体ネリーとキョウタロの賭けに口出す権利は、部外者のあんたには無いと思うけど?」 淡「へー、そういうこと言っちゃうんだ? いいよ。淡ちゃんもうちの優勝に賭けてあげる」 穏乃「大星さん!?」 ネリー「へぇ。賭けの内容は私達と同じでいい?」 淡「いいよいいよ。もし負けたら靴でも足の裏でも舐めてあげる。そんな未来は訪れないけどね」 ネリー「吐いた唾は飲み込まないでよ。いや? それもいいかもね? 元王者サマが地べたに這い蹲って吐いた唾を啜る絵面は、記者大喜びのスクープになりそう」 淡「あはは」 ネリー「ふふふ」 咲(な、なんか空気が……今までに感じてきたのとは異質の重苦しい圧を感じるよぅ……) 穏乃「ちょ、ちょーーーっと待ったぁ!!」 ネリー「は? なに?」 穏乃「ネリーさん、だっけ? そういうの! 良くないと思う! ネリーさんの国では当たり前の事かもしれないけど、ここは日本で、京太郎君は日本人なんだから! 郷に入れば郷に従った方がいいんじゃないかな!?」 ネリー「うるさいなー。もう一回言うけど、部外者が口出す権利無いんじゃない? それともこっちの金ピカのサポートでもして、ネリーを負かしてみる? どっちにせよ全員倒すつもりだから変わんないけどね」 穏乃「いや、それは……」 淡「ちなみに私が勝ったら、そこのガキンチョにはカメラの前で土下座させて、キョータローには私がプロになった時の専属マネージャーになってもらうから」 咲「え!? 何故そこで京ちゃん!?」 淡「当たり前でしょ? 二人の賭けに私も乗っかるんだから。テルーもキョータローのお菓子気に入ってたし、良い感じに人生設計できそー♪」 ネリー「って事らしいけど、どうするの?」 穏乃「ぅーーーっ。わ、分かりました! あたしも賭けます! 阿知賀の優勝に!」 ネリー「ふーん。それで? 阿知賀のはキョウタロに何させる予定なわけ?」 穏乃「い、いや、そういうのは無いですって! あくまで二人の賭けで京太郎君がどうこうされるのから守る為で……。あ、でも、ドラゴン○ールのゲームはやったこと無いから、一緒にプレイする為にお家にお邪魔させてもらうのはいいかも……」 淡「うわー……。高鴨穏乃はそーやって距離詰めるタイプなわけだ……」 ネリー「天然は怖い怖い……」 咲「い、いい加減にしてください! さっきから黙って聞いてれば、たかだか賭け一つで京ちゃんの人生を左右するような事させようなんて! 京ちゃんはうちの、清澄の部員なんです! 他所の人が勝手な事しないでください!!」 穏乃「……えっと、宮永さん。私が言えたことじゃないかもだけど。 同じ部活だからと束縛するような事は止めといた方が……」 ネリー「同じ中学とか半端にも程がある幼馴染みの負けヒロインは黙っててよ」 淡「あらゆる要素がテルーの完全下位互換のポンコツ魔王の癖に」 咲「あ、もう本気で怒りました。 全員ゴッ倒す!!」 その日、日本海のど真ん中に向けて流星群が降り、それを受け止めるかのように海中から山が隆起して、かと思いきや衝突直前に流星群が鋭利に曲がって上昇を始め、成層圏付近で爆発四散して花吹雪が咲き乱れ、風に乗ってIH会場に降り注いだという。 カン! 前話
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【東京:白糸台高校】 《白糸台高校麻雀部》 淡「フフーン、フーン……もーいーくつ寝ーるとー全国大会だー♪」 誠子「なんなのその替え歌……」 淡「エヘヘー、全国大会が待ち遠しいなーって私の気持ちを表現してるんですよー」 誠子「小学生とか好きだよね。正月のところをクリスマスー、とか入れ替えるのさ」 尭深「ユニーク」 菫「尭深、台詞は選んでくれ。お前がそれを呟くと、いろんなところから注意を受けそうだから」 尭深「…………アトミックファイヤーブレード」(ボソ 菫「おい、喧嘩売ってるのかお前」 誠子「いや、案外そっちは大丈夫っぽいですけど。まあ、尭深よりそれっぽい人が他校にいそうだけど」 菫「だからお前らな、そういう物議を醸す話は止めろ……!」 淡「まだかなまだかなー、早く全国大会始まんないかなー」 照「……そんなに楽しみなの?」 淡「ウン!だって、全国大会に行ったらきょーたろーくんに会えるんだもん」 照「きょーたろーくん……?」 誠子「誰それ」 菫「なんだったか、前にうちの部員たちがキャイキャイ騒いでいたような気がする……」 淡「フッフッフー、聞いて驚いてください!きょーたろーくんは実は淡のお友達なんですよ」 照「(確か、須賀京太郎。長野の……清澄高校の選手)……知り合いだったんだ」 淡「チッチッチッ……ただの知り合いなんかじゃないよ、テルー。私が麻雀で有名になったら会いに行くよ、って約束してくれた子なの!」(ドヤァ 菫「ほ、ほう……幼い頃に再会の約束を交わした相手か」 誠子「あれ、意外に壮大なバックストーリーが……」 淡「しかもしかも、私に会うときに恥ずかしくないように、個人戦でがんばってくれたんだからー♪」 誠子「ごめん、何が恥ずかしいのかよくわかんない」 淡「あー、わっかんないかなー、亦野先輩にはー。相手と釣り合うように見栄張っちゃうきょーたろーくんのかわいーところ、わっかんないかー」 誠子「うわ、正直にウザイ……」 尭深「よかったね……」 淡「エヘ、エヘヘヘヘヘ、ウン!!」(フニャー 照「弛んでる」 菫「物理的にな」 淡「うーん、再会した時なんて呼んだらいいのかなー。きょーたろーくんじゃ、なんか子供っぽいしー……京ちゃん、京くん?うーん、悩ましいー」 誠子「で、実際のとこどんな奴なんですかね」 菫「どんな、とは?」 誠子「いや、あの淡ですよ?三歩歩いたら、さっき対局した相手を忘れる淡が、しっかり名前を記憶してる相手ですよ?まさかとは思いますけど……み、宮永先輩みたいなトンデモ麻雀の打ち手なんじゃ」 照「どういう意味?」(ギュルルル… 誠子「ワ、ワハハ、なんでもないです!」 菫「可能性としては低いが、ありえない話でもないか……」 尭深「オカルト使いは引かれ合う……」(ズズ… 照「みんなヒドイ……」(ショボン 誠子(私以外はみんな似たり寄ったりだと思うけどなー) 淡「きょーたろーくん、はーやく私に会いに来いっ♪」 【長野:清澄高校】 《清澄高校麻雀部》 京太郎「――――ぶぇっくし!」 咲「ぷわっ!?ちょっと京ちゃんっ、クシャミするなら手で押さえてよ!」 京太郎「わ、わりーわりー。なんか急にムズムズ来てさ……ほら、顔拭いてやっからこっち向け」(フキフキ 咲「まったくもー……ありがと」 久「ちょっとちょっと須賀君ー、一人で倒れるならいいけど、私たちにまで風邪撒き散らさないでよ?」 京太郎「ひどいっすねー。まあ、さっきのは絶対に風邪じゃないから安心してくださいよ」 久「あら、やけに自信たっぷり断言するのね」 優希「根拠はあるのか?」 京太郎「フフ、当たり前じゃねえか。さっきのクシャミはな、きっと全国で合間見えるライバルの一人が俺の噂をしてたからだよ!」 和「人に噂されてクシャミが出るなんて、そんなオカルトあり得ません」 まこ「ちゅーか、なんでクシャミした原因にまで麻雀からめとるんじゃ、お前……」 久「『これはきっと、おもちの大きな美少女が俺の噂してるに違いねーぜ、グヒヘヘヘ』……って言ってた頃の須賀君はどこへいったのかしら」 まこ「そこまで酷かったかのー、もう思い出せんわ……」 咲「あ、あそうだ京ちゃん、こんどの日曜日、私と和ちゃんと優希ちゃんの三人で遊園地に行こーって話になったんだけどね、も、もしよかったら京ちゃんも一緒に来る?」 和「も、もちろん須賀君がお休み、時間があるならですが……ホ、ホラ、一年生メンバーの親睦を深めるという意味も兼ねて……」 優希「えーっと……そ、そうだじぇ!枯れ木も山のナントヤラだからな、京太郎も混ぜてやってもいいじょ!」 京太郎「あ、わっりぃ、その日は染谷先輩に頼んで、特別に雀荘のバイトやらせてもらう予定なんだ。また今度、誘ってな!」 咲「……あ、そうなんだ、がんばってねアハハ」 和「……あ、そうですか、頑張ってくださいねウフフ」 優希(アワワ、二人とも笑顔がぎこちないじょ……) 咲(前なら私が誘ったら、なんだかんだ言いながら付き合ってくれたのに……)(ズゥン… 和(こうも見事に相手にしてもらえなくなると、納得できないものがありますね……)(モヤモヤ 久「ちょっとまこ、どうすんのよあの気まずい空気……!」(ヒソヒソ まこ「しょ、しょうがないじゃろ!このご時世、麻雀打てるからバイト代は格安でええ言うてくれる後輩は貴重なんじゃ……!」(ヒソヒソ 京太郎「あー、全国大会が待ち遠しいなー。きっと今の俺じゃ歯が立たないような雀鬼がウジャウジャいるんだろーなー、クククッ、テンション上がってきたぜぇぇぇぇっ!」 久「ヤダ、なにそれ怖い」 まこ「各都道府県で一番強い連中が集まるからのー、絶対にないとは言えんが」 京太郎「さあ、テンション上げたところでさっそく練習だっ。おーい咲、和ー、麻雀しようぜー」 咲「……うん」 和「は、はい」 優希(のどちゃんと咲ちゃんの背中……泣いてるじぇ)(ホロリ… 夏の全国大会まで…………あと1ヶ月。
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630 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 21 42 43.75 ID mlj3/utfo [3/16] 咲「あ、そうだ京ちゃん!」コソコソ 京太郎「ん? どうかしたのか?」 咲「えへへ、実はこっそり連れてきたんだ」 カバン「」モゾモゾ 京太郎「??」 咲「中を見てみて」クスクス 京太郎「お、おう?」ジィィィッ ??「きゅきゅっ!!」 京太郎「お、おぉぉ! マジか!?」パァァ ??「きゅ~♪」スリスリ 京太郎「ははっ。久しぶりだな!」ナデナデ ??「っ~~//」モジモジ 優希「んー? なんかカバンがもぞもぞしてると思ったらおまえだったのか」モグモグ 和「」 咲「えへへ、おばさんに無理言って連れてきたの」 京太郎「うわぁ、マジで嬉しいな……」 和「す、すすす、す、須賀君!」ガタガタガタガタ 京太郎「どうしたんだ和?」 和「そ、そそそそのか、かかかか可愛らしい、い、いいい生き物は?!」ハワワワッ 京太郎「俺の大切な家族だよ、会うのは久しぶりだけど」 ??「きゅ~//」 京太郎「こいつめ」アハハ ??「きゅいきゅーい」スリスリ / / | |゙ | . . | | VM、_| . | } ト、_,. | ヾ ', ./ / .! i! N . | い !/≧二]/"|´ . | . | !. ! / | | | |',/ ヽ| \ |ィ/,ゞ..、\,! / i! | | ,' / | { . ! /| 〉|-. \!" {_ rj ', リ/} . . ノ|/゙. |. i ィ .∨\"| /,ィうヽ ィ゙ ` ソ i} |/ ' |. | /.! | |ヽ {_,ィrj ', .`ー‐゙ ./ ! ! | |∨ ヽ{i ヾ, ツ | | ヽ .| \ \, `" _,,._ | {. 'j |  ̄、 ̄ _,,. - "__\ { '., ! .ハ. { ./ 〉 ./! \ .| リ`ヘ. V ./ ,ィ=、| ト、 ヽ. | `..、, `ー " ./ |/ \ . | i }. リ ,' / / ー, --‐' / ヽ ヽ ̄ `ヽ. / / / / / {/〉, / 〉, \ \ / / / _,.ィ={ |/. !. / /| \ \ } / / /_,,.-/ / | | . / / | | .\ \/ / /} / / / . | |_. / / .! ! .\ ヽ,. / /_,/゙ / / / | |. ` ./ ./ .| | / \ `、 和「か、可愛いっ!!」ダキッ ??「きゅっ!?」ビクッ 京太郎「あ、おいっ!」アセアセ 633 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 21 51 54.56 ID mlj3/utfo [4/16] 和「こんなに可愛いなんて……しかも、須賀君の匂いがする」ムギュゥゥゥゥウ ??「きゅっ……きゅ」グニュグニュ 咲「あっ、ダメだよ和ちゃん! その子は人見知りが……」 和「えへへ……」ムニュゥゥ ??「きゅ……」ガクッ 京太郎「」 優希「ある意味幸せな最後だったじょ」モグモグ 咲「和ちゃん、目を覚まして!」ユサユサ 和「ほぇ?」キョトン ??「……」グッタリ チーン 和「」 優希「犠牲になったのだ」 咲「言ってる場合じゃないよ!」フェェェン 京太郎「大丈夫、寝てるだけみたいだし」ナデナデ ??「きゅぅ~」スヤスヤ 和「ご、ごめんなさい須賀君」ジワッ 京太郎「気にするなって。こいつを気に入ってくれて、むしろ嬉しいよ」ポン 和「うぅっ……」グスッ 京太郎「また遊んであげてくれよ」 和「はいっ!」 京太郎「久しぶりにあいつに会えて、なんだか嬉しいな」 いつかこっちで稼いで、連れてきたいぜ 京太郎「よし、それじゃあ次のテーブルに行くか」 【テーブルB】 京太郎「(おっ、ここのメンバーは……)」 小蒔「……」ドキドキ ドタプーン 春「……」ポリポリ バヨエーン 憩「どうも、初めまして」 ポヨヨーン 京太郎「たまらん」ゴクッ 638 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 22 01 39.31 ID mlj3/utfo [5/16] 634 モウヤメルンダッ! 憩さん美乳だと思ってたんだけど、見返してみたら あっ……(察し) 京太郎「(さて、ここはどう切り込むかな?)」 小蒔「あぅ……」ソワソワ 春「……」モジモジ 憩「(あっ、ちょっとずれちゃったかも)」モゾモゾ 京太郎「(俺は何も見ていない)」ブツブツブツ さて、ファーストコンタクトが大事だよな コンマ安価↓3 00~49 京太郎「どうも、初めまして!」ニッコリ 50~89 京太郎「えっと、確か永水の……?」 90~99 京太郎「確か神代小蒔さんと、滝見春さんと、荒川憩さんですよね」 ゾロ目 京太郎「はじめまし……て、じゃないような……」ドクンッ 646 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 22 13 01.27 ID mlj3/utfo [6/16] まずは爽やかに挨拶するか…… 京太郎「どうも、初めまして!」ニッコリ 小蒔「えっ?」ズキッ 京太郎「え?」 小蒔「あの、その……」オロオロ 春「……」ジトーッ 憩「??」 小蒔「……覚えて、いませんか?」 京太郎「……えっと?」 あれ、そう言われると確かにどこかで見たことあるような気も…… うーん、しかし俺がこんな立派なおもちを忘れるはずもないし 京太郎「もしかして、サイン会に来てくれました?」 小蒔「」ガーン 春「……大丈夫」ヨシヨシ 小蒔「うぅっ……」グスッ 京太郎「お、俺何か悪いことしました!?」アセアセ |! ヽ |! l . |! l l!l i ', l! l .l!l i .i l! ! ! l .l! ! i i l__L . L」_l_ .l j lヽ ̄! i¨' T ̄ ̄ l lリ ! | 、、 ` 、 | ' -+Θ l _丿 小 | ´ノ ° l | . .i ! ノヽ ! T= ´ ・. ヽ ! | 春「別に」ジトーッ 京太郎「すいませんでしたぁ!」ペコリン 憩「うーん、やっぱり邪魔か――ぁ」モゾモゾ 651 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 22 22 01.63 ID mlj3/utfo [7/16] 小蒔「いえ、覚えている方が難しいでしょうし……」ゴシゴシ 京太郎「すいません。こんな素敵な人を忘れる筈なんてないんですけど」 小蒔「すっ、すてっ!?」カァァ 春「よしよし」ポリポリ 憩「やっぱり取ろうかな」カポッ 京太郎「今すぐには無理ですけど、いずれ絶対に思い出しますから」 小蒔「そ、そう言っていただけるなら……」モジモジ 春「キス」ボソリ 一同「!?」 小蒔「な、何を……!?」ドキドキ 春「こういう時の解決策」ブイ 京太郎「いやいや、ブイじゃないですってば」 春「?」ポリポリ 京太郎「いや、首をかしげてもダメですよ。可愛いですけど」 春「……」 / / / | ∨ |∨ | l | |./ l | ||V ∨ 斗-l l | /  ̄ \i/ | |i| | l ∨ l\ | l | l | /||! | |l| ⊥ヽ ∨ \\l └‐' || l と あ||l l ぃイ l \\>‐'´ x-‐==气 | う り.l |l l ぃヽ ´ ‐'´勹 |」 l : が{ l ヽ斗 x_=气 ∨二ノ| 〉 |i 〈'´ ) | /// | //\ _ / |i ∧ 乂ン | l | .(つ li ∧ /// ′ | | l lニ⊇|i ∧ . ‐ ァ / | | |/ ̄└ュ | |i ヽ ` | | |l /└‐┘|i ||  ̄ ¨ ―-< /| | 八 京太郎「いちいち可愛いですね!(半ギレ)」 小蒔「……むぅ」プクーッ 憩「なんかスッキリしてきたで――ぇ」ホンワカー 657 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 22 34 55.14 ID mlj3/utfo [8/16] 655 そら(フラグも立ってないのにパーティ参加)そう(背景)なるよ 京太郎「と、とにかくキスはダメです!」 春「嫌なの?」 京太郎「いえ、個人的にはウェルカムなんですが一応アイドルなので」 小蒔「(う、うぇるかむ……//)」カァ 京太郎「あ、そうだ。一応名前を聞いてもいいですか?」 小蒔「じ、神代小蒔でしゅ!」ガブッ 春「滝見春……(でしゅ?)」 憩「荒川憩です(可愛い)」 小蒔「あぅぅ……//」ボシュゥゥウ 京太郎「はい、ちゃんと覚えました。今度は絶対に忘れませんから」ニッコリ / / | | | | | l l | | | | | / / | |__ | | | | | l l /| | | | |. /// | |\ |‐\八 | | | |__,l /-|‐ リ リ | | / / - 、 | x===ミx|‐-| | `ー /x===ミノ// / ∧{ / | .八 _/ { { 刈`| | l /´{ { 刈\,_| イ /ー―‐ ..__. / / | |/ \{^ヽ 乂辷ツ八 |\| /' 乂辷ソ ノ^l/ } / . . . . . . . . . . `「⌒ .. // /| l、 ー‐ \{ | / ー‐ j/ /}/ . . . . . . . . . . . . . .| . . . . . / _,/ . ..| | \ ! j/ ′/ . | . . . . . . . . . . . . . . .| . . . . . . / . . . . { |\ハ_, ノ ,___/{ . .| . . . . . . . . . . . . . . .| . . . . .∧. / . . . . . . . ′ | . .|\圦 / j/l/. . ′ . . . . . . . . . . . . . . . ./ . . .∧. /. . . . . . . . . . ′_,ノ⌒ヽ | 、 、 _ -‐' / . / . . . . . . . . . . . . . . ./ . / . . / . /\ . . . . . . r‐ ' ´ ∨\/ ̄ )  ̄ ̄ / /. ./ . . . . . . . . . . . . . . / . / . . ./ . . / . . . . . .\ . .ノ ----- 、 ∨/ / 、 / ,/ . / . . . . . . . . . . . . . . / . / . / . . . . . . . . . . . . . / ‘, ‘, ./、 \ / /. . / . . . . . . . . . . . . . . ./ . // . . . . . . . . . . / . . . . .{ ---- 、 ‘, } / . . } ̄ \ ̄ ̄ ̄/ ̄ / .{/ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . -<⌒ . . . . . ./ . . . . ./ ‘, ‘,「l /⌒^\________/}/ . . . . . . . . . . . . . . . . . /´ \ . . . . / . . . . . .{ . . ‘, 人U{ . . . . . . .| \ / .| . . . . . . . . . . . .―‐┐ / \ . . . . . . . . } -- /\ . ノ r/ / . . . . . .| . . . \ ,/ . . . | . . . . / . . . . . . . . . . . ./ (容姿A ドッキューン!) 小蒔「」バキューン 春「おっふ」ドッキーン 憩「アイドルってみんなこんなにイケメンなんかな――ぁ」フフ 京太郎「それで、今は許してくれませんか?」 小蒔「」コクコクコク 京太郎「それじゃあ、とりあえずここまでで。また後でイベントがありますから」 春「うん」 憩「楽しかったですよー」 京太郎「こちらこそ」クスクス 小蒔「」バックンバックンバックン 663 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 22 44 52.29 ID mlj3/utfo [9/16] 京太郎「いやはや、それにしてもすごいおもちだった」ゴクリ 須賀ホーン「」ビビーン 京太郎「暴れんなよ、暴れんな……」グググッ 須賀ホーン「」シュン 京太郎「よし、いい子だ」 さて、次のテーブルに行くかな 【テーブルC】 京太郎「お、ここも見知った顔ですね」クスッ 照「あっ、京ちゃん」バクバクバク 京太郎「もう、ケーキばっかり食べ過ぎですよ」プンプン 智美「ワハハ、久しぶりだなー須賀君」 京太郎「蒲原さん! サイン会以来ですよね?」 智美「あ、えと……覚えてくれて、その……嬉しいか、な」モジモジ 京太郎「勿論覚えてますよ」 胡桃「……」ドキドキ 京太郎「あ、鹿倉さんもサイン会以来ですよね」 胡桃「!!」ドキィン / ハ ヽ / / / / ヽ ヽ ヽ ∧ / / / l V ヽ ヽ ヽ '; '; ハ / { ! ! '; !! ハ iV } i ', 〈 i i i { '; ハ } } ハ j i ' V V V ハ 川 / j ノ__ィ´ V | } l ハハ H ト L j j ノレイノzz_、ハ } } V ハ ≧三ミゝ ノノ "´ん//ハ` i ! j i i ヘ〃ト//心. 弋 ‐フ | ! ハ} ハ V ヘ \ヒフ //// } j // i V ハ//// ' U ィ / / i V ハ , / ! // Vト>> ` イ ̄ レ V >┬‐ ´ /ヽ._ __ ,ィ‐ー-_⌒ _ .「¨i__,, / / /.〕/ }/-r 、 /.......〉 ⌒ ,廴}\./ / /.. / /.........}....ヽ /.........{ // | { / /.. / /....................| /............i__/ ,'....| {,/ /..../ i..................... | /............/ { o.| / /......| {.....................Λ /..............{__ {.....| ./ /.......└-、{..........................} {.......{........|....\_ {.o.| { . ............. /............ /......../ Λ......ヽ....|......〔_ \_{....|__{ |............./................./......../ Λ........ Λ.....〔_〔__|.o l_〕! |.........................../ ..... / \....'.....\〔_〔__!... |_〕! |...{...{..../..................../ / 7¨「 ̄∨.,八....l.〕乂{_「..............´ __/} / ,/ ,'!.........∨⌒ヽ/ 厂 }.............. / ゝ,,}_. / ,/{ { |.............V⌒ヽ/ ,厂.; .......... / 7--、 ____ __/ ,/ .{ { |................V⌒ヽ/ /.......... /}_ / ̄ ̄¨¨7、 ─ニ二ニニニニニニニニ|.................}V⌒ヽ,/............/\}___ / ̄ ̄ } ̄ },ハ /ニニニニニニニ\i i iヽニニ|................{i i\ /............/ 厂 \}_/ ̄ ̄}ー'ニ/i iΛ /ニニニニニニニニニニヽ i i i\|..ゝ..└..{i i i i i7....、.. ,./、/ 厂 .ヽ/`ヽ__ノニ/ ニi iΛ /ニニニニニニニニ\ニニ} i i i i i |...............{i i i i /.......... /⌒ヽ/ ,厂{_r'⌒>'゚´ニニニi i Λ //ニニニニニニニニニニヽi i i i i i i i i|............. {i i i/.......... / \⌒ヽ/>'゚´ ニニニニニニi i iΛ /ニ/ニニニニニニニニニニニ\i i i i i i |............. {i i/.......... / ,r─ニニニニニニニニニニニi i i Λ. /ニニ/ニニニニニニニニニニニニニ}i i i i i |_..... -┴'二二二.ニニニニニニニニニニニニニニi i i } /ニニ./ニニニニニ─.. i i i i i i i i i i i i i i i i i i i/ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ--─'''¨i i i i }. {ニニ/ニニニニニニニニニニニ}i i i i i i i/ニニニニニ ̄ ̄¨¨¨¨ニニ=──‐-- 、ニニニニニニi i i i }. {ニ,/ニニニニニニニニニニニ}i i i i /ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ\ニニニニニi i i i } /{ニニニニニニニニニニニニ/i i/ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ\ニニニニi i i i } 京太郎「その服、とっても似合ってますよ」ニッコリ 胡桃「」 666 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 22 55 27.05 ID mlj3/utfo [10/16] 胡桃「ミ”ャー!!」ビリビリビリッ 京太郎「えっ!?」ビクッ 照「<●>ワ<●>」パカーン 京太郎「そ、そんなに俺のほめ方ダメでした……?」ズーン 照「私もだけど京ちゃんも大概だよね」モグモグ 智美「す、須賀君!」 京太郎「はい?」 / 丶 / / \ / / / / ヽ / / / / / ヽ , / // /!`メ、| /! , | |. | ', ′ __.. 彡 | | | |/_|メ、| { ,' / | /|. | ', l >─ |ハ lx仡斥㍉|ハ /}/_斗イ | / | l \ / |. {{ { // } ' , / 仡斥㍉,|/| | 八. \ / \| V //ノ ` { // } }} / / \ \ /; /! `¨´ V //ノ / /|/ ヽ > {∧ | l __ `¨´ 厶イ ! \ ヽ |小、 l  ̄ 7 / | / {八\ \___ / /! }ノ , '′ _/ \丶. __ .. 、<_ _从/-‐ '′ ___.. イ ', \_ _jヘ、 x< | ', /⌒V ヽ._ / ヽ | , /ヽ ハ \  ̄`ヽ ', | ∧ / 〉‐{ ,\ 〉 ', | ', └--/ ‘、 / } i ヽ/ ', 智美「わ、私は、どうなんだー?」ドキドキ 京太郎「そりゃ勿論……!」 選択安価 ↓3 00~49 京太郎「似合ってますよ」ニコッ 50~89 京太郎「可愛いです」ニッコリ 90~99 京太郎「正直たまりません」ゴクッ ゾロ目 京太郎「彼女にしたいくらいですよ」ワハハ 673 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 22 57 08.97 ID mlj3/utfo [11/16] / / ル│ /─ラ |. ハハ | \ / | /レ ∨ リル | / ノ│ | │ / | | / 二二\ ノ ノ  ̄ヾノ | | ∠ ハ レ . /゙ ヘ` _,===ミノ│ | | / ソ | | . | / lヘ ノ | | / | ヤ`廴 ン │ソ ハ ノ ∠ | / 、廴 ソノ /| // \ | ハリ | ∨ / \ | 丿 /"⌒ヽ .| \ \  ̄ ̄\ /___.ゝ . / / \ \ | \ / / ハ | 丶、 _, イ´ / \ / ̄\ ´ ´| ノ  ̄  ̄  ̄ ..../ 丶、、、 /| リ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄゛゛゛゛゛ \ |" ヾ\ / ゙゙\ \ / 〉 |\/ ヽ \ /\ /∨ \ 678 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 23 04 22.83 ID mlj3/utfo [12/16] 京太郎「似合ってますよ」ニコッ 智美「ほ、本当に!?」 京太郎「はい、素敵です」 智美「……やった」グッ 照「ねーねー、京ちゃん私は?」 京太郎「いつもどおりですね」 照「えー? おめかしした方がよかった?」 京太郎「それはそれで見てみたいですけど、俺は普段の照さんが好きですよ」 照「!!」キュピィーン 京太郎「?」 照「(普段の私が好き→私が好き→結婚しよう→孕ませたい→にんっしん)」 京太郎「照さーん?」 照「(そしてこの吐き気は……つわり?)」ウプッ -─===‐-ミ ´. . . . . . . . . . . . 、/. . . . . . . . . . . . . . . \. . . . . . . . . . . . ト、 . . . . `、. . . . . . . . .|. . . . | \. . . . ',. . . . . . . |. . . . | \|. . .. . |. . | |. ‐/、|. . l . | -‐. |、. . .. . |. . | |. / |. . 八ノ ハ . | . . ※ケーキの食べ過ぎです. 八. |┬─┬}/ ┬‐┬‐ . . |`ヽ}. /⌒ヽ} | | 三 | | .'. . |. { '└─┘  ̄ └‐┘ l. . |人_ u j. . |i. . . .> )‐┤ イ.l 'i. . . i . _;〕ト _/| h ≦. . .| 八/ト、. . |/⌒ 、_| | | | ト、`〉、|/| \{ .,_ \| |/ ハ / ヽ > | ノ / ∧ 照「う、産まれる……」ピクピク 京太郎「は?」 智美「ワハハ」ニヘラー 胡桃「あ、うぁ……//」ハワワワワ 京太郎「なんなんだこの席」ズーン 680 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 23 16 31.06 ID mlj3/utfo [13/16] 京太郎「鹿倉さん大丈夫ですか?」 胡桃「だ、大丈夫……」フラフラ 京太郎「熱があるんじゃ?」ピトッ 胡桃「あっ」 京太郎「?」オデコタッチ …… 胡桃「」バチバチバチバチッ 京太郎「あちっ!? 救護室に行った方が?」 胡桃「だ、大丈夫! 大丈夫!」ブンブンッ 京太郎「……無理しないでくださいね?」 胡桃「うん……//」マッカッカ 智美「……羨ましいな」ボソリ 照「ヒーヒーフーヒーヒーフー」ゼーゼー 京太郎「取り敢えず他の席も回るので、また後で」 智美「この後のイベントも楽しみにしてるぞー」ワハハ 京太郎「はい。楽しんでくださいね」スタスタ 照「」ウマレター 胡桃「あっ……行っちゃう」ボソリ / / ル│ /─ラ |. ハハ | \ / | /レ ∨ リル | / ノ│ | │ / | | / 二二\ ノ ノ  ̄ヾノ | | ∠ ハ レ . /゙ ヘ` _,===ミノ│ | | / ソ | | . ○ | / lヘ ノ | | / | ヤ`廴 ン O │ソ ハ ノ ∠ | / 、廴 ソノ /| // \ | ハリ .| ∨ / \ | 丿 弋 ̄ ̄マ フ .| \ \  ̄ ̄\ \.........メ / / \ \ | \ / / ハ | 丶、 _, イ´ / \ / ̄\ ´ ´| ノ  ̄  ̄  ̄ ..../ 丶、、、 /| リ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄゛゛゛゛゛ \ |" ヾ\ / ゙゙\ \ / 〉 |\/ ヽ \ /\ /∨ \ 智美「やっぱり……須賀君はいいな」ポワーン 685 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 23 28 34.74 ID mlj3/utfo [14/16] ~~おまけ~~ 【Dテーブル】 シスター「久しぶりのご馳走なんだよ!」ガツガツムシャムシャ ウニ頭「食いだめなきゃ! 一週間はこれでしのぐぞ!」ガツガツ ビリビリ中学生「あんたも大変ねー」 京太郎「あの……一応来たんですけど?」 ほくろ「あら、いましたの?」 京太郎「」 【Eテーブル】 鯖缶「結局大ファンってわけよ!」ワーイ 電波ストーカー「演技が中々上達しないね。でもそんなすがをry」 B級映画愛好家「早くB級映画に出てください! 超応援してますから!」 小清水(強)「あ、あのぉ……後で写真取ってもいいですかぁ?」(媚び声) 馬面「無理すんなってのwwwww」ヒィヒィ! 小清水(強)「死ね」バシュン 馬/面「ひのちゃまっ!?」 京太郎「」ガクガクガク 【Fテーブル】 ウルトラマン(白)「やっぱりよォ……須賀京太郎は最っ高のアイドルっつゥわけだァ!」 ミサワ「ギャハハハッ! ありえないっての!」 京太郎「酷い」シクシク 怪人チビ毛布「えー?私は結構好きかも! って私は私は慰めてみる」 【Gテーブル】 ビーカー「こんな姿ですまないね。だが、私の君を思う気持ちは~~~」ベラベラベラ 京太郎「ここはみんな凄い格好ですね」オドロキ 冷蔵庫「心配するな、自覚はある」 さらし露出狂「もうヤダ」ハァ 京太郎「(すげぇいいおもち)」グヘヘ 690 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 23 38 24.90 ID mlj3/utfo [15/16] ~~その他普通のテーブル~~ モブA「あっ、あの!」タタタッ モブB「ドラマ、メッチャカッコよかったです!」 モブC「新人なんですよね!? スゴイ!!」 モブD「ラインとかツイッターとかやってますか!?」 モブE「よかったら連絡先……交換しませんか!?」 ワイワイガヤガヤ 京太郎「いや、そういうのはちょっと」アハハ モブF「あと握手してください!」 モブG「あ、あたしもあたしも!」 モブ達「キャー!!」 ゾロゾロゾロッ! 京太郎「ぬわー!?」 【スタッフテーブル】 京太郎「只今戻りました」ゲンナリ 竜華「おつかれさん」 煌「頑張ってましたね」フフ 透華「大分アイドルらしさが出てきましたわね」クスクス 久「モテモテじゃない」ヒュー! 京太郎「やっぱりアイドルは大変ですね、身にしみました」ハハハ はやり「おっ、お帰り♪」 宥「怪我してない?」 菫「何やら大分騒がしかったが」 京太郎「中々個性的なファンが多くて」 竜華「うん、個性的すぎる」 煌「もはやコスプレ会場ですよ」 692 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 23 50 47.57 ID mlj3/utfo [16/16] 【パーティ開始から30分後】 煌「それでは、そろそろ食事も箸休めしてイベントの方を進めて行きたいと思います」 \イェー!/ \マッテター/ 煌「まず最初のイベントはこちら!」 デデーン <<須賀京太郎クイズ!!>> \キャー!/ 京太郎「おー、クイズですか!?」 煌「今から同じテーブルに座っている皆さんはひとつのチームとなります」 \オー!/ \マジカー!/ 煌「これから京太郎君が出すクイズにチームでひとつずつ回答を出し合って貰い、生き残ったチームが優勝です」 \ガンバルゾー/ \ケイヒンハナニー?/ 煌「ふふっ、その景品はですねー?」クスクス コンマ安価 ↓3 00~39 京太郎と握手 ハグ 40~79 京太郎と一緒に写真撮影 ハグ 80~99 京太郎の持ち物プレゼント ハグ ゾロ目 ハグしてほっぺにちゅー(ぶっちゃけこれアリなの? 教えてエロい人) 703 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 00 00 11.36 ID 3lieKNhCo [1/17] 702 なんのこったよ(すっとぼけ) 煌「京太郎君と握手 ハグでーす!」 \キャー!!/ 照「なん……だと?」 智美「は、ハグ!?」 憩「ハグかぁ……別にいらんかも」 春「これはチャンス」 小蒔「はわわわっ」 咲「頑張らなきゃ」 和「頑張ります」 優希「よーしやるじぇー!」 胡桃「うるさいそこ!!」←ガチな人 \イイネイイネサイッコウダネェ!/ 煌「それではまず一問目から。問題は少しずつ難しくなりますからねー?」 京太郎「それじゃあまず一問。俺の誕生日はいつでしょーか!?」 煌「これはサービス問題ですね」 京太郎「そうですか?」 ガヤガヤガヤ 煌「それでは皆さん、フリップにご記入ください」 ザワザワ 煌「できましたか? それでは皆さんの回答をオープン!!」 コンマ安価 ゾロ目は正解確定 一番コンマ低いチームが不正解 【Aテーブル】↓2 【Bテーブル】↓3 【Cテーブル】↓4 710 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 00 05 05.05 ID 3lieKNhCo [2/17] 和「これは簡単ですね」 咲「うん、楽勝」エヘヘ 優希「貰ったじょー!」 小蒔「えっと、えっと……」 憩「こんなの分かるわけ……」 春「分かる」 小蒔「え?」 春「……任せて」グッ b 智美「勿論分かるぞー」ワハハ 胡桃「簡単過ぎて拍子抜けしたかも」ヘナヘナ 照「それじゃあ私が書くね」カキカキ 智美「任せた!」 煌「できましたか? それでは皆さんの回答をオープン!!」 【Aテーブル】 2月2日 【Bテーブル】 二月二日 【Cテーブル】 私と出会った日 智美「!?」 胡桃「」 照「ふふん」ドヤァ 煌「Cテーブルチーム不正解ー!」 照「ファッ!?」 718 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 00 15 37.99 ID 3lieKNhCo [3/17] 智美「な、ななななっ!?」ガタガタガタガタ 胡桃「あばばばっ」ブルブルブルブル 照「おかしい。私と京ちゃんが初めて出会ったのは京ちゃんの誕生日会だから、二月二日……正解の筈」 智美「」 胡桃「」 煌「えー?」 京太郎「いやいや、それなら日付答えましょうよ」 :_,. -─……─- : . ´........................................................\: :/.......................|........ト、..............................ヽ: : /....................| |...i|........| \...........|....|............:/.........../ .....|.._|_八......| \__....|............i : ̄ ̄ ̄|...|....| [ \| \|....|............|: :|...|....|┬─┬ ┬─┬ |............| |...ト..| 乂 ノ 乂 ノっ|............|: :i|...|....| |............|: ||...|..人 , _ 人.......l..| 八Λ.....> _ . <......../|/ \|\_,ノ⌒ 〈___/ ⌒ ‐-ミ ;/ ̄ | \ ∧ / / / \; / | \ ∨_/ / ハ :/ \ Χフ / /  ̄/ Τ  ̄ ',; ;\ | 〈 ∧ 〉 | / 照「そんな」ガクッ 智美「ワハハ、ちょっとお仕置きが必要だなー」ゴゴゴゴゴッ 胡桃(SS3)「……」バチバチバチバチッ 照「」ガクガクブルブルブル ニャー!! 京太郎「そ、それでは次にいきましょうか」 煌「そうですね、では第二問!」アセアセ 京太郎「ちょっと難しくなりますよ。俺のアイドルとしての初仕事はなんでしょうか?」 煌「おーっと、ここで難易度が上がりましたね。それでは皆さん、回答をどうぞ!」 コンマ安価 ゾロ目は正解確定 一番コンマ低いチームが不正解 【Aテーブル】↓2 【Bテーブル】↓3 730 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 00 30 00.04 ID 3lieKNhCo [4/17] 和「これは……えっと」 咲「大丈夫、分かる」 優希「バッチリだじぇ!」 春「……うぅ」 小蒔「えっとえっと」アセアセ 憩「うーん? ドラマじゃないの?」 煌「それでは解答をどうぞ!」 【Aテーブル】 雑誌特集1ページ 【Bテーブル】 モデル 京太郎「おぉっ、これは二チームとも正解か!?」 煌「いや、これは……Aチームの勝ちです!」 春「!?」 小蒔「そんなっ……!?」 憩「?」 京太郎「どうしてですか?」 煌「Bチームはかなりおしいですが、この解答では範囲が広すぎます」 京太郎「ああ、確かに」ポン 煌「なので、より詳しく正確に回答したAチームの勝利です!」 咲「やったー!」 ??「きゅいー!」 和「嬉しい……」 優希「いぇーいー!」 \イイナー/ \ウラヤマシー/ 久「流石伝説のチーム清澄ね」ホコラシゲ 小蒔「……」ショボン 春「悔しい」 憩「次がありますよーぉ」 733 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 00 46 26.34 ID 3lieKNhCo [5/17] 煌「さぁ、Aチームは壇上にどうぞ」 咲「えへへ」 優希「にへへ」モジモジ 和「いいんでしょうか? 私が行くと……」 \ブーブー!/ \マタオマエカー!/ 和「」ガーン 煌「皆さんお静かにー!」 京太郎「なんだ、結局お前らかよ」 優希「何をー!? 私達じゃ不服なのかー!?」 京太郎「いや、そうは言ってねぇけど」ポリポリ 和「あの、私とは嫌ですか?」プルルルン 京太郎「早くやろうぜ」キリッ 咲「むぅ」 優希「この薄情者ー!!」 煌「それじゃあまずは写真撮影からかな?」 咲「久しぶりだね、京ちゃんとこうするのも」 優希「うん……」 京太郎「ああ。なんだか、あの頃に戻ったみたいだ……」 でも、それはもう叶わないことなんだよな。 和「……」ギュッ 京太郎「でも、戻らないからこそ……前に進まないといけねぇんだ」 三人「!」 京太郎「前を向こうぜ。オレ達清澄高校麻雀部、一年生の門出を祝ってよ」 咲「うんっ!」 煌「それじゃあ撮りますね。ハイ、チーズ!」 一年生ズ「イェイ!」 パシャッ 742 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 00 59 53.17 ID 3lieKNhCo [7/17] ※結局写真は無かったことに 咲「」ニギニギ 優希「」ニギニギ 和「」モミモミ 京太郎「さて、握手は終わったな」キリッ 煌「それでは次にハグの時間ですねー」ニヤニヤ 咲「あ、えと……優しくしてね」モジモジ _........----......._ ,. ´ ` 、 / 、 ' , 、 ヽ / / / | | ∧ .' ' / / , イ | } | | ∧ , | / /l / / } , .イ / } } ! . | | / { _/_}ム/ / /、_| _/ / / | . { / | ィ´}//イ /} / / }/`ヽ イ ' 〉, , { | ,ィ斧汽 /´ ィ斧汽、} / |\ | {八 { \ {とヒこソ ヒこソっ イ | \} | 乂ム . . . . . . .、 . . . ムイl / 从{∧ _ _ 人 ∧{ |/ > ../^} /⌒l、` .イ } ./ リ ___/-'-'-- 、/〉「-、/ ' ,.. < {======ミ`ヽ|〉 ` ...._ /⌒\\ /`ヽ ∨, { >-、 {==、 { \/ 〈7 ー、{ ̄| //,ィ^. , \Ⅵ / | , /イ . ./ ∧ { `| 、 |_/= ´イ . . ,イ / } | Ⅳ \ | ̄´ . . . /= }イ | 京太郎「おう、来いよ」ギュゥゥゥ 咲「ふぇぇぇ」ホワァァン 京太郎「(お、少しはおもちが大きくなってるな)」カンシン 咲「あぅぅ」フラフラ 優希「次は私だじぇー!」ダキィィッ ギュゥゥゥ 優希「ほわぁぁ」ポワーン 京太郎「おいおい落ち着けっての(こいつはあんまり変わらないな)」ザンネン 優希「はへ~」フラフラ 京太郎「さて、次は……」ゴクッ 和「……」ドキドキドキ / ヽ. ヽ.∠___ \ ヽ.  ̄¨.// ン / / . x‐- .∨ 、 l__ _ {__,y-`ー' ̄.// ./ / / ヽ'、 ヽ lハⅣlヽ!、_ ノ ` ̄二/./ / / .___l |.__l _.ハ . }.Y´¨メ、!从  ̄二フ¨ ̄ ̄ _/,斗-―‐-ミ { ヽ. . . /l. l,.ニ、lハ/ ' 7 リl}Ⅵ .㌧ー- -ー――'´, -――- _ ヽ. ヘ ハ \i|,イ ハ` . `´,,,, }!\. ___ / ̄ ̄´, '´  ̄`ヽ―'-- 、 /`ヽ } \ハ 7 ノ ,、 /,ィ´ ̄二才≧く. _____ ヽ ヽ. `マ ハ ヽト、. '''' _,´ .,ィ´ ̄ ̄ ̄ ` 、 ̄`ヽ. ̄.. .. . . . . . . . . . . ..  ̄ . . }`ヽ ヽ___l Y \ \`マニ´.,/ \ !ト、. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .,' . . . \ | 厶_} \ \. ̄/ . . . . . . . . . . . . }! } ハ . . . . . . . . . . . . . . . . . . ./ . . . . . } _rfY´`} }ム /入 }ハ,' . . . . .... '.. . . . . . . . . . l! |! } . . `丶、 . . . . . . . ., ' . . . . . . . . !r ー-| |_/ソ/ .l 入 { '、_! l! l . . . . . . . . . ... '. . . . . . . . . |! / . . . . . . \ . . . . /______ノ `ヽ´ / | / Ⅵ | | ! . . . . . . . . . . . . . . .. . . \ |! ハ. . . . . _ヽ.く \___ { /\ ∨ ! ! / . . . . . . . . . . . . . .ハ ヽ. \! / l .. . . .  ̄___ ___ ヽ. 入/ /\ l!. ! |/ハ . . . . . . . . . . . . . . .∧ \ | /. / / ヽ. ヽソ / / ゝ-マ{! \ . . . . . . ヽ\ . . ∧ `! // / \ /ヽ_ 京太郎「ふ、ふぉぉぉ……//」 748 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 01 13 35.73 ID 3lieKNhCo [8/17] 和「じゃあ、お願いします……//」カァァ 京太郎「あ、ああ」スッ ギュゥゥゥ ムニュムニュ 京太郎「ふぁっ……」ビクンッ 和「ふぇっ……」ムニュン それは……時間にして僅か数秒の事だったが 京太郎「あぁ……天国じゃぁ」ポワワーン 和「うっ、ふぅ……」カァァ いろいろともう、二人にとっては十分だった 煌「はい、よかったですね」パチパチ \イイナァ!/ \ウラマスィー!/ 清澄一年三人娘「」ポワーン 京太郎「……争いはなぜ起きるのか」フゥ 煌「で、では次の企画に行きましょうか」ヒクヒク ,..-―――--、 ,..-‐-、,---、__r/ \ ,..--、 / \ (/ / / / i ヽヽrェ、_/ 丶 | ..... Y / / / / | ハ 、゙(__)/ ....... i /⌒\ !.. ... |/ ,. |. ! /、/ | . |..ハ | | i . i| i}| . / /`ヽ、 最高だじぇー! i \ ゙、 | | И;ハ;ハ}ハ. | | メ ! | | . .|i / / i ! ... . \ 丶 i、ハ/ \ ヽ !`/ レ! / / / .. .. / \. \ヽ V  ̄ ̄___ ̄ ̄ | / / / . ノ \ `´___\"" |/ ^) ""//----、 `´ / `ー-、 .. / ヽ、__゙、___ノ __ノ/ \ .. , -‐'′ r‐` --( .. ..... |、、 ヽrv-√ ; イ....... ... ヽ,..-∠_ / . \_/ヽ / !`ー=大=-‐' /| へ、_ .....ノ . `ヽ ヽ、 ;イ ハ  ̄Τ ]´ ̄ |\  ̄! ノ !  ̄ ´ | ;-==イ_ハ /「 | | `ヒ=-、 !`ー -‐ / `ー、_∠....ノ ̄ ̄ ̄`i | | | | イ  ̄`ー-、 、_/ | . | | | . | 和「……」ツヤツヤ 咲「和ちゃん、凄い輝いてる」 ??「きゅー!」 752 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 01 24 08.83 ID 3lieKNhCo [9/17] 煌「お次はプレゼント交換のコーナーです」 \ワー!/ \タノシミー!/ 京太郎「皆さん、入場の時にプレゼントを持ち寄ってくれてますか?」 \モチローン!/ \トウゼンデショ!/ 煌「今からその全てを混ぜ合わせて、皆さんにくじ引きで引いてもらいます」 京太郎「俺のプレゼント、誰の所に行くかなぁ」 竜華「(これはスタッフにもチャンスがある!)」 透華「楽しみですわ」 宥「須賀君のプレゼント欲しいな」 菫「私のアーチェリーセットはきっと喜ばれるだろう」ドヤァ 久「無いわ」バッサリ はやり「どうなるかなっ☆」 胡桃「今度こそ」ググッ 智美「手に入れればいいんだろー」ワハハ 照「」ボロッ 咲「どうなるかなぁ」 和「これ以上は望みません」 優希「もっと欲張るべきだじぇ」 小蒔「……お願い」オイノリ 春「むむむ」ミョンミョン 憩「なんでも嬉しいですよー」 煌「それでは皆さんくじを引いてくださいねー」 783 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 01 51 36.03 ID 3lieKNhCo [13/17] 煌「それでは皆さんプレゼントは行き渡りましたかー?」 \ハーイ!/ \タノシミー/ 煌「あれ、一つ残ってますね」 竜華「それは花田さんの分や」 京太郎「あっ」 煌「では私は余り物で」ガサッ 京太郎「……」 煌「それでは皆さん開封をどうぞ。メッセージカードが入っているのが須賀君のプレゼントです」 \ハイッテナーイ/ \チキショォォォ!/ 胡桃「」つウルトラマンTシャツ 智美「」つ鯖缶 照「」つアーチェリーセット 咲「」つ宝石剣ゼルレッチ 和「」つゲコ太ストラップ 優希「」つほくろ印の媚薬 小蒔「」つ黒糖 春「」つ小蒔印のお守り 憩「」つマフラー 竜華「」つBJ全集 透華「」つバニースーツ 宥「」つタコス 菫「」つ水着 久「」つビーカー はやり「」つ冷蔵庫 煌「さて、私は……あれ?」つメッセージカード 京太郎のプレゼントとは? コンマ安価↓3 00~49 腕時計 50~89 ブレスレット 90~99 ネックレス ゾロ目 ゆ び わ 795 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 02 02 04.90 ID 3lieKNhCo [14/17] 煌「……」 カード『メリークリスマス! これからもよろしくっ!』 煌「……」つ腕時計 \ダレダー!?/ \シアワセモノハダレー!?/ 京太郎「あの、煌さん」 煌「……ふふっ。こんなに嬉しいクリスマスは初めてかな?」 京太郎「え?」 煌「こちらこそ、よろしくねっ」コソコソ 京太郎「……はいっ!」パァァァ / / / \ . . ゚。 ゚。____. ′ | ヽ . 八 .゚ `ヽ | | .. .| ゚。 _,,.. --=ニ、 i ト ヽ \. / | |、_________ - 、. | | ´ .. `.| | \ .i / / | γ´ ̄ .. . | | ハ ∧ィ八 | | ‘。 } // / ゚. ハ/ .. .|∨∨\| レ' 彡=≠=ミ ^i ’ │ } / ′ / ‘。 ', ト'≫=≠=ミ うl//ハ }トレ-、/ /... / { / ‘。 ', { 〃 うl//ハ 弋// ツ / |__ミ==-=彡 |\ } { ゚ . -j代 弋// ツ `¨´ \ | \______,,..ィ__ . `¨´ ' . . . . . ゚ | 入 / ∨ ハ ゚ . . . . . _______ l‐ ′ `¨ア¨¨¨´ \ /、 、 「/ ノ / 丶 _ _ _ _ _ _ _彡 `¨ ヽ ` ー‐ ´ / ` ..,,_ /{ _} ¨¨´ |入 /...| /.....\ 煌「(ありがとう、ずっと大切にするね……)」フフッ 京太郎「さて、俺のプレゼントはどうかな?」ガサゴソ のどっちからのプレゼントとは? コンマ安価↓3 00~49 エトペン(量産型) 50~89 リボン 90~99 ペンダント ゾロ目 ロケット 806 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 02 14 57.72 ID 3lieKNhCo [15/17] 京太郎「おわっ! エトペン!」 和「あっ!」ドキィッ 京太郎「エトピリカになりたいのかお前ー!」グニィ エトペン「」フニュー 京太郎「あははっ、可愛いなコイツ」フニフニ \スガクンモカワイイー/ \カッコイイー!/ 咲「和ちゃん……」 優希「のどちゃん……」 久「やるわね」 和「うぁっ、うぇ?」←嬉しいのと恥ずかしさて困惑中 京太郎「誰かは分からないけどありがとー! 大切にするよー!」 和「(ほっ)」チラッ 京太郎「(ありがとな、和)」ウィンク 和「」ボォォォォォッ 優希「のどちゃんが燃えたじょ!!」 咲「羨ましい」グヌヌ その他「」ズーン 透華「とりあえず来てみましたわ」ドヤァ _ ,、 r . ' .´ l` . ..、 /ヽ .` 丶 / . . . . .l . . . . . .ヽ / . . . . . 〉 . . . . \ / . . . . . . ト、 . . . . . .ヽ, - ¬ ー -/ . . . / ヽ . . . . . \ l . . . . . . .;! `ヽ>- ..- . - ./`ー〈、 ヽ . . . . . . ヽ { . . . . . . .l ,f ! ヽ¬' l. ヽ \ . . . . . .', l . . . . . . l !l !ト yr ヘ)'!li. \ 丶 . . . .', l . . . . . . ! // _l_!_ l ! _ 斗 ヽ ヽ 丶 . ! ヽ . . . ./ /イ l l _.._`ゞヽ , =ミヽ ヽ\ヽ ` ヽ ./,イ/イ'. !."! ト ,ツ.l リ小 ヽ.ヽヽ', t、 ,r//./ ./小` ´ , `´ /|ハ ヽ!ヽ)! !l f/ / ,! l l !lト ヽ、 ー ‐ , .イノ .l_l. / ´ 丶、 __ ,. シ l! / / l l l ヽヽ ,ノ><イ_`rベ `ー 〈_, _ `丶ー- ニ <、 メ / ヽヽ キ  ̄l , rt〉ミ_- !``Y-'‐' ー! .`Y` ー、 ``\ /.〃/ , 、 ヽ 〃ツ ドヽ⊂二 ´ ./_/ . . .l 〉 `ト、 //' i / ヽト.! ー'il ゞ='' /`ーr¬'ー- r_'_ ;! . j l j ' , ィ ´ ヽージ l〉 ゞ〉 《 /l´ 丁 ` ` ¬`-<.ヽ ヽ ノノ // , ィ/|. , / ー ! ヽ\ ヽ \`´ / l  ̄`< /_l.リ /l l lヽ ヽ \ヽ ! ` 丶、\ ! 、 _ヽ-, __/ l__ ! ! ヽ、 ヽ ヽl l ヽ`.ヽ . l ハ lヽ、 , ' . ` 、l ! !`「丁. ! ヽヽヽ\ l l/l ! . l .,' ヽl .トヽ_L . ./ /j! l キ`ヽ l ∨ トヽ ヽ l / l ! ! l、l l` r' / l /lト、ヽl l l ! !!/ ハ l ノ' ',', l .l.l t 〃,小' / .l lハヾ l 〉l' /ノ/./ .l l!l ゞ、 〉 '〈 lゞ//|!l !' , / . .l l.〉l〈∨//f /.l/ ! lリ ー= '.l .ヽ! .,' Lト' . .' , / . . . ー/!l∨// ヽ l l/ l !ヽ .,' . . . . . . . . ' ,. / . . . . . . .Y . .Yヽ 〉 /' l ! `! . . . . . . . . . . f`´;. . . . . . . . . . . . .l! !l ヾ! l . . . . . . . . . . .l ! . . . . . . . . . . . .l /' l . . . . . . . . . . .l l . . . . . . . . . . . .l 馬面「チッ、72に当たるとは」クソッ 透華「オロス・フトーノス……」ボソリ 849 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 21 46 51.41 ID 8wTsU+G1o [4/16] 【ビンゴ大会】 煌「次の番号は931です!」 優希「おっ、揃ったじょ!」ピョイン 煌「はい、それでは前に来てくださいね(すばらっ!)」ニコニコ 咲「うぅ~恥ずかしかったよぉ」 和「勘違いはよくありますよ」フフッ 優希「おい、豪華景品を渡せー!」 京太郎「あー、番号勘違いしてねぇかな」 優希「な、何をー!?」 京太郎「ははっ、冗談だよ。ほら受け取れ」 つ ブロマイド 優希「なんだー写真かー」 煌「実はこれただのブロマイドじゃないんですよー」 優希「え?」 煌「今回の為だけに撮り下ろされた世界に一枚しかない限定品ですから」クスクス 優希「」 京太郎「カッコいいだろ?」ニッ \イイナー/ \ウラヤマシイー/ \ホシイー! ミキー!/ \ナノー!/ 優希「か、家宝にするじょ」エヘヘ 京太郎「そんな大層なもんでもないけどなぁ」 //././ .ノ ./ / ./ / ./ / . γ´ ̄`ヽ._____. ′ / / / . / ./ / / / .ハ } .} .\! . リミ_ ヽ / / / / / / ./ / i { | / .リ || ! ヾ、___ノミ ¨` '.., ,.._/ / / i { { | | || /| .|||| | | || || | | ', ` 、 ヽ /゙゙\ .`i ' ./! .! .| | Ⅸ .|| 小 { { |Ⅸ | ├ ソ─ソミ/i リ .リヾ ヽ '., . /ヽ, ) / { |. | ! !丶 弋.八ヾヽ |.! |.|..\|\| | / //| ./} }.}}. ', '., イ { /_.// 弋_,.ィ-‐,イ‐v‐-、 .ゝ. Ⅵ \_| '. ィ=乂=/.' ! / / |リリ. } }. _{ ゙丶イ′ _, .-‐ィ( ),.r===ミ / 心 j// | /ノ.} } }. /∨. ノ´ |.ヽ /.! iィ c リ冫/、 !./´ ./ ;/ / ヘ、_>‐-- ィ ´ /| ∨ {.! ヽ二.ノ. /./ } . | / ;/ ./ 、 ── / . {{ { 人 ________ /./ ノ/ /| ./. ー─-一ヘ. ヾ l\ { .\ V `´/ /ノ ,. /.彡イ´ / ./ / ./ ` ..\∧リ\ ` - ‐ .′ / // `´¨`ヽ__ // イ ,. 、イ ̄ ̄「|| ̄¨`゙`ヽ ._「Ν>, . _ ,, . -< /.,' ._/ , `´ / ̄¨. ∨ |.|| .| ´`ヘレ'7 ̄ ̄ ̄ ̄¨`/ !/ / , `ヽ / i | |.|| .|´ヽ ,./`/ .{ / / / } } ! .|.|| .|/介ヽ_/ ∧ ! / / ヘ / \ .\ |\ . レイ..| ∨ .\ | ./ .ノ ./ . / \ ⅵ .\ .∧ .i/ `ゝ`ーヘィ´ \ \ \/ / ./ / / / 優希「やったじぇ!」 855 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 22 02 36.55 ID 8wTsU+G1o [5/16] 【そして終了】 煌「それでは楽しかったクリスマス会ですが、そろそろお開きとなります」 \エー!?/ \イヤー!/ \ヘイカイデスヨ! ヘイカイ!/ \アラアラ~/ 竜華「なんか空気薄かった気が」 久「裏方なんてそんなもんでしょ?」 菫「非常に新鮮で、非常に美味しかった」 宥「もう食べられないよぉ」 はやり「こんなご馳走は初めてだったかも☆」 透華「一流のシェフなんですから当然ですわ」フンス 煌「最後に須賀京太郎君から挨拶と……」 京太郎「はーい!」 煌「帰りに記念品をお配りしますので並んで会場を出てくださいね」 \ヤッター!/ \ナンクルナイサー!/ 京太郎「皆さん、今日は本当に楽しかったです」 \キャー!/ \ワタシモー!/ \マコトタノシカッタデス/ 京太郎「正直、最近は色々と環境が変わって……アイドル活動が辛いって思う日もありました」 \ナンダッテー!?/ \ウゥ、ヒンソーデチンチクリンナワタシガファンダカラ/ \ナガイッテファンピョン/ 京太郎「でも、今日ここに来てそんな悩みを吹き飛びました!」 \ヘヘッヤーリィ/ \ベツニナンデモイイデスケド/ \ニ→チャンガンバー/ 京太郎「これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします」 \アタリマエジャナイ/ \ウッウー!/ 京太郎「それじゃあ最後に……目指せ!!」 一同「「「「「「「「「「「トップアイドル!!」」」」」」」」」」」」」 京太郎「ありがとうございましたー!!」 858 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 22 09 23.83 ID 8wTsU+G1o [6/16] 煌「それでは皆さん並んで会場を出てくださいねー」 \ピヨピヨ/ \ハヤクカエリマショウ/ ガヤガヤ ザワザワザワ 京太郎「さて、配るのってコレでしたっけ」 記念品 決定安価 コンマ安価↓3 00~49 ブロマイド(量産) 50~89 京太郎からの手紙 90~99 ソルサキ全巻セット サイン付き ゾロ目 ソルサキDVD 第一巻 サイン付き 866 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 22 17 17.51 ID 8wTsU+G1o [7/16] 京太郎「流石に限定一枚じゃないですけど、この会場限定のブロマイドでーす」 \ヤッター!/ \イイネイイネェ!サイッコウダネェ!/ \ソンナモノヨリゴハンガホシイカモ!/ 京太郎「それじゃあ、順番にどうぞ」スッ 咲「あっ、京ちゃん!」 京太郎「お、咲。また今度な」 ______ ,. ´ ` .、 , . ´ , \ / // / ヽ ヽ  ̄ ̄ ̄/' ' | ∨ .、 // / --/-|、 | | . / / ' , l | | | i | | / | /_ l | | `ヽ、 | | | /| |ィ´斧ミ从 ∧ {、 | |\ ' .' | /イⅥ { 比 (_, 、{ ィ斧ミ / | | ヽ / / |' | /|、|弋zソ ん (_ ∨ } / / |Ⅵ . . . , 弋こソ l/| イ , 人 、 . . . / j' ,ノ/ / 、 ´ ム イ-' / イ / ` -,--==≦「イ / イ { { ∧ , -┴ ヽ | ∧ / ノ / \ | { . .、/¨/ _ \ | Ⅵ {/ /´>----、\ ∨、ー'-< . . / ヽ\\| { /、ノ、 . .// __ . \} / . .「 ´ {/ ̄ ̄\ | | / ./ .| | | | / ./ . .{、 | | | / . .{ . . .| . | / | | { . .∧ . .| 、 | ,. | | | ./ \〉 } , / { ∧ 咲「うんっ! いい年を!」タタタッ 京太郎「お前もな!」ニッ タタッ 優希「ほれー本日二枚のブロマイドをよこせー!」 京太郎「二枚とも大事にしろよ?」 優希「言われなくてもそうするじょ」エヘヘ スタスタ 京太郎「さて、次は……」チラッ \ヒソヒソ/ \イツイツモ/ \ウラヤマシス/ 和「」 京太郎「お、おう和……なんか大丈夫か?」 和「いえ、いいんです。覚悟の上ですから」メソメソ 京太郎「無理すんなよ? お前に何かあったら、その……」ポリポリ 和「ふふっ、ありがとうございます。お互い、これから頑張りましょうね」ニコッ 京太郎「ああ! 勿論!」ニッ 871 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 22 26 22.11 ID 8wTsU+G1o [8/16] 小蒔「あ、あのっ!」オズオズ 京太郎「あ、神代さん!」クルッ 小蒔「こ、ここっ! こ、こ! 小蒔で、いいっでしゅ……」ボソボソ 京太郎「はい、小蒔さん」アイドルスマーイル 小蒔「」フラフラ 春「キャッチ」ガシッ 小蒔「えと、その……今日はありがとうございました」ペコッ 京太郎「いえ、こっちもなんだか酷い事しちゃったみたいで」ポリポリ 小蒔「そ、そんなことは!」 京太郎「時間はかかっても、絶対に思い出しますから……また、いつか会いましょうね」 ... -―━―- ... / \ / / / / l . / / / | |l l l . | l | l 八i l 八 ハ l | | |八芹坏\ ノ芹坏ノ} | |从 { ヒソ ヒソ 厶イ | 八 }∧ ''' ' '''' _'ノ 八 \ .、 V__フ .. / `Y^介ト - 个ミ= / //} /\' \ / / / { ∧/ / | l |_ /{ { { i / / | l八\ /八八 | ∨ / | / \ / {ノ / / ノ' } ∧ 〈__/ / / ∨_rv'__ 〈人_{ / / |―┴'´人 / 从 /\/ 从 ∧. _/ \{ { _, 、__ / ――、∧ / __ }二二二二二≧==≦{ // ̄ ̄ \ 小蒔「はいっ!」パァァァ 春「Gut!」グッ トテトテ 憩「いい加減ブロマイド欲しいですよーぉ」ジトーッ 京太郎「あ、すいません! どうぞ、荒川さん!」スッ . .-――-. . . . ´ .` . / ヽ . . / / l ヽ ヽ . / / / / l l l . ′ . . . ′/ | ハ ト、 ヘ i l |. | 1 | .|{ ‘. ヽ\_ ; | | | | | | |-―.lハ{\ fヾ\` i l |l | | | | | |{ ヽ \ { \ \ | 八 | | | レ _ 、 `r==ミx } ∧ . 八 ヽ | r㌃⌒` ムイ } ヽ / \ヾ ,,,,,,,, , '''''''' | ノ \ / 八 ハ .... 、 「 ヽ > / / >-、 ( ノ イ l l ヾ \ -=≦ / ゝ ー ' < l ∧ |` ー---` ∠ イ ∧ ト、 ≧=r-- 1 /レ' .V / \ { ヾr‐ァ' トヘ/ ___/ \ __ / \_____ / \ /ー一ヘ / ハ ハ \/ }/ ̄} / i ヽ } } | У } ∨ .| ′ / } } .. {. / { } } . | | } ,. i i ハ } ' . | 憩「ありがとうね!」ニコッ 878 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 22 35 12.16 ID 8wTsU+G1o [9/16] 照「お待たせ」(王者の風格) 京太郎「(待って)ないです」 照「最近、京ちゃん冷たくない?」 京太郎「いえ、照さんに対してはこんなもんですよ」 照「そうかな、エヘヘ」 京太郎「(正直まともになられたら、一番この人がクるんだよなぁ)」ハァ それだけに色々と惜しい……いや、アイドルとしてはアレなんだけど 照「じゃあまたね、京ちゃん」フリフリ 京太郎「はい、また来年」 照「あ、そうそう京ちゃん」ポムッ 京太郎「はい?」 照「なんだか京ちゃんもアイドルとしてモテてきたし、来年からは……」クルッ / . . / / i / / . / . . ; イ / . ! ! // .. _ / . / ; イ ;ィ // / / . ! /;/´ ̄ / . / ; -‐/T77i ̄ ; -‐' / 7ナー-、_ / レ ! | ´ / . ∠ イ ___! / /ノ!ナ| // ! /. ;ヘ! ァ"7 iヾ '´,;-ァ=! ;ィ、 / / ! /; イ {ヽ|.'{ b ! h レ i ' /イ !、 // / / | ! ` ゝ ン_ ,!'_ ;ン/ / i 、ヽ、 .!/ !/ / ヽ i , , , , , , , i / / iヽヽ / / / ゙、_| | | /_ノ . ゙、 \ヽ / // ;ハ _ _ ! i 、 、 . i ヽ! ∠./‐' / / 、  ̄ /v、 ヽ 丶 .. ! / / / _,ノ ` r 、 , イ、/ ' ! /\ .、 ! / /;/ `ヽ、__;ィ | ー-`〒´-‐ ' ´ | レ' ヽ;ハノ // _,..-'´ | || !丶,、 _,... -―' ´ | || | `ー-、 照「本気出さないとね?」クスッ 京太郎「っ!」ゾクッ ああ、母さん なんだか俺のアイドル活動の行く末が…… 少しだけ不安になりました 884 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 22 46 37.55 ID 8wTsU+G1o [10/16] 京太郎「くっそ、くっそ! あのポンコツに胸キュンさせられるとは不覚……」グヌヌ タタタッ 智美「京太郎君、今日はありがとうなー」ワハハ 京太郎「蒲原さん! いえいえ、こちらこそ」ペコリ 智美「しかし、清澄にいた頃とは大分変わったように見えるぞ」ジロジロ 京太郎「そう言えばあの頃、買い出しを手伝って貰ったりしましたね」 智美「懐かしいなー」ワハハ 京太郎「本音を言うと……あの頃、少しだけ嫌なことが続いて……正直キツかったんです」ボソリ 智美「?」 京太郎「でも、そんな俺に優しくしてくれて……買い出しも手伝ってくれて、励ましてくれて」 智美「わ、ワハハ……そんなこともあったかも」テレッ スッ ギュッ 智美「わっ!? て、手を!?」ドキドキ 京太郎「今度は俺が蒲原さんを励まして、力になりますから!」 智美「!!」キュンッ 京太郎「これからも、よろしくお願いしますね」ニッ -=、 、 ─ァ=- \V / -──┴┴- ,. ´ ` 、 〃´ __ \. _/′/ \. / / ', / / } ト、 / / ハ ∧ / \. / ハ { N } / X ト、 \ i {\. \. | __/ \ | ヽ \ l 〃 l. `ー‐ \ │ , ィ===xV / レ'人 '、 〃⌒ヽ. \! 〃,ィ笊x ヽ__,イ' |_ / / \ ハ ィ笊/ハ {////ハ } l | ヽ ´  ̄`ヽ /`¨ハ ㌃7//} ゝ )//ソ │∧ノ ノ i } V//ン `¨¨´ V、__ ./ l ∧{ ,,,, _____ ''''' / レ′ 丶 \ ノ <_ {> `¨¨¨´ <¨¨¨´ 7 T ‐ __/\ ∧八___八 \ / { \ \ { 智美「……うん。ずっとずっと……この気持ち、大切にするぞー」ギュッ 888 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 23 03 24.38 ID 8wTsU+G1o [11/16] 京太郎「さて、最後は……」 胡桃「あっ」 京太郎「鹿倉さん!」 胡桃「……その、今日はあ、ありが」ゴニョゴニョ 京太郎「いいえ、俺も楽しかったですから。はいこれをどうぞ」つブロマイド 胡桃「あっ……それ」 京太郎「?」 胡桃「……うぅ、宮守の、その、メンバーとコーチが……」モジモジ 京太郎「……」 胡桃「手伝ってくれて、それで……ここに」シドロモドロ 京太郎は全てを察した 京太郎「あーいっけねー、ブロマイド多めに用意しちゃってるじゃん」 胡桃「うぇっ!?」 京太郎「これ六枚は余りそうだわーっべーわー」 胡桃「……!?」 京太郎「誰か貰ってくれる人いないかなー?」 胡桃「あっ」ドキッ 京太郎「最後だから、おまけです」ニコッ 胡桃「あ、ありっ……が」ドキドキドキドキ 京太郎「あ、そうそう」スッ (耳元に顔を近づける) 胡桃「んぁっ」ビクッ 京太郎「宮守の皆さんにも、よろしく伝えてくださいね」ボソッ 胡桃「っ!」 京太郎「それじゃあ、また会いましょうね」フリフリ ____ ..... ´ ` ...< / ..`、 / ∧ ヽ / / , ',. ' 、 / l .! ∧ } l !ヽ`ト∧! }/ 斗 /! | l !z==ミ x==ミ ! ! l 〃んi刈 ん刈 》 ' l | | Vzソ Vzり | ,' / 、 !/ //// //// . ' ' 从| _ \/ ィ / / |/ =- ---- '" |/--'" {: : : : : : :_:} /"''ー―― '' " ∧ / | i=|=|=i / ∨ . /\.! 1 | , | / ! i=|=|=i ! ! 胡桃「~~~~っ!!」ジタバタバタ 896 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 23 14 49.72 ID 8wTsU+G1o [12/16] 【終了後】 京太郎「ふぅ……」 竜華「お疲れ様やー」パチパチ 煌「はい、スタミナドリンクです」 京太郎「ありがとうございます」チューチュー 菫「こんなに充実したクリスマスは初めてだ」 宥「うん。クリスマスがこんなに楽しいなんて……嬉しい」 はやり「いいもの見せてもらったかな?」 久「いいわねー、こういうのも」フフッ ジブンヲーセーカーイーサーエーモ♪ 京太郎「ん? メール?」カチカチ from 染谷先輩 タイトル: メリークリスマス 本文 メリークリスマス! パーティは楽しんどるか? 折角誘って貰ったんは嬉しいが…… クリスマスは店が忙しゅうてのぅ、行けなくて残念じゃ でも、わしはいつだって……どこにいたってお前の味方じゃからな これからも頑張れよ、京太郎 京太郎「……はい、染谷先輩」パタン ありがとう、ございます 909 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 23 37 54.47 ID 8wTsU+G1o [14/16] 竜華「あれ、そう言えばファンクラブの会長は来てたん?」 久「そう言えば見なかったわね。どんな人なの?」 煌「それが私もメールでのやり取りしかしてないので」 菫「怪しいな」 煌「一応今日は大切な用事があるからと、断りのメールはいただいてます」 宥「家族と過ごすのかな?」 はやり「彼氏だったりして!」 菫「アイドルのファンクラブをやるくらいだから……(察し)」 久「そういうのってよくないわよ?」 菫「それもそうだ、すまない」 スタッフ「すいませーん、スタッフですけどー? まぁだ時間かかりそうですかねー?」 煌「あ、すいません。もう始めてもらったも大丈夫です」 スタッフ「それじゃあ片付け始めますねー」 ガヤガヤガヤ 久「ふわぁ、もうこんな時間なのねー」 京太郎「そろそろ帰りましょうか」 竜華「それじゃ花田さんに送って……」 煌「あ、すいません。私は今からスタッフの皆さんと片付けを手伝って、そのまま泊まりなんです」 竜華「そっか。でもうちもこのホテルに泊まりやし……」 宥「私も……」 菫「私が送ろう」 はやり「私も今日は泊まりだから」 透華「私もですわ」 菫「だから私が……」 京太郎「大丈夫ですよ、俺一人で帰りますから」 ,. '" ,. 、\ ,. -‐ 、 / / ` ´` \ / \ヽ ,.' ' / i ! ヾ / ' l / ,'./ l. !| ! ゙ l ' / .l / // 'l l ! l ! !l. ' .' l/ ー '-―_-' リ└- _!,!_ ! ! ' l l イ~~~下 ,.二、、ー,、/l! l l .l l ヽ ノ 'i リ ヽ.! l. l | ! l! ` " l l l l ー- _! , l l.!. l ! | ト、 |! l l ! .l.ヽ , ― 、 ,. | ` ┘ l ! !.l 丶 ⌒ .イ ! ! l l ! .! < .!. l l ! ゙、 i ` ´ ! l l ! ヽ 、 .! ! ! l /ヽ. ヽ \ l、 ! l l./ 、 丶 ヽ. \ヽ` 、 l ,.' 丶ヽ ヽ \_.ヽ、 ノ. l ヽ\ \ ヽ ヽ\ 、 l \ 丶 \ヽ ヽ. l i ヽヽ. \、. ヽ . l / l ヽ ヽ ヽ.\. ヽ lヽ. / l,' ` ヽ. ヽ \ ゙ ! ! 913 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 23 45 55.29 ID 8wTsU+G1o [15/16] 竜華「折角やし、泊まっていったらええのに?」 透華「部屋ならすぐに用意させますわ」 京太郎「いえ、合宿の用意を明日の朝やりたいので」 煌「でも一人じゃ……」 京太郎「大丈夫ですよ、途中までは菫さんが一緒ですから」ニッ rー――- r-イ ⌒\ ヽ \ / |` ヽ .. /| | /-∨ | . | |≧=- でッノ| |) . | i{で; ! | . | ∧ ' _ | \ ∨ ハ.. ´ ノ Λ/ト-!`ー―rへ. ∨ Λ≧.......イ、 | /⌒\≧ Ⅵ ∨ /| /′ / \ Vイ f-< / /| |{ | / / ∧ } /⌒ ヽ { | \| / / / ∨ / /\〉 | | 人 Y´ / 八_/_/ |. l| i| |l | | 7 { } \´ | \ |i \ | l| | l l|| || | |./ /⌒} l { || } | l| | | 菫「!!」 京太郎「ね?」 菫「あ、ああ。この身に代えても君を守る」キリッ 京太郎「じゃあ、一緒に帰りましょう」 久「私達はお泊りねー」 宥「楽しみ……」 はやり「パジャマパーティだねっ!」 キャッキャウフフ 京太郎「それじゃあ、お疲れ様でした!」 一同「「「お疲れー!」」」 京太郎「じゃ、帰りましょう」 菫「ああ!」 919 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/12(火) 23 57 34.83 ID 8wTsU+G1o [16/16] 【帰り道】 テクテクテク 京太郎「……うわっ、雪が降ってきましたね!」 菫「ああ、キレイだ……」フフッ ,r‐─===‐- _ / ´ `ヽ \ `ヽ . "/ . / / / .. / / / / |i | li } . //イ /⌒i | | |i l⌒|i } i .'/ ∨ ,,__|i_| 」_八_/i リ } |. 〔// 〔 ̄` =ミ、/ } . //| | ′ "" / リ ′ /_ | 从 / / / / / 〔 |_ /ハ t ァ /___ / _/ ' / .*゚ / . ./ , |i ′ ゚+'.. / / ーr‐ ´/ ハ |i | '% / ' _.ノ〕 . //> | . 〔´ / ' / `ヽ ' 〃 / / ' \. / | ∧_/ / /⌒\/ | .′/ / / ヽ 京太郎「……」ボーッ 菫「ん? どうかしたのか?」 京太郎「あ、いえ。ちょっと」クスッ 菫「なんだ、気になるじゃないか」 京太郎「……月並みですけど、キレイだなって」 菫「?? ああ、雪はキレイだ」ウンウン 京太郎「もうっ、そうじゃないんですけど」ジトーッ 菫「??」キョトン 京太郎「あははっ、なんでもないです!」 菫「おかしな奴だな、京太郎君は」クスクス ビュゥゥゥウ 菫「さむっ!」ブルブル 京太郎「うわー、手がカチカチだよ」スポッ 菫「これはかなりキツイ」ブルブル 京太郎「もしかして……菫さんも手袋忘れたんですか?」 菫「ん? あ、ああ。油断したよ」 京太郎「……」 菫「でも大丈夫、こうしてポケットに手を入れていれば……」スッ 京太郎「はいっ」ギュゥゥ 菫「!?」ドキッ 京太郎「これであったかいですよ」 菫「ば、バカ! こんな道端で……! 君はアイドルなんだぞ!」アセアセ 京太郎(志々雄スタイル)「大丈夫ですよ、マフラーで顔見えませんから」 菫「……うぅ、だが」ドギマギ 923 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/13(水) 00 13 17.79 ID j0Nm5papo [1/11] 【カップルたくさんの通り(マジギレ)】 京太郎「……」テクテク 菫「……」テクテク ギュッ 菫「……君は凄いな」 京太郎「え?」 菫「正直、初めて君を見た時は……なにも感じなかった」 京太郎「そう……ですか」ウツムキ 菫「冴えないとさえ思った。こんな奴が帝王の事務所に所属なんて……そうも考えた」 京太郎「……」 菫「それが今じゃ、こんなにも君のことばかり考えているんだ」ハナツンッ 京太郎「ふがっ」 菫「……正直、私なんかより指導が上手い雀士、強い雀士は数多くいる」 京太郎「……菫さん」 菫「それでも私がいい、と君は選んでくれた。認めてくれた」 京太郎「はい」 菫「だからこそ……私はもっと頑張りたい」 京太郎「……はい!」 菫「今よりもっと君の近くで、君を支えよう」スッ 京太郎「……嬉しいです」 菫「だから、これは……」フニュン (腕組み おもち当て) 京太郎「す、菫さんっ!?」ドキッ 菫「……こんなにも周りはカップルだらけなんだ。私に恥をかかせないでくれ」クスッ ネェネェアソコノカップルヤバクナーイ カタホウシシオダケドイケメンジャナイ? ビナンビジョウラヤマシィ バクハツシロ 京太郎「はい、菫さん」ギュッ 菫「……」ギュゥウ 京太郎「……」ドキドキ となりで、気丈そうに振舞う菫さんはいつもと比べてなんだか背伸びしてるように見えて 何度かからかおうと思ったけど、この距離が離れるのがなんだか嫌で 結局、雪が降り止んでも…… カップルがいない通りにさしかかっても 俺は、この腕を離せずにいた 931 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/13(水) 00 35 47.15 ID j0Nm5papo [2/11] 【京太郎のアパート前】 京太郎「結局最後まで送ってもらって、すいません」ペコリ 菫「気にしないでくれ。私も、その……」 京太郎「?」 菫「君と長く話せて、嬉しかったから」カァァッ 京太郎「え? なんですって?」コダカ 菫「っ!? と、とにかく! 次は合宿で会おう!」タタタッ 京太郎「あ、菫さん!!」 ピューッ!! 京太郎「あんまり急ぐと雪で滑りますよー」 ズルッ ドシャッ 京太郎「言わんこっちゃない」ハァ テクテク 京太郎「うわぁ、すっかり雪が積もってるな」 こんなに積もると電車が止まったりして大変だよなぁ…… 京太郎「早く部屋に入って暖まろうっと」チラッ <京太郎の部屋の前> /ニニニ二二三三三三三三三三| ノ--―――――- 三三三三三| ´ ,,-===- < 三三| / ゞ///////) `ヾニ| / . ―- 、 `¨¨¨¨´ .\ . ´ } γ7/ヽ ,,-.、 . ´ ノ ゞ//ノ Ⅵ//\ ,. ´ ,. ´ /三三≧ 、 \//∧ ′ ,. '" /三三三三厶 γ7/ヽ`¨´ ,. '" マ三三三三三} ゞ//ノ i,. '" | ヾ\ ゞ三三三三ノ | | \\ `¨ … ¨´ l . \\ ′ ⌒ ィ===- _ ー=ニニニ⊃ , / / //  ̄ ==- / ′ .. / // // . . . . . . . .≧x / | . 京太郎「ギャァァァァ!? ス・ノーマン・パーだぁぁぁぁぁ!?」ガクガク ??「ス・ノーマンじゃなくてスノー●」 938 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/13(水) 00 43 09.22 ID j0Nm5papo [3/11] ??「ずっと待ってたんだよ?」 京太郎「だ、誰だ!?」ガタガタ ??「あっ、そっか。このままじゃ分からないよね」ウンウン 京太郎「スゲーナスゴイデス! 私はトッテマ? 貴方のしもべ?」ブツブツ ??「どんだけトラウマなの?」 京太郎「いや、今でも大好き」ホッコリ ??「そうなの? ……ふんっ!」パッカァァァン! 京太郎「あっ!? 雪だるまが割れて……!!」 ?「ふぅ、寒かったー」パタパタ 京太郎「淡!」 / / // . 〃 . iト、| . | ヽ ヽ ヽ 乂 .′ / ,イ . / ! . i| | . |\ . ハ .′ i`ーァ′/ ! . i | . | | . | \ . ヽ . ____ i-‐ ´ . .′ !/ . ′| . | | . | | . | \ .  ̄| ̄ ̄ `ヽ /i| |. | | . | | . ! | . |_,,-‐====‐\ . | . | . i j〃 . i| |. |‐===┼- | j -‐ \ . . | . | . | / . i| {. ! \八 . | jノ , -‐ __,,.⊥ . } . | . 人 ′ . 八 Ⅵ ≫=ミ、 . ! ≫≦Y⌒'マハ 、 . .′ . | . .\ i . i . \{ハ 《 )i ハ\{ ″{ .) i } } 》 . / . /! . \ .\ | . | . i '. ヾ い; jj 八∨乂 _;ノ ノ . / . | . .`ー- | . | . | . | . l'. V辷ク ゞ゚-‐ ' . / . / . | . . | . | . | . | . |ハ / . / . / . . | . . | . | . | . | . | . , / . . .′ . / . | . . . | . | . | . | . | . / ,. ,イ . / . 人 . . . . |.. i | . | . | . | ゝ. 、 ノ .′ // / . / . . / \ .\ . l 从 . | . | . { / > . { /' / . / . . ′ \ .\ . 乂{ \. !\〉、 \_/ . . 〕jッ。. . ィV`ヽ /. / . . / \ .\ . . `\ \{ \;/ . . //{{ ` ´ | |│ ,// . . / \ .\ . . 淡「遅いよ、タロー」プクーッ 941 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/13(水) 01 23 04.31 ID j0Nm5papo [4/11] 京太郎「遅いって……ずっと待ってたのか?」 淡「うん。一緒にクリスマス過ごそうと思って」エヘヘ 京太郎「思ってって……」ジロジロ 淡「?」ズブヌレ 京太郎「おまえ、ちょっと手を貸してみろ!」スッ ギュッ ヒンヤリー 京太郎「つめたっ!?」ゾクゾクッ 淡「あはっ、タローあったかぁい」クスクス 京太郎「バカ! 言ってる場合かよ!」グイッ 淡「何を怒ってるの? 怖い……」 京太郎「いいからほら、中入れ!」ガチャッ 淡「わっ!?」 京太郎「風呂はすぐに沸かすから、まずはこれで体拭けって!」バサッ 今日タオル「オレヲツカイナジョウチャン」 淡「このタオル、タローに似てる」アハハ 京太郎「あーもう、しょうがねぇな」フキフキ 淡「わわっ、もう! 私は子供じゃないよ?」ムスッ 京太郎「だったら自分でやってくれ」ハァ 淡「はーい!」ヌギヌギ 京太郎「ばっ!? ここで脱ぐな!!」 淡「え?」パチッ フル゚ルンッ 京太郎「ぴ、ピンクッ!?」ブシュッ 淡「どうしたの? 別に見たっていいよ???」 京太郎「ば、ばばばかっ!? 俺がよくねぇっての!」ダダダッ バタンッ シーン 淡「……変なお兄ちゃん」キョトン 京太郎「な、なんなんだアイツ……」ドキドキ 945 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/13(水) 01 35 35.30 ID j0Nm5papo [5/11] 【お風呂】 カポーン 淡「……あったかい」チャポッ 「湯加減はどうだー?」 淡「うん、いい感じだよー」 「そっか。ちゃんとあったまってから出てこいよー」 淡「はーい!」チャパチャパ 【京太郎の部屋 キッチン】 フンフフ~ン♪ クッリスマス~♪ 京太郎「のんきに歌いやがって……」ハァ アイツはどうも俺に対しての警戒心ってものがない まるで兄妹に接するような態度だ 京太郎「さて、アイツの事だから飯を食ってない可能性もあるな」 取り敢えず何か作るか……材料あったっけ? 京太郎「取り敢えず有り合わせでなんとかするか」 カチッ パカッ カチャカチャカチャカチャ 京太郎「上手くできりゃいいけど」ジュージューッ ガチャッ 淡「ねーねータロー、着替えなかったらYシャツ借りたよー」テクテク 京太郎「ファッ!? ちょっと待て、お前確か下着も濡れて……!?」 淡「うん、だから」 は だ か Y シ ャ ツ 京太郎「」ガタガタガタガタ 淡「??」 948 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/13(水) 01 40 51.89 ID j0Nm5papo [6/11] 二人きりのクリスマス―― 閉ざされた空間、そして若き男女 果たして京太郎はこのピンチを乗り越え、合宿を迎えることが出来るのか!? 淡「オムライスじゃん! すごっ!」キラキラ 京太郎「……」ゴクッ / \ _人_ ' ` 、 \ Υ'/ / / ト、 丶 / / / | | | Χ } .′ il / | | \ | / `、 リ | i | _|l__∧ト、八 | メ´ ニニ / } | | | || `>x、\| 斗チ芋ミ、∨ ,′j | |l l|斗示芋ミ、 ''h! } ,′ , |l 八 И'h! } 乂___ノ / / || \| 乂__ノ /i/i/ / /l| .八 ゝ /i/i/i i / / / / | ‘,\ ハ r ア /l/ / / | ト、 込、 _ノ // ,イ l| |l l\ \> .,_ /∨ /l| 八_ |ヽ. 八l_\ \-─=ー ァ--< / / 八 { \ `ヽ | | ./ /´ ハ 〕 { 〉 ,′ / ` ヽ \∧ | |/─、_ / |∨ __ Ⅴ__=| / 〕\ \ | | Y´ \\.ノ (`ヽ \\) | ,′ \ 丶 淡「早く食べよーよ!」 京太郎「あ、ああ」 正直、辛抱たまりません 次スレに続く 949 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/11/13(水) 01 45 30.70 ID j0Nm5papo [7/11] ~~おまけ 雪だるまが出来るまで~~ 京太郎の帰宅する十時間前 淡「タロー、帰ってきてるかな?」ピンポーン シーン 淡「やっぱりイベントに行ってるんだ。全く、可愛い妹をほったらかして」ムスッ でもしょうがないよね。 お兄ちゃんはトップアイドルを目指してるんだから 淡「うんうん、私は理解ある妹だ」フフフッ とにかく待とうっと 大丈夫、タローは早く帰って来てくれる筈だから 淡「ふふふっ」クスクス ~~五時間後~~ 淡「まだかなぁ」 ~~三時間後~~ 淡「あっ、雪だ……ふふっ、タローもびっくりしてるかな」 ~~一時間後~~ 淡(雪まみれ)「あはっ、このまま雪だるまになったらタロー喜んでくれるかも!」クスクス ~~58分後~~ 雪だるま「……」 ズルッ! ドシャッ! 京太郎「言わんこっちゃない」ハァ テクテク 京太郎「うわぁ、すっかり雪が積もってるな」 雪だるま「!!」ピクッ ふふっ、タロー オ カ エ リ ナ サ イ カンッ!
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久「へえー、胸を触った女の子と同じ打ち方が出来るようになったんだ」 京太郎「はい」 和「そんなオカルトありえません」 咲「京ちゃんったら、どうせ女の子の胸が触りたいだけでしょ」 まこ「サイテーじゃな」 優希「まるで盛った犬だじぇ」 京太郎「(何とでもいえ、俺はどうしても和の胸が揉みたいんだ・・・!!)」 久「いいわ。私の胸を触ってみなさい」 咲「部長!?」 久「でも、もしその話が嘘だったら・・・わかるわね?」 京太郎「(良くて退部、悪くて退学か・・・分の悪い賭けだな。だが、それでも俺は――)」 京太郎「(和の胸を触りたい!)では、失礼します」 久「えっと、服の上からでもいいのかしら?」 京太郎「問題ありません」サワ 久「ん・・・///」 京太郎「(うわ、部長の胸やわらけぇー・・・!!」 一同「・・・」冷たい視線 最終局 咲「やっぱり嘘だったみたいだね」 和「だから言ったじゃないですか、そんなオカルトありえませんって」 まこ「地獄単騎を狙っているみたいじゃが、全然来んみたいじゃしな」 優希「退学する覚悟は出来たか?」 京太郎「(くそ、ここで地獄単騎を成功させなければ俺は退学・・・。それ以前に、和の胸を揉むことは出来ない)」 京太郎「(ここまでなのか、俺は・・・!! 所詮俺は麻雀部にいらない雑用で雑魚キャラなのか!?)」 京太郎「(それでもいい!! だけどそれでも俺は男として、和の胸が揉みたい・・・!!)」カッ 京太郎「どれ、俺が起家か。いいスタートがきれそうだ」カチャカチャ 和「親の順番なんて関係ありません」カチャカチャ 優希「そんなことないじぇ!親は最初にやるのが一番だじぇ!」カチャカチャ 咲(どうなるんだろう…)カチャカチャ ━━━━━━━━━━━━…… 東一局 4巡目 京太郎(おぉ、もうテンパイだ!ここはドラの一萬を切ってメンタンピンだ!)カチャ 京太郎(…いや、まてよ。一応今俺は部長の能力をコピーしていることになってる。あえて八ピンを残して単騎待ちにしてみるか…) 京太郎「リーチ!」 和「(ここでリーチ…!ここはおりたいけれど安牌が無い…。ドラ周辺を捨ててるからドラ待ちは無いはず…)」タン 京太郎「それだ!」 一同「!?」 京太郎「来いッ!!」バッ、パシッ、バンッ 一同「ッ!?」 京太郎「・・・ツモ。ツモだ!!」 まこ「嘘じゃろ・・・。既に場に3個でている牌を待っていたのか」 咲「それに今の無駄に洗練された無駄なツモり方。間違いなく部長の動き・・・!!」 優希「ありえないじぇ・・・」 京太郎「(まさか、本当に来るなんて・・・)」 久「咲、今日部活が終わったら部室に残りなさい。で、須賀君」 京太郎「な、なんでしょう?」 久「最終局に一回だけじゃ偶然の可能性もあるわ。もう一局打ってくれる?」 京太郎「(確かに偶然かもしれない。今度は再現できないかもしれない、なら・・・)」 京太郎「実は部長、この能力は触った直後の一局だけしか効果ないんです。だからもう一回触らせてもらってもいいですか?」 京太郎「(最後に一回部長の胸を触っておこう)」サワサワ 久「ん・・・///」 一同「・・・」冷たい視線 京太郎「来いッ」バッ、パシッ、バンッ 咲「嘘・・・」 和「そんなことが・・・」 優希「ありえないじぇ」 まこ「これはどうしたことかのう・・・」 久「今度は最初から・・・。しかも三連続。どうやら本当のようね」 京太郎「(ま、まさか本当にそんな力が俺に?)」ワキワキ 京太郎「(胸を触った女の子の能力をコピーする。それが、俺の能力!!)」 久「これなら須賀君も個人戦良い所までいくんじゃないかしら。私達の胸を触らせてあげれば」 まこ「私達って、もしやわしらも入ってるのか?」 久「当然じゃない。一局ごとに打ち方が変わる打ち手なんて攻略方法見付けられると思う?」 まこ「いや、それはそうじゃが・・・」 和「わ、私は絶対いやですよ! 大体そんなオカルトがあるはずないんですっ!」 咲「べ、別に私は構わないけど・・・」 和「宮永さん!?」 久「決まりね。じゃあ、和は須賀君が個人戦一位で全国大会まで行けたら触らせてあげるのはどう?」 和「え?」 久「あの須賀君が龍門渕を倒して個人戦一位よ? 考えられる?」 和「それは、出来ませんが・・・」 一同「うんうん」 京太郎「みんなひでぇ・・・」 久「だから、もし個人戦一位になったら触らせてあげるってことで。もしあなたがオカルトを信じていないのなら、ね」 和「・・・わかりました。そんなオカルト、絶対ありえませんから」 男子個人戦 一回戦 まこ「うぅ・・・///」 京太郎「なんかこんな牌の並び方みた事ある気がする」 京太郎「よし、やっぱりそうだ、ツモ!」 二回戦 咲「んん・・・くすぐったいよ京ちゃん///」 京太郎「ツモ、嶺上開花」ゴッ 三回戦 京太郎「あれ、咲のままで余裕なんじゃね?」 優希「おい待て、犬ぅ!!」 京太郎「カン、カン、カンッ!! ツモ、嶺上開花!!」ゴゴッ 咲「触った直後にしか効果ないんじゃなかっけ」 久「能力が進化してきてるのかしらねー。さて、そろそろ龍門渕のエースと当たるわよ」 最終戦 ハギヨシ「よろしくお願いします」 京太郎「ああ、よろしく。(咲の能力があれば余裕だな)」 ハギヨシ「ロンです」 京太郎「くっ(段々咲の能力が弱くなってきている・・・。試合前に触っておくべきだったか)」 アナウンサー「休憩時間です!」 長野試合会場 照「(ついにここまで来た)」 照「(前に咲が来た時は女の子の日で調子が悪くて全然話せなかった。)」 照「(母さんから聞いた話だと咲もまた麻雀を始めたようだし、今こそあの時のすれ違いの修復をするんだ)」 照「(で、待合室はどこだ? っていうか今私はどこに居るんだ?)」 京太郎「くそ、咲の奴こんな時に迷子だなんて・・・」ダダダダッ 照「(ん、今の声は・・・)」 京太郎「お、うわっ・・・」ドンッ 照「きゃあっ!!」バタリ 京太郎「わ、悪い、急いでて・・・あ」サワ 照「!! ど、どけ! この変態!!」 京太郎「す、すみませんって・・・照さん?」 照「その声は京ちゃん?」 アナウンス「清澄高校、須賀京太郎君。至急会場に戻る様に」 京太郎「くそ、すみません。俺もう行きます」ダダダダッ 照「え、あ・・・。待合室の場所、教えてもらえなかった」シュン アナウンサー「では最終局スタートです」 京太郎「(くそ、咲の能力をコピーできなかった。もう終わりだ・・・)」ピカアァン 京太郎「(ふーん。こいつこういう能力があるのか。くそ、やっぱり勝てねえ・・・)」 京太郎「(一体どうすればいいんだ)」ギュルルルッ 京太郎「(くそ、咲じゃなくて違う女の子の胸を揉んで置けばよかった)」ガッ 京太郎「(あれ、そういえばさっき・・・)」ドゴォ ギュオオオン アナウンサー「つ、ツモ! 国士無双・・・逆転です!」 かつ丼「ふ、久々に見たよあれほど牌に愛された人間を」 久「個人戦一位おめでとう、須賀君」 優希「犬にしてはよくやったじぇ」 まこ「わしらのおかげじゃな」 咲「すごいよ、京ちゃん。最後まるでおねえちゃんみたいだったよ」 京太郎「ありがとう、みんな。それで、その、和?」 和「・・・。約束は、約束です。どうぞ」涙目 京太郎「では」サワサワ バタリ 咲「京ちゃん!?」 まこ「ど、どうしたんじゃ!?」 優希「・・・し、死んでるじぇ」 久「・・・能力をコピーするのには肉体的にかなり消耗することのようね」 久「だけど、彼はそれでも和の胸に触りたかった。その一念でここまで来たのよ」 咲「京ちゃん、最低だけど漢だよ」 優希「ああ、漢だじぇ」 まこ「漢じゃな」 和「漢です」 京太郎「(我が人生に一片の悔いなし・・・!!)」 終わり
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ホテル 憧「はー、今日の試合も疲れたわー」 憧「こんな時はゆっくり休むに限るわー」 憧「それにしても……なんでKちゃん抱いてると落ちつくのかしら」ギュッ 憧「……ま、いっか」 憧「……ふふっ」ギュー 憧「ん?シズからメール?……玄の部屋に来いって、そっちが来なさいっての。全く」 憧「……仕方ない、Kちゃん持っていこ」 ガチャ 京太郎「ん?どした憧?」 憧「ひゃっ!?きょ、京太郎!?なんでここに居るの!?」 京太郎「なんでって、ただ通っただけでたまたまなんだが……アレ?そのぬいぐるみ」 憧「ふきゅっ!?こ、これは……」 京太郎「……俺?ひょっとして寂しいから抱いていたとか?」 憧「あ……うぇ……」 京太郎「なーんてな。そんなこと」 憧「バカーーーーーーーーッ!!!」バキッ 京太郎「ぐふぉっ!!」バタッ 憧「きょ、京太郎なんか、全然好きじゃないんだからね!!」タッタッタッ 京太郎「さ、最後まで聞け……」ガクッ
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京太郎「それじゃ、俺お茶淹れてくるから。てきとーにくつろいでてくれな」 咲「う、うんっ」 咲(え、えへへ、京ちゃんの部屋に来たのすっごく久しぶりだよー) 咲「高校に入ってから、よく考えたら一度もお邪魔してなかったもんね……」 咲「うーん、やっぱり男の子の部屋って感じ。結構てきとーに物とか置いてるみたいだし」 本棚「ディスウェイ……」 咲「本棚なんて、大きさからなにからバラバラだし……背表紙が後ろ向いちゃってるのもあるし」 咲「……私、気になります!」 咲「おっかたずけー、おっかたずけー♪」(少女、物色中…… 咲「あ、この作者さんの本、読んだことないや。へえ……花家圭太郎先生の葉隠れ侍口入れ屋人道楽帖シリーズに竹光半兵衛シリーズ―――京ちゃん、なかなか目が高いねっ」(マジオモロイから読んでみそ 咲「これは今日貸してもらうから避けといて……んー?」(ヨケヨケ 咲「なんだろ、本の後ろにさらに本が――――ッ!?」 えちぃ本「Hello!」 咲「ぇ、ぁ……こ、こここ、これって…………ぇ、ぇっちな本、だね」 咲「そ、そっか、本を隠すなら本の中……ですか、ソーデスカ」 咲(どどど、どうしよう、こういうのって見なかったフリしとくのがいいのかな!?) 咲(でも、こんなの見ちゃったら京ちゃんにどんな顔していいのかわかんないよぅ……!!) 咲「………………チラ?」(オソルオソル えちぃ本「Heylookme!!」 めくるめく……淫靡なる饗宴……! 少女の知らない世界……! 無理もなし……! 圧倒されるっ……!人は未知なるものにただ、圧倒されるっ……!! 咲「ひゃぅっ!?」 咲「……ハーッ、ハーッ!!」 咲「えっと……見なかったことにしよう、ウン」 咲(本の中に出てきた子……みんなオッパイ大きかったな……) 咲「……」(ペタペタ 咲「………………ちょっとご立腹です」(ムスリ 京太郎「おーす、お待たせ咲ー!龍門渕の万能執事直伝の紅茶だぜー」 咲「あ、うん……ありがと」 京太郎「どしたんだよ、なんか顔赤いぜ?」 咲「……京ちゃん、部屋ぐらいちゃん片付けた方がいいよ?」(プイ 京太郎「お、おう?」 咲「京ちゃんのバカ……」(真っ赤
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A「悪いな、ロンだ」 京太郎「うがああああああ! 聴牌してたのにぃいいいい!!」 B「とても麻雀部員とは思えない警戒の低さだな」 C「そんなんで大会出れるのかよ」 京太郎「うるせぇ……だいたいお前らそんなに強いんならうちの部に来てくれよ」 B「部活とか怠いわ」 A「まぁ、あの原村さんと一緒の部活っていうのは魅力的なんだけどな」 A「お前の様子を見ているとちょっとな……」 C「どう見てもパシリだろ」 京太郎「……やっぱりそう見えるのか?」 A「どっからどう見てもな」 B「女子がお前のことタコス買い出し器って呼んでるの聞いたぞ」 京太郎「くそっ! これもみんなあのタコス娘のせいだ……」 C「まぁ戦力にならないんじゃ仕方ないな」 A「女子の方は団体にも出るんだろ? 去年のミドルチャンプもいるみたいだし、お前の存在意義はそんなもんさ」 C「役にたててよかったな!」バシバシ 京太郎「はぁ……もういっそマネージャーに転向しようかな」 A「そういや新体操の女子とかがお前のこと欲しがってたぞ。麻雀部で腐らせておくのはもったいないって」 C「羨ましいねぇ、イケメンは」 京太郎「新体操はおもt……いやなんでもない」 B「そういやこの間読んだ雑誌で、女子ランク全国2位の学校のエースの特集組んでてな」 B「なんでも病気で生死の境をさまよってから、いきなり強くなったらしいぞ」 A「そんなプライベート情報まで載せていいのかよ」 B「ゴシップみたいなもんだからな、信頼はできないんだろうけど」 京太郎「……その話マジか」 C「おいおい、冗談でもやめておけよ」 京太郎「わかってるって、いくら俺でもそn」ブブブ 京太郎「…………タコス要請が出た、もう部活に行かないとな」 A「強く生きろ」 B「辛いからってさぼんなよー」 京太郎「行ってくるわ。じゃあな」 ~部活後~ 京太郎(来る日も来る日も雑用ばかり)トボトボ 京太郎(たまに卓についたら、みんなから毟られるだけの銀行扱い) 京太郎(カモだと思って連れてきた咲はどう考えても怪物) 京太郎(優希はやけにまとわりついてきて鬱陶しいし) 京太郎(和目当てで入ったのに、肝心の和は咲にお熱と……) 京太郎(俺の青春は一体何のために……) 京太郎(…………もしも、もしもだ) 京太郎(麻雀が強くなって活躍することができたら……) 京太郎(和も……いや、それ以外の美女をも振り向かせることができるかもしれない!) 『なんでも病気で生死の境をさまよってから、いきなり強くなったらしいぞ』 京太郎「………」ゴクリ 京太郎「死にかけるだけ……なら大丈夫だよな?」 京太郎(そう、何も死ぬ必要はない) 京太郎(確実に生還できる方法で、なおかつ命を危機に晒せばいいんだ……) 京太郎(麻雀は競技人口1億人を超える、超メジャー競技) 京太郎(成功すれば、俺の灰色の青春は一気にバラ色になるはず!) 京太郎「おっし! やってやるぞ!」グッ 安価 19 京太郎が死に近づく方法 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/11/22(木) 00 18 31.26 ID IrLN3meiO 霞さんにクラッシュさる 京太郎(とりあえず、決行前に成功祈願でもしに行くか) 京太郎(まだ日は落ちきってないし、どうせだからあそこの大きめの神社にでも) ――神社境内―― 小蒔「……」ウロウロ 京太郎(ん? こんな時間に巫女さん?) 京太郎(というか、ここで巫女さんを見るのは初めてかもしれない) 京太郎(それにしても……立派なおもちをお持ちで……)ジュルリ 京太郎(ちょっと声をかけてみよう、これを機にお近づきになれるかもしれないし) 京太郎「あの、すみません」 小蒔「ひっ!?」ビクン 京太郎「いや、怪しいものでは……」 小蒔「えっと……その、なんの御用ですか……?」 京太郎「ちょっとお参りに来たんですが、この神社の方ですか?」 小蒔「いえ、私は用事があってちょっと寄っただけで……」 京太郎「そうだったんですか、道理で見かけない顔だと」 小蒔「あの……このあたりにお住まいの方ですよね……?」 京太郎「え、ええ、まぁ……」 小蒔「あの……このあたりで私と同じような格好をした人を見ませんでしたか?」 京太郎「いや……見てませんけど……」 小蒔「そうですか……すみません、一緒に来た人とはぐれてしまったもので」 小蒔「探し回ってみたんですけど、どこにも見当たらなくって……」 京太郎「それは大変ですね……」 京太郎(おお……近くで見るとまた想像以上に……)ゴクリ 京太郎「一緒に探すのを手伝いましょうか? 土地勘はありますし」 京太郎(和以上の逸材……加えて漂ってくるお香の甘い香り……) 京太郎「もう暗くなってきたのに、女性一人で歩き回るのも危険でしょう」 京太郎(くっ……いかん! オナ禁してきたせいで俺のリー棒がっ!!) 小蒔「そんな……そこまでしていただかなくても……」 京太郎「いえ、この須賀京太郎、目の前で困っている女性をほうっては置けません」 京太郎「さぁ、早く行きましょう」グイッ 小蒔「あ、ちょ」 霞「あらあら、そこの獣は小蒔ちゃんに何をしているのかしら」 京太郎「え?」クルッ ギュム パンッ!! 京太郎(あれ……ここはどこだ……?) 京太郎(あたりは霧の中のようにぼんやりとしてる) 京太郎(俺は一体……) 京太郎(…………あの光は) 京太郎(…………) 京太郎(…) 京太郎() 安価 45 京太郎が手に入れた力 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/11/22(木) 00 49 37.30 ID 3eJX9VBr0 牌が一つ飛ばしで透けて見える 京太郎?「ぅう……」 京太郎?「…………ここ……は?」 霞「気がつきましたか!?」 京太郎?「……あなたは?」 霞「石戸と申します、あの時は勘違いで取り返しのつかないことを……」ドゲザ 京太郎?「取り返しのつかない……?」 霞「…………私のせいで、あなたは既に男性ではなくなってしまいました」 京太郎?「へ?」 霞「正確には男性としての機能を失って……」 京太郎?「は……え……?」 霞「今から3日前、私はあなたが小蒔……我が一派の姫君に襲いかかっている暴漢だと勘違いをし、睾丸を握りつぶしてしまいました……」 京太郎「……握り…潰し?」ゾク 霞「今、私たちはあなたに2つの選択肢を用意できます」 霞「一つは、睾丸を失ったまま男性として生きていくこと」 霞「もう一つは、私たちの儀式で完全に女性に生まれ変わるということです」 霞「完全にこちらの責任でこのようなことになってしまい……本当に申し訳ありません……」 京太郎?「待ってください……話が急すぎて何が何だか……」 霞「急かすようで申し訳ありませんが、女性になる方を選ぶのでしたら早めに儀式を行わないと間に合わなくなります……」 霞「どうか、この場でご決断を……」 京太郎(女……俺が?) 京太郎(ど、どうすればいいんだ俺……) 85 玉無し野郎ルートor京子ルート 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/11/22(木) 01 14 05.28 ID l4dHd1QO0 京子 京太郎(風前)「えっと……中途半端なのはアレ? なんで……女にしてもらえますか……?」 霞「!! 分かりました、では早速準備に取り掛からせていただきます」スッ ハッチャン! イマスグミンナヲココニ リョウカイデスヨー! バタバタ 京太郎(風前)「これで良かったんだろうか……」 京太郎(風前)「何が何だかさっぱり分からないが……」 ~1週間後~ ――長野清澄―― 京子「とうとう帰ってきてしまったか……」 京子(儀式が終わってから、女性としての基礎知識を学んでから帰ってきたわけだが) 京子(まだ未だ違和感が拭えない……) 京子(髪はロングになってしまったのはいいとして) 京子(問題はこのおもちだ……) 京子(男性器のサイズに比例するらしいが、標準で15てそんなに大きかったのか? ) 京子(周りの人間よりはデカい気でいたけど、そもそもそんなに人のを見たわけでもなかったからなぁ) 京子(さて、ここからが正念場だ) 京子(相手に自分の言うことを信用させる神水……) 京子(これを香水の感覚でつけていれば女になったという事実をすんなりと受け入れさせることができる……らしい) 京子(不安だ……) 京子(とりあえず家に行くか……) ――自宅―― 京子「ただいまー」 母「はい!? どなた……」 京子「俺俺、京太郎だよ!実はさ、帰り道で体が熱くなったと思ったらこんな体になっちゃってさ なんか国立研究所みたいなところへ連れて行かれて、今日まで検査してたんだよ! 俺も信じられなかったんだけど、実際こんなことになっちゃってるわけだし 新種の病気みたいでまだ話を大きくしたくないらしいから発表はしてないんだけど 体にこれといった事情はないから問題ないし、心配しなくても大丈夫だぞ」 母「……」 京子(マズイ……顔が歪んでる) 京子(このまま警察ルート直行か?) 母「それは、大変だったねぇ……」ホロリ 京子(ちょろすぎワロタ) ――部室―― 京子(とりあえず同じ要領で教師を納得させることに成功した) 京子(あとは麻雀部の人間だけだが、まだ誰も来ていないな……) 京子(まあ女になったことに慣れていないがための体調不良を装って抜け出してきただけなんだけどな) 京子(この神水、かなり使えるから温存しておいたほうがいいな) ガチャ 咲「……え?」 京子「あ、咲」 咲「…………」プルプル 京子(あ、マズイ説明しないと……) 京子「あー、咲これはだな」 咲「京ちゃあああああああん!!」ダキッ 京子「!!??」 咲「どこに行ってたのバカっ! 私がどれだけ心配したとっ……!」ギュウウ 京子「は? え?」 京子(落ち着け、俺はまだ何もしてないぞ) 京子「えっと、先生から聞いたのか……?」 咲「なんにも聞いてないよ! 京ちゃんが帰ってきてるなんて一言もっ!」 京子「じゃ、じゃあなんでわかるんだよ……」 咲「そんなの私にもわからないよ……でも、絶対に京ちゃんだってわかるの!!」 京子(さっぱりだ……) 咲「良かった……良かったよぉ…………」ポロポロ 京子(まいったな、不思議なこともあるもんだ……) 京子(それにしても……) 京子(自分と比較することでより一層際立つ咲ボディの貧相さ……) ――部員への解説後―― 久「それにしても……特筆すべきはその胸よね」 優希「まさか犬の胸がのどちゃんの胸と拮抗する日が来るとは……」 まこ「髪も目を見張るような美しさの金髪じゃのう」 和「なぜでしょう……そんなオカルト有り得ない、と思うことができないのは……」 咲「でも、これで久しぶりに全員が揃いましたね!」ニコニコ 京子「ははは……みんながすんなり受け入れてくれて助かりました」 久「とにかく、無事に戻ってこれてなによりだわ」 久「今日はお祝いにパーッとやりたいところだけど……」 まこ「県予選も近いし、悠長なことは行ってられんのう」 久「ということで、今日も麻雀の特訓に励みたいと思います」 咲「そうだ! 久しぶりだし京ちゃんも一緒に打とうよ!」 京子「え?」 久「そうね、女の子になったわけだし、腕次第では団体戦にも出場できるわよ?」 まこ「京太郎……おっと、京子と呼んだほうがええんか?」 京子「どちらでも構いませんよ」 まこ「女子に京太郎と呼ぶんは気が引けるけぇ、京子にするか」 和「私は……須賀さんでいいですね」 優希「よしっ! 長いこと躾てなかったし、早速犬を調教してやる必要があるじぇ!」 久(なんだか以前より危険なセリフに感じられるわね……) 咲「みんなもこう言っているし、ね? 京ちゃん」 京子「まぁ、俺も麻雀部員だしな。構わないけど」 東:咲 南:優希 西:京子 北:和 ―東1局― 京子(なんか、すっげぇ大切なことを忘れている気がするんだが)ヒョイ 京子(お、順子が増えた) 京子(なかなかいい滑り出しだが……) 京子(…………ん?) 咲:1■1■④■③■九■九■一 京子(咲の手……ありゃあほぼ確実にヤオチュウの暗刻が二つだな……) 京子(こえーこえー、いつ嶺上開花が決まるか分かったもんじゃ……) 京子(……………………) 京子(ん?) 京子「うおわあああああああああああああああああ!!」 一同「!?」 久「ちょ、いきなりどうしたの!?」 咲「きょ、京ちゃん?」 京子「は、牌が……透けて……」 まこ「は?」 和「須賀さんは何を言っているんでしょうか……?」 優希「とうとう頭がおかしくなってしまったか……」 京子「さ、咲!! お前の手、そっちから見て左からひとつ飛ばしに一九九③④11になってないか!?」 咲「え……あ!」 久「ほんとね……須賀……さんの言う通りだわ……」 京子(ど、どういうことだ……) 京子(女になった時に、ほかの異常が起きたっていうのか……) 京子(いったいこれは…………) 京子(あ) 京子(………………そうだった) 京子(なんで今まで忘れてたんだ……) 京子(命を危険にさらすことで、麻雀が強くなるって聞いて……) 京子(もしかして、今の俺の体は……この力の代償ってことだったのか……?) 京子(ああ、神様……あんたって奴は…………とんでもないやつだよ……) ∧∧ ∩ ( ´∀`)/ ∧∧ ∩ ⊂ ノ ( ´∀`)/ (つ ノ ⊂ ノ ∧∧ ∩ (ノ (つ ノ ( ´∀`)/ (ノ ⊂ ノ ∧∧ ∩ (つ ノ ( ´∀`)/ (ノ ⊂ ノ ∧∧ ∩ (つ ノ ( ´∀`)/ (ノ ⊂ ノ (つ ノ ∧∧ ∩ (ノ ( ´∀`)/ ⊂ ノ (つ ノ (ノ ∧∧ ∩ ( ´∀`)/ _| つ/ヽ-、_ / └-(____/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 続きはまた建てるわ <⌒/ヽ___ /<_/____/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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京太郎「お前らの内誰かがトップを取れば俺の命・・・・チンコを去勢すればいい。そのかわり俺が勝ったらお前らの処女をもらう」 咲「京ちゃん・・・どうしたの?いきなり・・・」 久「須賀くん、頭イカレてるの?正気の沙汰じゃないわ」 タコス「ヤクでもキメたのかじぇ?」 和「マジキチです、須賀くん」 ワカメ「ワカメ」 京太郎「この正念場でリスクを負えず退く程度のレベル・・・それがあんたたちの容量・・・全国に届きようもない」 久「カスのクセに言うじゃない。ムカツクわ。いいでしょう、その勝負受けましょう」 咲「そ、そんな部長・・・京ちゃん、いいの?去勢されちゃうんだよ?(京ちゃんみたいなザコじゃトップなんて無理だよ)」 京太郎「どうかな・・・やってみればわかるさ」 咲「京ちゃん・・・・(こいつカスだな)」 対局後 久「う、うそ・・・圧倒的点差で・・・・こんな惨敗・・・・・!」 京太郎「覚えておくんだマン公・・・。能力を使えば圧勝できるだと・・・?」 京太郎「馬鹿じゃねぇのか・・・?そういうこざかしいことと無関係のところに・・・強者は存在する・・・!」 咲(こいつ・・・・!) ……… … ドッピュルルルルル 京太郎「どうだ?初めての男の味は?」 和・久「京太郎さまぁ・・・///」 咲「うぅ・・・・・」 咲「京ちゃん・・・・赤ちゃんできちゃったらどうするの・・・・?私・・・・」 京太郎「そういう理不尽な妊娠って言うのがSEXなんだ・・・・俺はずいぶん長くそう考えてきたが違うのか・・・・?」 京太郎「ククク。どれ次は龍門渕あたりにでも顔を出すか」 ……… … 京太郎「ハァハァアッはぁっ・・・一ぇ・・・一!・・・っはぁっはぁっ」 はじめ「あ゛っあ、む゛ぁ゛っ」ズンズンズンズンズンズンズンズンズンズンッ はじめ(気持ち悪い・・・・ベロチュウされながらオナホみたいに扱われて両手持ちで上下に振られなてチンコに叩きつけられるなんて・・・!) 京太郎「あ゛っ゛っ゛っ゛っ゛っ゛っ射精るッ射精るッ射精るッ射精るッ射精るッツモ!!!!!!中出し無双!!!!!!!」 どづっぢどいおどっどydpぢゅいおようdぽおydぱそ!!!どっぴゅい!!!!!!!!! はじめ「うぁあっ・・・!!」ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクッ・・! はじめ(長い・・・射精が・・・・一番深く挿入されて両腕でがっちり隙間がなくなるくらいにおさえつけられて・・・!!) 京太郎「はじめちゃん、その卵子だ」ドyピュ はじめ(うっ・・・・!子宮狙い撃ち・・・・!) 京太郎「まだまだ。俺のリビドーは収まらねぇ」 ……… … 京太郎「ロン 8000オールだ」 照「バカな・・・なんて強さだ」 菫「カタカタ」 京太郎「約束通り冬服に着替えてもらおうか」 照「わざわざ冬服に着替えさせてから孕ませるなんて・・・」 京太郎「恨むなら白糸台高校の冬服をデザインした奴を恨むんだな」 照「・・・着替えたぞ」 京太郎「おらぁ!」腹パン 照「ぐぶっ」 京太郎「なんだその目は!畜生見下しやがって!」 京太郎「ちょっと麻雀が強いからっていい気になってるんじゃねーぞ!」 どごっどごっ 照「ぐはっ・・・やめろ・・・」 京太郎「ふうふう」カチャカチャ 淡「やめろ!テルーに」 京太郎「うるっせあぁぁああぁぁ!」グイッ 淡「痛い!痛い!髪引っ張らないで!」プチプチ ぶんっ 淡「あうっ」どさっ 菫「カタカタ」 淡「やめて・・・お願いだから・・・」うっうっ 京太郎「じゃあ選べ。ここでお強い先輩が孕まされるのを手を咥えて見守るか」 ビリビリビリ 淡「いやぁっ」 京太郎「代わりにお前が冬服に着替えるかをなあ!」 渋谷「ズズズ」 淡(そんな・・・でもここで断ったらテルーが) 照「・・・・・・」ガタガタ 京太郎「早くしろ!あと5秒だ!さーん、にーい、いーち」 照「頼む・・・淡、着替えるくらいいいだろ」ガタガタ 淡「・・・ごめんね」 京太郎「ひゃあ!」 照「やめろぉっ!謝るな!頼むっ」 ……… … トゥルルルル 咲『もしもし』 照『咲か』 咲『どうしたの急に』 照『須賀京太郎』 咲『ひっ』 照『やはりお前もか・・・』 咲『うん・・・わたしだけじゃなくて麻雀部員はみんな・・・』 照『そうか・・・こっちもだ・・・菫と淡なんて冬服に着替えて髪コキまでしたのに』 照『約束通り犯されてしまった・・・多分妊娠しているだろう』 咲『ひどい 白糸台って麻雀部いっぱいいなかったっけ』 照『一人残らずだ』 咲『うう・・・もういやだよ』 咲『和ちゃんと部長は一発でできちゃって・・・優希ちゃんは危険日のたんびにされて結局・・・』 咲『わたしもデキてなかったけどもしかしたらまた・・・』 がらがらがら 京太郎『お邪魔しまーす』 咲『ひいっ!』 照『おい!咲!どうした!』 咲『いや!もうやめて!こないで!』ぶんっ がしゃぱーりーんがちゃ 照『咲!咲!』 京太郎『もしもし代わりました。須賀N.P.京太郎です』 照『貴様!咲をどうした!』 京太郎『うっ・・・ふう。なんかでかけましたよ』どくどくどく 照『ウソつけ!』 咲『いやぁ・・・許して・・・もうやぁ・・・おとーさん・・・』 京太郎『またえらそうな口の聞き方に戻ってますねチャンピオンさん』 照『うるさい!咲を離せ!』 京太郎『調子に乗るなよメス豚が』 照『なっ』 京太郎『俺に無理矢理犯されてる時に、麻雀強いのが何か役に立ったか?え?おい』パンパン 咲『お願い・・・ゆるして・・・昔の京ちゃんにもどってよぉ・・・』 照『咲を離せ・・・離してください・・・・』 京太郎『うーんそうだなー、じゃあてるてるが一生俺の子供を生み続けますって誓ったら考える』 照『ふざけるだ誰が』 京太郎『あーせっかくまだ咲が綺麗な体のまま開放されるチャンスなのになー』 咲『ひっく・・・ひっく・・・』ぱんぱん 京太郎『お姉ちゃん咲はどうでもいんだって。自分のがかわいいんだってさ』 照『っ・・・わかりました』 京太郎『愛の告白付きでよろ。ずっと子ども作るなら当然だよね』 照『・・・・・・・須賀京太郎さん、愛してます。一生生み続けますから、私だけと子作りしてください』ギリギリ 京太郎『うーん、気持ちこもってないなー。まあいいか、でも俺のこと嫌いじゃなかったの?ねえ?』 照『無理矢理犯されて嫌いでしたけど、好きになってしまいました。結婚してください』ギリギリ 京太郎『うわーすげー棒読み。まあそこまで言うなら仕方ない』 咲『お姉ちゃん・・・』うっうっ 京太郎『よかったなー咲。今日一番危ない日だったもんな』 咲『うん・・・うう・・・お姉ちゃん・・・ありが』 ドグンッ 京太郎『うっ射精る、おうっふ、うっ、くおお』 照『咲!?おい貴様』 咲『えっ?いやっ!いやっ!いやーーーーっ!!』 京太郎『すいません、溜まってたもんで気持よくておうっく』びゅるびゅる 咲「・・・ひっく・・・ひっく・・・」 京太郎「さて、次は後背位だ」 咲「いやぁ・・・もういやぁ・・・あん!んっ!っ!・・・・」パンパンパン 京太郎『じゃあ照さんまた今度。愛してますよ』 ピッ 照『・・・・・・・』 照『許・・・さない』 照『許さない!許さない!』 照『・・・ね・・・死ねぇ・・・・・・いや、殺す・・・殺してやる!』 照『私はお前を殺してやるぞ・・・須賀京太郎ぉ!!』 カン
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http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361874491/ ――控え室―― 京太郎「ここに来るのも1週間ぶりかー。やっぱ移動も疲れますね」 佳織「私たちの住んでるところからだと遠いよね」 京太郎「ほんとですよね。明日も来るんだから泊まらせてくれればいいのに」 桃子「こんな狭い部屋で女子5人とお泊りなんて何するつもりっすか!」 京太郎「何もしねえよ!! というかなんでここで泊まるんだよ!」 智美「ウチの部じゃホテルとかは難しいなー」ワハハ 睦月「風越はホテルで泊まってるみたいですね。羨ましい……」 京太郎「やりくりすればなんとかなったりしませんかね。その……ゆみ先輩」カアァァ ゆみ「あ、ああ。で、出来なくはないだろうが……」カアァァ 京太郎「?」 ゆみ「その、全国へ行く……んだろう? ただでさえ部費が足りていないのに、ここで使ってしまってはな」 京太郎「っ! そ、そうですね。ちゃんと考えてませんでした……」 智美「まだそれやってるのかー?」 桃子「まあ最初に比べたら良くなったじゃないっすか」 佳織「目を合わせる度顔真っ赤にしてたね」 睦月「その割にお互いがお互いを見ようとするんだよね」 智美「さすがの私もどうしてやろうかと思ったなー」 ゆみ「うぅ……」カアァァ 京太郎「あなたたちがからかうからでしょ!? っていうかなんでみんな知ってたんですか!」 桃子「そんなのあんなところで大声で告白すれば当然じゃないっすか」 京太郎「あんなふうに送り出しといてついてくるか普通!?」 智美「ゆみちんと京太郎を2人きりで遊びに行かせたとき、私たちが何をしたか忘れたようだなー」ワハハ 京太郎「開き直らないでください!!」 睦月「まあでも、ついていかなくてもその内知ることにはなってたと思うよ?」 ゆみ・京太郎「……え?」 桃子「いや当たり前じゃないっすか。あんな人の多い所であんな告白したら噂になるに決まってるっす」 佳織「あなたが欲しいって告白は中々ないよね。聞いてて恥ずかしくなったよ」アハハ 京太郎「……で、でももうみんな忘れてますよね!?」 ゆみ「そ、そうだな。一週間も経っているのだし……」 智美「それは難しいかもなー。鶴賀の大将が金髪に告白されてたってちょっとインターネットで話題になってるぞ」 桃子「さすがに一時期程じゃないっすけど、グラマスって人がまだまだ飽きそうになくて目立ってるっすね」 佳織「私も見たけど執念みたいなのを感じたよ……」 睦月「ちょっと怖かったね。文字だけなのに……」 京太郎「お、俺そんなの知らなかったんですけど!?」 ゆみ「私もだ。なんで教えてくれなかったんだ」 智美「いやー大会前に見せるにはちょっと怖くてなー」 京太郎「じゃあ終わってからにしてくださいよ!?」 桃子「今からなら見ないだろうからいいかなーと思ったっす」テヘペロ 京太郎「見なくても気になるんだよ!」 智美「まあ別にテレビで映ったとかじゃないし、知らない人は知らないから大丈夫だろー」ワハハ 桃子「ちょっとからかっただけっすよ。気にするほどじゃないっす」 ゆみ「それならいいんだが……」 京太郎「そうですね……」 京太郎「初めての公式試合……というか部員以外の人と戦うの初めてだ。緊張するなあ」 桃子「ネトマでいくらでもやってるじゃないっすか」 京太郎「そりゃそうだけど、現実にやるとやっぱり緊張するよ」 桃子「ネトマでやってるんだから大丈夫と思えってことっすよ。緊張してもいいことないんだから、解消しようと思わないとダメっす」 京太郎「あ、なるほど。発想の転換だな」 睦月「個人戦じゃ仲間がフォローしてくれないからね。私も個人戦が先だったらと思うと……うぅ、気分が」ヨロッ ゆみ「想像でダメージを受けるな」 智美「来年までには直すんだぞー」ワハハ 佳織「でもそっか。他の人たちはほとんど団体戦で慣れてるけど、京太郎くんは個人戦が初めてなんだね」 桃子「そう考えると少し不利かもしれないっすねー。まあ普通1試合くらいで緊張も解けるとは思うっすけど」 智美「逆に調子崩して引きずることもあるかもなー」 京太郎「縁起悪いこと言わないでくださいよ……」 智美「そこで私から提案だ」 京太郎「はい?」 智美「ゆみちん、京太郎の緊張をほぐす一言をどうぞ!」 ゆみ「なっ!?」 京太郎「えっ!?」 睦月「」ドキドキ 佳織「」ドキドキ 桃子「ドキドキ」 京太郎「声に出すのやめい!」 ゆみ「そ、その。京太郎くん」 京太郎「は、はい!」ビクッ ゆみ「団体戦の後に君が言ってくれたこと、凄く嬉しかった」 ゆみ「団体戦で感じた他校の高い壁。それを私なら乗り越えられると言ってくれて、たとえお世辞でも勇気づけられた」 京太郎「それはお世辞なんかじゃ――」 ゆみ「自分の実力ならよくわかっているよ。私は個人戦で1位にはなれない」 ゆみ「だから京太郎くんが本気で言っていても、それはお世辞だ」 京太郎「……」 ゆみ「……私が一番嬉しかったのは君が全国を目指すといってくれたことだよ」 京太郎「え?」 ゆみ「私は長野で1番強いなんて思っていない。けれど、それでも京太郎くんに比べれば、全国に出られる可能性は遥かに高いだろう」 京太郎「あ、あはは……」 ゆみ「……き、君は私に、その、こ、告白、をしただろう?」カアァァ 京太郎「は、はい」カアァァ ゆみ「そ、それがどれほど決意が必要か私も分かるつもりだし、きっと返事もすぐ聞きたいと思う」 ゆみ「そんな大事なことを全国に出ることを条件にした」 ゆみ「……君が部で過ごす時間をそんなに大切に思っていてくれたことが、本当に、本当に嬉しい」 ゆみ「私も君も、けして長野で1番強い雀士ではない。だけど、麻雀は強い者が必ず勝つものじゃない」 ゆみ「君ともっと長い時間を過ごしたいのは私も同じだ。一緒に全国へ行こう。私と、君で」 京太郎「ゆ、ゆみ先輩……」プルプル ゆみ「……」 京太郎「……」プルプル ゆみ「……? どうかしたか?」 京太郎「い、いえ、その。必死で耐えてます」 ゆみ「何をだ?」 京太郎「その、えーと……やっぱりやめときます」 ゆみ「気になるじゃないか」 智美「察してやるんだ。多分ゆみちんを抱き締めたいんだと思うぞ?」 ゆみ「えっ!?」 京太郎「ちょ、ちょっと部長!!」 桃子「気持ちはわかるっす! 私は今みたいなこと言われたら迷わず抱きつくっすよー!」 ゆみ「そ、そういうものなのか?」 睦月「そういうものというか、さっきのはそうしたくなる台詞だったかなと……」 佳織「私は嬉しくて逆に動けなくなっちゃいそうです」アハハ 智美「全然一言じゃなかったしなー」ワハハ ゆみ「……」 京太郎「お、俺は嬉しかったですよ! やる気もめちゃくちゃ出ましたし! 緊張してる場合じゃないなって感じで……」 ゆみ「……いいぞ?」 京太郎「……え?」 ゆみ「そ、それが君のためになるのなら、私のことを、だ、抱き締めてもいい」カアァァ 京太郎「」 ゆみ「た、ただ! あ、あんまり強くはしないでくれ。痛いのは……いや、君ならいいか」 ゆみ「……私のことを好きにしてくれ、京太郎くん」ウワメヅカイ 京太郎「……う」プルプル ゆみ「うん?」 京太郎「うおおおおおぉぉぉぉ!!」ダダダダッ ゆみ「あっ、おい! ……行ってしまったか」 桃子「行ってしまったかじゃないっすよ!! いきなり何してるんすか!?」 ゆみ「いや、見ての通りだが」 佳織「そういうことじゃないと思います……」 睦月「なんであんなことを?」 智美「さすがにちょっと京太郎がかわいそうだぞー」 桃子「そうっすよ! 確かにヘタレとか思ったっすけど!」 睦月「そこは真面目って言ってあげようよ」 ゆみ「……もちろんわかっているよ。だからこそだ」 佳織「どういう意味ですか?」 ゆみ「京太郎くんが全国へ行けなかったら返事をしない。私はあれを厳密に守る」 桃子「いやもうほとんどしてるようなもんだと思うっすけど……」 ゆみ「……付き合うかどうかはまた別だ」プイッ ゆみ「ともかく、だから私は京太郎くんに抱き締めてもいいと言ったんだ」 ゆみ「……私自身も出来ないと思うと寂しいしな」ボソッ 智美「そ、そこまで本気だったのか?」 睦月「正直なんだかんだで負けても付き合うんだと思っていたんですけど……」 ゆみ「それは京太郎くんにも失礼だろう」 桃子「それはそうかもしれないっすけど、全国っすよ? しかもあの怪物がいる長野男子個人戦っすよ?」 ゆみ「だからこそ可能性も出てくるだろう? 普通なら可能性はないと言っていいくらいだ」 桃子「それはそうっすけど、モノは言いようって感じで……」 佳織「でも信頼してるってカッコいいですね! 憧れます!」 ゆみ「ああ……だ、大丈夫かな?」ウルウル 桃子「そこでヘタレるんすか!?」 ゆみ「い、いや。心配される分にはいいんだが期待されると急に不安に……」 智美「そういえば前に考えがあるって言ってたなー。それはなんなんだ?」 ゆみ「うん? それは……まあ追々な」 桃子「むぅ、気になるっすね」 ゆみ「大したことじゃないから気にするな」 --------------------------------------- 京太郎「ああもう、ゆみ先輩何考えてんだ! 試合前だってのに心臓が!」ドクドクドクドク 京太郎「……まあ緊張は吹っ飛んだな。さすがに戻れないしこのまま別館の試合会場に行くか」 京太郎「でも惜しいことしたかなあ。ゆみ先輩があんなこというなんて夢みたいなこと、もうねーだろ絶対……」 京太郎「はぁ……あれ、おーい咲ー!」ブンブン 咲「」ビクッ 京太郎「また迷ったのかー!? まだ時間あるし控え室に連れてってやるぞー!」 咲「……っ!」タッタッタッ 京太郎「あ、おーい! ……聞こえなかった……にしちゃ不自然だよな」 京太郎「まさかまだ気にしてんのかな。先週からメールも全然してこねえし……いい加減普通に話して欲しいんだけどなあ」 ピンポンパンポーン 「男子個人戦、予選が始まります。出場選手の方は対局室へ集合してください」 京太郎「ついにか……」ブルッ 京太郎「うわ、震えてきた。……ゆみ先輩にあんなこと言って予選落ちなんてシャレにならないしな。やってやる!」 京太郎「おお、男子ばっかりだ。鶴賀は女子が多いからこの感じ久々だなー」 京太郎「……しかしなんか視線を感じるな。噂されてるような……」 「おい、あいつだろ? 先週ロビーで告ったってやつ」 「あんな話題にされてるのに普通に出てくるなんてすげえな。俺はとても来れないわ……」 「あなたが欲しいってそもそも告白なのか?」 「その告白でも許される顔だな……クソッ、許せねえ!」 京太郎「な、なんかここにいるとマズイ気がする」ブルッ 京太郎「さっさと対局室に行くか……」 京太郎「ふう、対局室の辺りはさすがに静かだな……そういえば対戦相手見てなかったっけ。誰だろ?」テクテク モブA「」ガタガタガタガタ 京太郎「あれ、すげえ震えてる。緊張してるの……」 アカギ「ククク……」 傀「どうも」 京太郎「」 アカギ「どうした? 席はそこだ」 京太郎(神様。いくらなんでも、初戦からこれはあんまりではないでしょうか……) ………… ……… …… … 京太郎「戻りましたー!!」 ゆみ「……お、お疲れ様。京太郎くん」カアァァ 京太郎「え、あ、ありがとうございます」カアァァ ゆみ「……見ていたよ。予選突破は出来ると思っていたが、それでもよくやった。おめでとう」 京太郎「は、はい!」 睦月「……もういいと思いますか?」ヒソヒソ 智美「もうちょっと待ったほうがいいと思うぞー」ヒソヒソ 京太郎「聞こえてます! いつでもいいですから!!」 睦月「うむ、お疲れ様。予選突破おめでとう」 佳織「凄いよ京太郎くん!」 桃子「最初の組み合わせ見たときはもうダメかと思ったっすよ。2人で牽制しあってくれてよかったっすね」 京太郎「みんな何事もなかったかのように……! まあそうだなー。最初見たときは生きた心地がしなかったぜ」 ゆみ「あの2人が揃った卓は散々に削られるか、牽制しあって膠着状態になるかどちらかだからな。日頃の行いがよかったんだよ」 京太郎「ほんと最初は生きて帰れるかどうかの心配してましたからね……」 睦月「さっきからそんな大袈裟だよ」アハハ ゆみ「いや、天江衣かそれ以上が2人と考えるとあながち大袈裟では……」 京太郎「ほんとですよ。なんなんですかあのプレッシャー!? 物理的な圧力を感じましたよ!!」 ゆみ「それが魔物と呼ばれる雀士なんだろうな。私も天江や宮永からそれを感じたよ」 京太郎「咲もそうなんですか……」 ゆみ「天江に勝ったのは伊達ではないさ」 智美「初めての試合の感想はどうだー?」 京太郎「そうですね……意外とやれる! ってのとまだまだだ……ってのが半々くらいです」 桃子「半々とは大きく出たっすね!」 京太郎「1ヶ月必死でやったし、ゆみ先輩にも鍛えられたからこれくらいはな」 京太郎「……ただ俺より強い人もいくらでもいるんだってのも実感したよ」 京太郎「わかってはいたけど化物2人ほどじゃなくても俺より強い人たくさんいるんだなあ……」 桃子「当たり前っすよ。上には上がいるっす。まして京太郎は初めて1ヶ月の初心者じゃないっすか」 京太郎「そりゃそうだけど、俺は今ここで勝たないと……!」 桃子「勝つつもりではいるんすね。よかったっす」 智美「うんうん、弱気になってないのはいいと思うぞ。ゆみちんも全国に行かないと返事しないって宣言してたしなー」ワハハ ゆみ「……ああ、それについては考えを変えるつもりはないよ」 京太郎「覚悟はしてます。自分で言ったことですから」 ゆみ「そうか。……それじゃあ次は私たちの応援を頼んだぞ」 京太郎「はい、先輩たちに負けないように5人分応援しますよ!」 智美「素直にゆみちんの応援を一番頑張るって言ってもいいんだぞー」ワハハ 桃子「所詮友情なんてこんなもんっすか」シクシク 京太郎「何も言ってねえよ!」 佳織「まあまあ、私たちのことも加治木先輩の10分の1くらいは応援してね」アハハ 睦月「同じくらいとは言わないからよろしくね」 京太郎「先輩たちまで! ……まあその、8割くらいで何とか」ボソッ ゆみ「バ、バカっ。う、嬉しくないとは言わないがみんな同じように応援を――」カアァァ 桃子「あ、いやそういうのいいっす。ほんとに」 智美「惚気に付き合わせるのはやめて欲しいなー」 ゆみ「ああもうっ! 京太郎くん、君がどうにか……」 ピンポンパンポーン 「女子個人戦、予選が始まります。出場選手の方は対局室へ集合してください」 佳織「じゃ、じゃあ行きましょうか」 睦月「うむ、ここにいるといつまでも巻き込まれそうだしね」 ゆみ「ま、待て。このまま行かせては……!」 桃子「ほらほら、遅れるっすよ」 智美「行くぞー」グイッ ゆみ「こ、こら。引っ張るなー!」ズルズル 京太郎「……」 京太郎「よし、応援頑張るぞ!」 ………… ……… …… … 睦月「うぅ、負けてしまった……」 佳織「私も。……技術も経験も足りてないのはわかっていたからしょうがないけど、でも悔しいなあ」 睦月「実力がまだまだ足りてなかったね……」 京太郎「でも佳織先輩が国士無双和了ったときは盛り上がってましたよ! 睦月先輩も最後まで諦めてなくてカッコ良かったです」 睦月「ありがとう、京太郎くん。でも私たちより先輩たちにおめでとうって言ってあげて」 京太郎「……はい! 部長、モモ決勝進出おめでとうございます!!」 智美「いやーなんとか残れてよかった」ワハハ 桃子「東風戦はつらいっすね。中々点を伸ばせなかったっす」 京太郎「ステルスが長く使える東南戦のほうがやっぱり好きなのか」 桃子「当たり前じゃないっすか! 明日が楽しみっす。言っとくけど私も全国狙ってるっすよ?」 京太郎「知ってるよ。明日も頑張れ」 桃子「もちろんっす!」 京太郎「それで……えっと、ゆみ先輩。決勝進出おめでとうございます。予選4位ですし全国まで後一歩ですね!」 ゆみ「ああ、ありがとう。……しかし試合開始前は凄い視線を浴びせられたよ」ハァ 京太郎「ゆみ先輩もですか。俺も見られましたよ。というか多分睨まれてたに近いですね」 ゆみ「うん、やはり一週間程度では噂は収まらないんだな……」 京太郎「その、俺のせいで、すみませんでした」 ゆみ「……君はしなければよかったと思っているのか?」 京太郎「そんなことないです! 俺はしたことも言ったことも後悔してません!」 京太郎ただ、それでゆみ先輩に迷惑をかけてるならやらなければよかったと……」 ゆみ「私は迷惑だなんて思っていないよ。あんな場所でしたのはまああまりいいことではないだろうが。だから気にするな」 京太郎「ゆみ先輩……はい!」 ゆみ「そんなことより、ちゃんと応援してくれていたか?」コホン 京太郎「もちろんですよ! 熱くなりすぎってくらい応援してました」 京太郎「東風戦なんて短い間にも相手の癖を見抜いて即対応して……」 京太郎「そういうときは見惚れて応援できてなかったですね。カッコ良かったです」 ゆみ「……ありがとう。4位とはいえ全国に行くには届いていない」 ゆみ「少し不安になっていたが、君がそう思ってくれているなら頑張らないとな」フフッ 京太郎「3位の風越のキャプテンは恐ろしく安定してましたね」 京太郎「でも2位の片岡は団体戦見る限り、多分東場で異常に強いタイプですよ」 ゆみ「そうだな。風越の福路を上回るのは難しいと思わされたが」 ゆみ「片岡は東場で恐ろしく強い分、東南戦になれば付け入る隙はありそうだ」 ゆみ「……しかし、その東場で無類の強さを誇る片岡ですら2位とはな」 京太郎「歴代最高得点塗り替えたのに2位ですからね。……咲、そんなに強かったなんて」 ゆみ「私もほとんど何も出来なかったよ。せっかくの親番も嶺上開花の親被りが怖くて他家への差し込みに使ってしまった」 京太郎「あのときの咲は三倍満くらい狙える手牌だったんで正解だったと思います」 ゆみ「そうか……。宮永はあまりにも圧倒的だ。彼女は間違いなく1位になる。全国へは実質2席を奪い合うことになりそうだよ」 京太郎「一緒に頑張りましょう。大丈夫、俺は1席ですからそれに比べれば!」 ゆみ「……フフッ、そうだな。君に比べればチャンスは2倍か」 京太郎「そうですよ! ……俺は明日どう戦えばいいんだろう」ガクッ ゆみ「それについては少し考えが――」 智美「いいところ悪いけど、電車の時間がまずいからそろそろ帰るぞー」 桃子「2人の時間もいいっすけど、電車の時間もちゃんと考えなきゃダメっすよー!」 京太郎「ふ、ふた……! 上手いこと言ったつもりか!?」 睦月「それは置いといて時間がちょっとまずいから」 佳織「次の電車に乗れないと帰るのが2時間くらい遅くなっちゃうよ」アセアセ 京太郎「も、もうそんな時間ですか? ゆみ先輩、すみません話はまた後にしましょう」 ゆみ「……そうだな。私も気づかなかったしまた後で」 智美「それじゃ早く帰るぞー」ワハハ ――帰り道―― 京太郎「今日はお疲れ様でした」 ゆみ「ああ、君もな」 京太郎「電車間に合ってよかったですね。遅くなると明日に疲れが残っちゃいますし」 ゆみ「あんなに走ったのは久しぶりだったよ。……走って疲れるのと遅く帰って疲れるのではどちらのほうがいいんだろうな」 京太郎「どうなんでしょう。俺は精神的に疲れるよりは走ったほうがいいですね」 京太郎「それでその……帰りがけに言いかけたことってなんですか?」 ゆみ「ああ、君の打ち方についての話だよ」 京太郎「俺の打ち方ですか? まさかどこかおかしかったり……」ズーン ゆみ「ああいや、今のところ京太郎くんの打ち方に問題はないよ」 ゆみ「経験や技術はまだ足りていないだろうが、少なくとも私の教えた通りに打っている」 ゆみ「将来的にもそれでは困るが、まあ今の時点では何の問題もないし、よくやっている」 京太郎「それじゃあ一体何についてなんですか?」 ゆみ「……君は全国へ行きたいんだろう?」 京太郎「えっ……はい! もちろんです。ゆみ先輩と約束してますし!」 ゆみ(あの一方的な言い捨てを約束と言うか……) ゆみ(まあ、私も京太郎くんの言ったとおりにするつもりだが、言われた私が一体どう感じたと思って……!)ゴゴゴ 京太郎「え、えっと、ゆみ先輩?」ビクッ ゆみ「あ、ああ。すまない。……君も今日戦ってわかったと思うが、現時点の君では全国へ行くには力不足だ」 ゆみ「たとえあの2人がいなかったとしても、君が全国へ行くのは極めて難しいだろうと私は思う」 京太郎「……はい。俺もそう思ってます」 ゆみ「京太郎くんの今の実力では届かない。それなら実力以外のものを使えばいい」 京太郎「え?」 ゆみ「君が前に言っていただろう? この牌は切れるとかこの牌を切ればマズイとかがなんとなくわかると。今日はどうだった?」 京太郎「確かに今日も感じましたけど……でも部でやっても全然勝てなかったじゃないですか」 ゆみ(ふむ、技術ではなかったか……羨ましいな) 京太郎「ゆみ先輩?」 ゆみ「ああ、すまん。私が言いたいのは感覚に頼れということだよ」 ゆみ「大負けする可能性が高いが、しかし全国へ行ける可能性も間違いなく高くなる」 京太郎「それはそうかも知れませんけど……」 ゆみ「まあ1%が5%になる程度だろうが」 京太郎「そんなもんですか」ガクッ ゆみ「そんなものだよ。……それでも君が全国へ行きたいのなら、これが最良だと思う」 京太郎「上手くいくかどうか博打ですね……」 ゆみ「普通に打っても全国へ行ける可能性は低いのだから、どちらも博打に変わりないさ」 ゆみ「要は君が何を目指すかだよ」 ゆみ「少しでも高い順位を目指すのなら今のやり方を続けるべきだし、全国を目指すのなら感覚を頼りにしたほうがいい」 京太郎「なるほど……。確かに今までのやり方よりよさそうですね」 ゆみ「ああ……私だって君には全国へ行って欲しいんだ」 京太郎「はいっ! 朝も言ってくれましたしね!」 ゆみ「うるさい」プイッ 京太郎「な、なんか地雷踏みました!?」 ゆみ(2人きりで言っているんだから、告白の返事をしたいという意味だと分かれ……というのは私のわがままか)ハァ ゆみ「君が全国へ行けたら教えよう」 京太郎「ハードル高いですね」 ゆみ「わからない君が悪い」 京太郎「えぇー」 ゆみ「……泣いても笑っても明日で全てが決まる。私も、君も」 京太郎「はい」 ゆみ「どうなるかわからないが、悔いのないよう頑張ろう」 京太郎「……なら俺は勝たないとダメですね」 ゆみ「何?」 京太郎「昨日も言ったじゃないですか!」 京太郎「ゆみ先輩といられる時間が短くなるなんて嫌です。そうなったらどれだけ健闘したって悔いは残ります」 ゆみ「……」ポカーン 京太郎「……あれ、またなんか変なこと言いました!?」アセアセ ゆみ「いや、君はそういうやつだったな」フフッ ゆみ「……実はさっき走って少し疲れているんだ。少し腕を貸してくれ」 京太郎「はい? 肩じゃなくてですか?」 ゆみ「んっ」ウデクミ 京太郎「ちょ、ゆ、ゆみ先輩!?」アセアセ ゆみ「疲れているからあまり騒がないでくれると嬉しい」 京太郎「あ、う……」カアァァ ゆみ「嬉しかったよ。京太郎くん」ボソッ 京太郎「うぅ……え? すみません、今ちょっとよく聞ける状態じゃなくて」 ゆみ「何でもない。明日期待しているよ」ギュッ 京太郎「……期待に応えられるよう頑張ります」 京太郎「……決勝リーグか。ここまで来れるなんて思わなかったな」ブルッ 桃子「何緊張してるんすか。昨日勝ち抜いたんだから自信持つっすよ」 京太郎「いや、昨日は初めての試合で緊張したけど、今日は勝たなきゃってプレッシャーが……」 桃子「負けて元々じゃないっすか。当たって砕けろっすよ!」 京太郎「負けたら砕けちゃダメなところもまで砕けるんだよ!」 智美「ハートブレイクだなー」ワハハ 京太郎「多分物理的に砕けますね」 佳織「死んじゃうよ!?」 京太郎「それくらいの勢いで砕けそうです……」 桃子「全然物理的じゃないっすね。……そんな情けない京太郎に代わって、私が負けたときの案を考えてあげたっすよ!」 京太郎「不吉なこというなよ……で、どんな案だ!?」ガタッ 睦月「食いつきすぎじゃない!?」 佳織「そんなに必死に……切実なんだね」 京太郎「今の俺に見た目を気にする余裕なんてないんですよ! モモ、さあ早く!」 桃子「イラッと来るっすねー。まあ教えてあげるっす」 桃子「京太郎は全国へ行ったら返事をくださいと言ったっすけど、いつとは言ってないっす」 桃子「つまり今回負けても次を目指せばいいんすよ!」 京太郎「……」 睦月「さ、さすがにそれは……」 京太郎「……アリだな」 佳織「ありなの!? 次は秋だよ!?」 京太郎「い、いや。だって勝てるかわからないっていうか昨日戦った感じだとむしろ……」 智美「まあアリかナシか以前に、それはゆみちんが待っててくれないとダメなんだけどなー」ワハハ 京太郎「あっ」 智美「さっきから全然喋ってないけど、ゆみちん的にはどうなんだー?」 ゆみ「ん? ああ。そ、そうだな……」 ゆみ「ま、待つ待たない以前に負けることを前提に考えるのは感心しないな。うん」コホン 智美(ていよく逃げたなー)ワハハ 京太郎「ですよねー! いやー俺もそんなのいいって言ったんですけどモモが無理矢理」 桃子「ゆみ先輩がいるところで話したのにそういうこと言えるのは尊敬するっすよ」 智美「ところでゆみちん静かだったのはなんでだー?」 ゆみ「まあ……その、緊張してな」 睦月「団体戦のときも昨日も全然そんな風に見えませんでしたけど、先輩でも今日は緊張するんですね」 佳織「大丈夫ですよ! 加治木先輩なら勝ち抜けます!」 ゆみ「いやそれで緊張しているわけじゃ……」ハッ ゆみ「そ、そうだな。ありがとう、落ち着いてきたよ」 桃子「?」 智美「……? まあいいかー」 ピンポンパンポーン 「男子個人戦、決勝が始まります。出場選手の方は対局室へ集合してください」 京太郎「もう始まるのか……」 桃子「暗いっすねー。もっとやってやる! みたいな意気込みで行くっすよ」 京太郎「や、やるぞー」 桃子「だからテンション低いっすよ」 智美「ゆみちん、出番だぞー」 ゆみ「ま、また私か!?」 桃子「それはまあゆみ先輩しかいないっすよ」 ゆみ「そ、そうなのか……それじゃあ京太郎くん」 京太郎「は、はい」 ゆみ「言うべきことは昨日言ったから、今日は一言だけ。……勝ってこい」 京太郎「……はい!!」 ………… ……… …… … アカギ「ロン、12000だ。トビだな」 モブ「は、はい……」 京太郎(……よし! 最終戦前の山場を何とかしのいだ!!)グッ 京太郎(俺より順位が上だった人が飛んだから、今大体6,7位くらいか……最後1位になればまだ可能性も!) 京太郎(しかし信じられないくらい絶好調だな。部活じゃあんな酷かったのに……) 京太郎(ゆみ先輩の返事聞きたいから、実力以上の力が出てるのかな)ハハ アカギ「……おい、そこの金髪」 京太郎「は、はい!?」ビクッ アカギ「昨日と打ち方が違うな……今は上手くいっているようだが、どんな武器を持ってようが何も考えずに打ってると怪我するぜ」 京太郎「な、なんでそんなこと……!?」 アカギ「まるで別人だ。誰だって分かる」 京太郎「……俺は今勝たないとダメなんです。だから、変えるつもりはありません」 アカギ「ククク……人の話を聞くのは苦手か? ……まあいい。残り1局、頑張りな」 京太郎「は、はい……あの、なんでいきなり俺に声かけたんですか?」 アカギ「飛ばそうと目を付けた相手が、昨日と全く違う打ち方をしていたから興味が湧いた。それだけだ」 京太郎(俺飛ばされるところだったのか……)ブルブル アカギ「せいぜい楽しませてくれよ」スタスタ 京太郎「……あー緊張したぁっ!」 京太郎「やっぱ今の打ち方危ねえのかな……まあ、変えてなかったら飛ばされてたみたいだけど」 京太郎(どっちにしろ俺に出来るのは全力で打つだけだ。次で決まるんだ。やってやる!) --------------------------------------- ゆみ「」ジッ 智美「いくら見てても最終戦はまだ始まらないぞー」ワハハ 桃子「京太郎めちゃくちゃ調子いいっすねー」 睦月「うむ、非効率な打牌もあるけど、それがことごとくいい結果になっている」 佳織「相手の当たり牌を抑えててカッコいいね」 ゆみ「……とはいえあまりにも上手く行きすぎだ。最後までこの調子で行ってくれればいいが……」 桃子「いや、最後までこの調子じゃダメっすよ!」 智美「そうだなー。最後はもっと調子を上げないと全国へは行けないなー」 睦月「今が6位ですか……」 佳織「初めて1ヶ月の初心者で6位なんて凄いなあ」 桃子「確かに凄いっすけど、全国へは届いてないっすから……」 ゆみ「……運良くというべきか、決勝の同卓に3位の選手がいる。そして例年通りトップの2人が図抜けていてその下は接戦だ」 智美「ここで1位が取れれば3位になれる可能性はあるなー」 睦月「まさに天王山ですね」 桃子「京太郎は乗り越えられるっすかね?」 佳織「きっと大丈夫だよ。応援しよう」 アナ『全国高校生麻雀大会長野県予選、男子個人戦決勝最終局。いよいよ始まります!』 ゆみ「ついに始まるか……」 桃子「京太郎は……お、映ったっすね」 アナ『男子個人戦、全国への切符は3枚。そのうち2枚はほぼ決まっているので、残り1枚を争う形になっています』 靖子『現在3位がいるのがこの卓か』 アナ『はい。それに同じ卓には現在6位の須賀選手もいますね』 靖子『須賀は……鶴賀の選手か』 智美「おお、京太郎の名前が出たぞ」 睦月「注目されてるんですね」 智美「全国3位ってのはどの相手だー?」 睦月「京太郎くんの下家です。上家と対面は両方共10位中盤くらいみたいです」 佳織「3位って強いんですか?」 桃子「少なくとも京太郎よりはずっと強いっすね」 ゆみ「だが最低でも下家に勝たないと全国へは行けない……厳しいな」 アナ『女子の決勝に残った高校で、男子でも決勝に残っているのは須賀選手だけのようです』 靖子『彼を褒めるべきなのか他の高校の男子が情けないと思うべきなのか……』 アナ『ちなみに風越は女子校ですし、龍門渕と清澄は共学ですがそもそも男子麻雀部がありません』 アナ『鶴賀も男子は彼1人のようですね』 靖子『……凄いことは凄いんだが、何かこう……』 アナ『男子と女子の強豪はあまり被っていないようですね』 靖子『身も蓋もないことをいうな。というかなぜそんな話を振った』 アナ『ダークホースと騒がれた鶴賀ですが、今後男女共に長野の強豪となることは出来るでしょうか?』 靖子『完全に無視か……まあ数人が強いくらいでは継続して強くなるというのは難しい。実績を残さなければ厳しいだろうな』 アナ『なるほど。6位とはいえ3位までは接戦です。全国まで行けば十分な実績と言えますね』 靖子『そうだな。厳しいことに変わりはないが、可能性はある』 アナ『そういった意味でもこの試合は注目ですね。では次の卓を見て行きましょう』 ゆみ「何だったんだこの解説……いや解説というか……なんだ?」 桃子「まあ注目されてるってことっすよ」 智美「ウチが強豪って呼ばれるなんて全然考えてなかったなー」ワハハ 佳織「全国行けたらかあ。厳しいね」 睦月「まあ強豪って言うならそのくらいは必要だよね……」 桃子「女子は私たちが行ってやるっすよ! 問題は京太郎っすね。根性見せるっすよー!」 ゆみ「……頑張れ、京太郎くん」ギュッ --------------------------------------- 京太郎(ここで稼げないと全部終わりか……やべ、緊張してきた) 京太郎(二向聴で三色も狙えるな。配牌は悪くない。まずは最初に上がって流れに乗って――) 下家「ツモ。1000・2000」 京太郎「うっ……」 京太郎(くそ、好配牌だったのに! ……落ち着け。こんなの事故みたいなもんだ。次だ次!) ………… 京太郎「ロン、3900」 京太郎(よし、この調子で……) 下家「ロン、12000」 下家「ツモ、2000・4000」 京太郎「……っ!」 --------------------------------------- 桃子「……京太郎も決して悪くない、というかむしろ絶好調なのに……!」 ゆみ「ああ、上家も対面も全く寄せ付けていない。……だが下家がそれ以上だな。打点、速さともに凄まじい」 睦月「点は稼いでるけど、3位の下家に勝てなきゃ全国へは行けない……」 智美「京太郎ももどかしいだろうなー。自分が今までにないくらい絶好調なのに、それでも上回れないなんて」 佳織「京太郎くん、勝てますか?」 ゆみ「……点差をひっくり返すためには、満貫の直撃以上で和了らなければならない」 ゆみ「今日の京太郎くんの調子は最高だ。だからきっと諦めなければ逆転手も入ってくるはずだ……!」グッ 智美「ゆみちん……」 桃子(自分に言い聞かせてるんすね……) 智美「京太郎が諦めるわけないさ。私たちは京太郎が勝つことを祈ってよう」ワハハ ゆみ「ああ、そうだな……」ギュッ --------------------------------------- 京太郎(くそっ、結局差を縮められないままオーラス……) 京太郎(頼む、逆転手が入ってくれ……っ!!) 手牌 一四四七七七⑥⑧888西西 ドラ九 京太郎(刻子が2つ、対子が2つ! 四暗刻二向聴!! これなら逆転できる!) 二巡目 一四四七七七⑥⑧888西西 ツモ西 打⑧ 京太郎(よし来た!) 下家「……」タン 対面「っ……」タン 上家「ちっ……」タン 七巡目 一四四七七七⑥888西西西 ツモ⑥ 打一 京太郎(聴牌だ! ツモれば最高、直撃でも逆転!! 4位の人がよっぽど稼いでなければ全国に行ける!) 京太郎(後は他家だけど……)チラッ 京太郎(……捨て牌を見る限り上家と対面は今のとこ大丈夫そうだ) 京太郎(下家は微妙か……まあだからって変わらない。後は早く和了るだけだ!) --------------------------------------- アナ『須賀選手、四暗刻聴牌しました! 1位へのロン和了りで逆転です!!』 藤田『まくるための最低条件は諦めないこと。和了っても和了っても追いつけない中よく耐えたよ』 アナ『このまま須賀選手は逆転できるでしょうか』 藤田『聴牌とはいえ待ちは4枚。1つは溢れそうにないから実質3枚だ』 藤田『1位の選手も好形の聴牌になりそうな形だ。このまま終わるとは思えないな』 アナ『なるほど。長い試合も最終盤。最後まで白熱した戦いが続きそうです』 ゆみ「よしっ!」グッ 桃子「きたきた、来たっすよー!!」 智美「ここであんな手が入るなんて持ってるなー」ワハハ 佳織「六筒は下家が1つ持ってますけど、四萬は生牌です!」 睦月「京太郎くん早く和了って……!」 ゆみ「くっ……なかなか引けないな」 桃子「京太郎か1位が引かないと意味ないっすからね。なかなか……あ!」 下家『……』ピクッ 手牌 455678⑥⑦⑧東東東白 ツモ5 打白 智美「下家が聴牌しちゃったかー……」 ゆみ「しかも四門張……厳しいな」 アナ『須賀選手に少し遅れましたが聴牌しましたね』 藤田『ああ。だが待ちの広さが段違いだ。先に聴牌したとはいえ須賀は苦しくなったな』 アナ『須賀選手は直撃かツモらなければならないですが、どんな形でも和了ればいいとなるとその差は大きいですね』 藤田『ここからはどちらの運が上回るかという戦いになるだろうな。もちろん追う須賀のほうが厳しいが』 アナ『果たして須賀選手は逆転全国行きを決めることが出来るのか。注目です』 佳織「だ、大丈夫ですよね?」 睦月「うむ……そう信じたいな」 智美「後は京太郎の運を信じるだけだ……って、え?」 桃子「待ちを変えた……っすか?」 下家『……』タン 手牌 4555678⑥⑦⑧東東東 ツモ五 打4 ゆみ「この待ちは……!」 アナ『四門張を捨てて五萬単騎待ち!! 藤田プロ、これはどう考えますか?』 藤田『普通に考えればありえないな。メリットはほとんどない』 アナ『ほとんどと言いますとゼロというわけではないんですね?』 藤田『ああ、捨て牌を見てみろ』 アナ『捨て牌……ですか?』 藤田『二萬と八萬が捨ててあるから五萬は両筋になる』 藤田『さらに自風の東も切っているし、どの役牌も最低1つは見えているから目眩ましになっている』 アナ『誰かが振り込むのを狙っているということですか?』 アナ『それにしても待ちが狭くなるデメリットのほうが大きいように思いますが……』 藤田『ああ、それは間違いない』 藤田『こればかりはその場にいなければわからんが、あの待ちでは和了れない、もしくは須賀に負けると思ったんだろう』 アナ『雀士の勘というやつですね。これが吉と出るか、それとも凶と出るのか!』 藤田『そういえば、この待ち方は女子団体戦で加治木が天江から直撃を取ったものとよく似ているな――』 ゆみ「……私の場合は和了るために手を進めていたら、たまたまああいう形になっただけだ。意味がまったく違う」 桃子「そうっすよね。京太郎がここからオリるなんてそもそもありえないっす」 睦月「それでもやったってことは勝算があるってことですよね?」 ゆみ「……そうだな。私にはわからないが、何らかの確信があるんだろう」 佳織「天江さんみたいな人なんですね」 智美「さすがにあそこまでじゃないと思うけどなー」 睦月「それでも自分のことを信じきるのは凄いです。私だったらあそこで四門張は捨てられない」 ゆみ「それが津山の麻雀なんだろう? 自分を貫くという意味では同じ……っ!」 桃子「……掴まされたっすね」 --------------------------------------- 十二巡目 手牌 四四七七七⑥⑥888西西西 ツモ五 京太郎(くそっ、まだ揃わないか。もう十二巡目なのにっ!) 京太郎(次だつ――)ピタッ 京太郎(……下家の捨て牌。そして今俺がツモった牌。ゆみ先輩が決勝で天江から直撃取ったときと似てるな……) 京太郎(って、待て。何考えてんだ俺。別に俺の感覚が危ないって言ってるわけでもないのに) 京太郎(そもそも、デジタルで考えてもここで引くなんてありえない) 京太郎(もう十二巡目だぞ!? ここから手を崩してまたテンパッて和了るなんて……!) 京太郎(……くそっ! 頭じゃ分かってるのにどうしても切れない!) 京太郎(……そういえばさっき考えないと怪我するとか言われたな……少し落ち着いて考えるか) 京太郎(レベルは全然違うけど、天江が咲に振り込んだときもこんな感じだったのかな。あれは間違いなく迷ってたと思う) 京太郎(そして天江は咲に負けた……あれはきっと感覚に頼ったからだ) 京太郎(俺は何をしてんだ? 感覚は大丈夫と言ってるし、デジタル的にもここで引くのはありえない) 京太郎(……なのに、ゆみ先輩の打ち筋が頭から離れない) 京太郎(天江から直撃を取った、あの打ち筋。ゆみ先輩の集大成のような綺麗な麻雀) 京太郎(この場面で突っ張るのはゆみ先輩を信じてないみたいな、そんなことになる気がする) 京太郎(……どう考えても言うこと聞かないほうがそうなのに、バカみたいなこと言ってんな)ハハッ 京太郎(それでも、俺の感覚はあくまで俺のもので、ゆみ先輩の打ち筋はゆみ先輩のものだ) 京太郎(どっちを信頼するかなんて言うまでもない) 京太郎(……俺がここまで来れたのはゆみ先輩のおかげだ。なら、最後までそれを貫こう) 京太郎(自分の感覚を捨てるより、効率を無視するより、俺はゆみ先輩の麻雀を裏切るほうがずっと嫌だ!) 京太郎(ゆみ先輩、言うこと聞かずに、これで負けたらすみません。全部俺の責任です。それでも俺は、これを切ります!)タンッ 打⑥ --------------------------------------- ゆみ「えっ……」 アナ『須賀選手、なんと四暗刻聴牌を崩して六筒切り! 絶体絶命の危機を回避したーー!!』 藤田『……驚いたな。あの状況から止めるとは』 アナ『須賀選手はなぜ止めることできたのだと思われますか?』 藤田『感覚的に当たり牌を察知したとしか思えないな』 藤田『これ以外にも効率的には間違っているが上手く回避しているという場面がいくつかあるようだし』 アナ『なるほど。須賀選手、素晴らしい打ち筋を見せました』 藤田『もっとも、厳しいようだが終わりが遠のいただけともいえる』 藤田『須賀には狙った牌をツモる才能はない。ここからまた聴牌をして直撃かツモを狙うにはのは厳しいな』 アナ『ファインプレイではありましたが結果的には聴牌から一歩引いた須賀選手。果たして全国へ行くことは出来るのか!?』 桃子「おおっ! よく避けたっす京太郎!」 智美「切っちゃダメだっていう感覚があったんだなー」ワハハ ゆみ「……違うと思う。きっとあれは京太郎くんの感覚では大丈夫な牌で、それを自分の意思で止めたんだ」 桃子「え? なんでそう思うんすか?」 ゆみ「今日の京太郎くんが明らかにおかしい打牌をするときはほぼノータイムで切っていたが、さっきのはだいぶ迷っていたからな」 智美「聴牌崩したらほとんど和了れないんだぞ? 迷わないほうがおかしいと思うけどなー」ワハハ ゆみ「……凄く、辛そうな顔をしていたからな」 ゆみ「当たり牌だという感覚があるのならあんなに辛そうな顔はしないさ。感覚に頼れといったのは私だ」 ゆみ「自分で言うのもなんだが、私は京太郎くんにそれなりに信頼されていると思う」 ゆみ「私の言ったことを守るだけならあんなに迷うことはない」 桃子「……け、結構すごいこと言ってるっすね」 智美「自分の言うことなら役満聴牌だって迷わず諦めるって言うとはなー」ワハハ ゆみ「そ、そういうつもりで言ったんじゃ……」アセアセ 睦月「言ってますよ」クスッ 佳織「でも合ってると思いますよ。きっと京太郎くんならそのくらいには加治木先輩のこと思ってます」 ゆみ「うぅ……」カアァァ 桃子「……さて、じゃあ後は京太郎がここから和了れるかどうかっすね」 智美「こればっかりはなー。京太郎にその運があるかどうかだ」 睦月「下家のほうを止めたとはいえ、自分が和了れなければどうにもならないですしね……」 佳織「そうだね……あ、下家の人が待ちを変えた!?」 桃子「むぅ、もう出ないと思ったんすね。凄まじい勘の良さっす」 ゆみ「しかも引いたのが9索か……フリテンとはいえ両面待ちだ」 桃子「厳しいっすね……」 ゆみ「……」ギュッ ………… ……… …… … 対面「聴牌」 上家「ノーテン」 京太郎「……聴牌、です」 下家「聴牌。和了り止めします」 京太郎(ああ、クソ。俺は間違ってなかった。間違ってなかったけど、それでも勝てなかった……!) 下家「……なあ、なんであそこで止められたんだ?」 京太郎「え?」 下家「俺が五萬の単騎待ちに切り替えたところだよ」 下家「なんとなくこっちのほうが和了れそうな気がしたんだけど、まさか引いたのに止められるとは思わなかった」 京太郎「……先輩がおんなじような打ち筋で天江から直撃取ってましたから。どうしても踏み込めませんでした」 下家「……それだけで役満聴牌を崩したのか?」 京太郎「あそこでそれ以上に信頼出来るものなんてありませんでしたから」 下家「ハハハッ! あーすげえなお前。勝たせてもらったけど勘弁しろよ!」 京太郎「え? ……ああ、告白のことですか」ハァ 京太郎「まぁ、自分で言ったことですからしょうがないです。悔いは山ほどありますけど」ハァァァァ 下家「え? あれ本気だったのか……気を落とすなっても無理だろうけど、秋に会えるのを楽しみにしてる」 京太郎「はい、今度は負けません!」 下家「ああ、またな」スタスタ 京太郎「はい……はぁ」 --------------------------------------- 智美「お互いに和了れなかったなー」 桃子「後一歩だったっすね……」 ゆみ「そう、だな。聴牌までは行けたのに……」ギュッ 智美「ゆみちん……」 睦月「で、でも京太郎くん凄いじゃないですか! 初めて一ヶ月で6位ですよ!」 佳織「そ、そうですよ! 入賞するなんて凄いです! だから……」 ゆみ「……京太郎くんが言ったことだからな。私から曲げさせるわけにはいかないさ」 佳織「でも!」 ゆみ「……少し早いが決勝の会場へ行ってくる」 智美「京太郎が来るの待ってからでも遅くないぞー?」 ゆみ「きっと今会いたくはないだろう」 桃子「そんなこと……」 ゆみ「……私だって今会いたくはない。だから京太郎くんもそうだよ」 一同「……」 ゆみ「私と京太郎くんの話だ。みんなはあまり気にするな……巻き込んでいるほうが言う台詞じゃないか」 ゆみ「京太郎くんに、よくやった。入賞おめでとうと伝えておいてくれ」 智美「それはゆみちんが言わないとダメだと思うなー」 ゆみ「……それもそうだな。わかった。直接言うよ」 ゆみ「それでは、先に行っている」スタスタスタ …… … 京太郎「はぁ……」バタン 桃子「ドアを開くなりため息ってどういう了見っすか」 京太郎「しょうがねえだろ……あれ、ゆみ先輩は?」 桃子「先に行ったっす。京太郎は今会いたくないだろうし、私もそうだからって」 京太郎「まあそうだよなあ」ハァ 智美「やっぱり会いたかったか?」 京太郎「ホッとしたのが半分、残念なのが半分です」 京太郎「あんなこと言って負けたのは気まずいですけど、声かけて貰いたかったなってのも少し」 佳織「全国惜しかったね……でも、入賞したのは凄いと思うよ!」 京太郎「ありがとうございます……ああ、後一歩だったのにな」ハァ 睦月「四暗刻聴牌を諦めてまで振り込まなかったのはカッコよかったよ。もう少しだったね」 睦月「……そういえばあそこで五萬を止めたのは……」 京太郎「ゆみ先輩が天江から直撃取ってたじゃないですか。あれと似てたんでどうしても切れませんでした」 一同「……」 京太郎「ど、どうかしましたか? いや自分でも滅茶苦茶なこと言ってるなとは思いますけど」 智美「いや、よくお互いのことわかってると思ってなー」 京太郎「えっ」 桃子「京太郎、ゆみ先輩のこと諦めるんじゃないっすよ」 京太郎「いや、そりゃまあ諦めるつもりはないけど、なんだいきなり」 桃子「惚気に巻き込まれそうで説明するのは嫌っすから、後でゆみ先輩と話すといいっす」 智美「それじゃ私たちも行くかー」スタスタ 桃子「はいっす!」スタスタ 京太郎「ちょっと、気になるんだけど! 睦月先輩と佳織先輩は知ってます?」 睦月「うむ、ただまあ……」 佳織「後で加治木先輩と2人で話すといいと思うよ?」 京太郎「先輩たちまで!」 佳織「もうすぐ決勝始まるね。加治木先輩たち映るかなあ」 京太郎「ん、そうですね……」 睦月「……妹尾さん、ちょっと飲み物買いに行かない?」 佳織「え?」 京太郎「あ、俺が買いに行きますよ」 睦月「ううん。京太郎くんは疲れてると思うから、京太郎くんの分も私たちが買ってくるよ。ね、妹尾さん」 佳織「……あ、そうだね。一緒に行こう」 京太郎「いやそんな……」 睦月「頑張った後輩をねぎらうのも先輩の仕事だから。京太郎くんはここで待ってて」ギィ 佳織「それじゃあ行ってくるね」バタン 京太郎「……1人にしてくれたんだよな」ハァ 京太郎「ああ、くそっ。ほんと後もう少し。少しだけ俺に運があれば……!」ドンッ アナ『いよいよ女子個人麻雀決勝が始まります!』 藤田『男子に負けず熱い戦いを期待したいな』 京太郎「始まったか……あ、ゆみ先輩」 京太郎「……勝ちたかったなあ」 睦月「京太郎くん、お待たせ。飲み物買ってきたよ」 京太郎「ありがとうございます」 佳織「みんなはどんな感じ?」 京太郎「モモとゆみ先輩は調子いいですね。モモはステルスが長く使えるのが単純に強いですし」 京太郎「ゆみ先輩は……鬼気迫るというか、凄い気迫が」 睦月「京太郎くんが後一歩届かなかったから、きっと思うところがあるんだよ」 京太郎「そう、なんですかね。俺のことなんかあんまり気にしないでやって欲しいんですけど」ハハ 佳織「京太郎くんが全力を尽くしてたの伝わったから、頑張らないわけにはいかないんだと思うよ」 京太郎「な、なんか照れくさいです」 佳織「ふふ……ところで智美ちゃんはどう?」 京太郎「……厳しそうです。なかなか上手く和了れてないですね」 佳織「そっか……やっぱり決勝はみんな強いんだね」 京太郎「そうですね。団体に出ていなかった人にも強い人がいますし」 睦月「平滝高校の南浦さんだね。お爺さんは元プロなんだよ」 京太郎「へー、英才教育とか受けてそうですね」 睦月「実際受けてるみたいだよ。スタイルも似てるみたいだし」 京太郎「そうなんですか。詳しいですね。一体どこでそんな……」 睦月「プロ麻雀カードには往年のプロシリーズもあるんだ! 今ちょうど持ってるから見せて……」 京太郎「い、いえ。大丈夫です」 睦月「そう? 若いころの大沼プロとかもあるんだけど」 佳織「あ、加治木先輩と桃子さんが同じ卓みたい」 睦月「ほんと? それは見ないと」クルッ 京太郎(佳織先輩! さすがです!!) 京太郎「……ってモモとゆみ先輩が同卓ですか!?」 佳織「うん。今始まったところみたいだよ」 アナ『ここは鶴賀の加治木選手と東横選手が同卓になりましたね』 藤田『ああ。鶴賀以外の生徒はこの卓をよく参考にしたほうがいいだろうな』 アナ『といいますと?』 藤田『東横はどうも対戦相手に自分の捨て牌を隠すことが出来るようだ』 アナ『捨て牌を隠す……ですか? 物理的にということではないですよね』 藤田『それは反則だろう……。要するに東横の対戦相手は東横の捨て牌を認識することができなくなるということだ』 アナ『そんなことが出来るんですか。対処が難しそうですね』 藤田『ああ。だからこそ普段から対局をしているだろう加治木の打ち方をよく見たほうがいい』 アナ『なるほど。東横選手への対抗策を学ぶということですね』 藤田『そういうことだ』 アナ『ちなみに藤田プロならどのような対策をされますか?』 藤田『ふむ。まあいくつか考えてはいるが、ここで喋ってしまっては不公平だからな。やめておこう』 京太郎「モモのステルスも有名になってきたのか……にしても見逃すところだった。危ない」 佳織「普段から部活で戦ってるけど、やっぱり見逃せないよね」 睦月「そうだね。いつも以上に真剣勝負って感じだし。……今のところどっちの順位が上なんだろう」 京太郎「ええと、モモのが少し上みたいですね」 佳織「ほんとだ。2人とも一桁かあ。凄いなあ」 睦月「……私も来年はこの2人みたいになれるかなあ」 京太郎「一緒に頑張りましょう。今日の俺は運が良すぎましたし」 睦月「うん。それじゃあまずはこの試合をしっかり見てようか」 京太郎「はい!」 ………… ……… …… … 京太郎「東場はゆみ先輩がリードしてましたけど、南場はやっぱりモモが強いですね」 佳織「絶対に振り込まないのはやっぱり強いんだね」 睦月「うむ。……わあ、加治木先輩あれ鳴くのかあ」 京太郎「まだ点数で勝ってるうえ三向聴で……」 京太郎「急所が残っちゃいますけど、やっぱりモモ相手だと少しでもスピードを上げるんですね」 佳織「桃子さんは普段戦ってるからっていうのもあるけど、それでも加治木先輩は対応が早くて凄いなあ」 京太郎「そうですね。あんなふうな麻雀やってみたいです」 睦月「私も。後一年であれって考えると少し大変だけど」ハァ 佳織「私は早く麻雀のルールちゃんと覚えないと……」 京太郎・睦月(ちゃんと覚えたら凄いことになりそうだなあ……) 佳織「ど、どうかした?」 京太郎「いえ。なんでもないです」フイッ 睦月「もう対局が終わりそう。これは加治木先輩の早仕掛けが成功するかな?」 佳織「反応してくれないんだ……ええと、風越の人が切りそうかな?」 京太郎「そうですね――あ、ゆみ先輩が和了りました!」 睦月「さすが加治木先輩。モモは悔しそうだね」 京太郎「部活じゃ東南戦だとゆみ先輩とモモは大体互角か」 京太郎「モモが少し成績よかったですけど、ここ一番で勝ち切るのは最上級生の意地ですかね」 佳織「そうだね。実力以上ってわけじゃないけど、いつもより負けそうにない感じがする」 京太郎「これでゆみ先輩は……今5位ですね! モモもまだ9位です!」 睦月「1位はちょっと厳しいけど、まだ接戦だし加治木先輩もモモも3位以内目指せそうだね」 佳織「2人とも頑張れー!」 ………… ……… …… … アナ『長かった全国高校生麻雀大会長野県予選もいよいよ終わりが近づいております。女子個人戦決勝最終戦、まもなく開始です!』 藤田『女子もなかなかレベルが高いな』 藤田『風越の主将の福路、インターミドルチャンプの原村は注目していたが、それに勝るとも劣らない選手も多い』 アナ『はい。福路選手はやや余裕を持って2位ですが、現在3位の原村選手は7位まで接戦。まだまだ安心は出来ません』 藤田『最終戦次第では一気にひっくり返ることもあるだろうな。……しかし1位の宮永は凄まじいな』 アナ『昨日歴代最高得点を大きく塗り替えた宮永選手ですが、決勝でもその実力を遺憾なく発揮していますね』 藤田『決勝でも記録を更新するのは確実だろうな。ただ、少し気になるところもある』 アナ『盤石に見えますが何が気になるのでしょうか』 藤田『団体戦のときと比べて和了る速度が少し遅くなっている』 藤田『それでも大抵の場合対戦相手よりは速いが、何度か速度で負けている局があるようだ』 アナ『そう言われますと確かにそうなっていますね。何が原因なんでしょう?』 藤田『カンの回数が増えていることだろうな』 アナ『カンが増えているからですか? しかし宮永選手はカンをして有効牌を持ってくることが多いように思いますが……』 藤田『それはその通りだが、カンをしようとすると最低刻子を手牌に入れなければならない』 藤田『宮永でも最初から刻子をいくつも抱えているわけではないからな。必然的に手は重くなる』 アナ『なるほど。つまり早和了りに勝機があるというわけですね』 藤田『気になるところではあるが、一概には言えないな』 藤田『速度が落ちた分、打点が大幅に上がっているから少々のリードではすぐ逆転されてしまう』 藤田『早和了りを続けられればいいが難しいだろう。何も考えないよりはマシという程度かもしれないな』 アナ『それだけでは足りないということですね。他にはどのような戦い方が考えられますか?』 藤田『カンをするということはこちらの打点も高くなりやすい。それを狙うのも一つの手だろう』 アナ『しかし宮永選手は嶺上開花で和了ってしまうのではないでしょうか』 藤田『まあ主導権を奪われるということだからな。リスクはあるが、そもそも不利な状況でどう戦うかという話だから仕方ない』 アナ『藤田プロでも宮永選手相手では不利なんですか?』 藤田『……うるさい』 京太郎「いよいよ最後ですね。ゆみ先輩は今6位か……」 睦月「でも3位との差はあんまりないね。ちょうどさっきの京太郎くんと似たような感じかな。ただ、最後の相手が……」 佳織「宮永さんが相手だね……。プロの人も不利って言う相手なんて」 京太郎「ま、まあ咲に勝たなくても点数稼げれば3位にはなれますよ! どのくらい稼げれば行けます?」 睦月「元々点数で負けてるからどのくらいっていうと難しいけど……」 睦月「原村さんはこういう状況で負ける人じゃないから、きっと1位になると思う」 睦月「そうするとオカが入っちゃうから、加治木先輩も1位にならないと厳しい……と思う」 京太郎「そうですか……」ガクッ 佳織「で、でも宮永さんも振り込まないってわけじゃないし、きっと勝てるよ!」 京太郎「けど昨日の予選では……」 睦月「……京太郎くん、これから宮永さんと戦うのは誰?」 京太郎「……? ゆみ先輩ですよね?」 睦月「そう。私たちの頼れる先輩で、麻雀始めてたったの2年であんなに強くなった人」 睦月「そんな加治木先輩が、戦うのが3度目になる相手に何も出来ないなんて思う?」 京太郎「それは……思いませんけど」 睦月「相手は宮永さんだから、私も絶対勝てるなんて言わないよ。でも京太郎くんが弱気になっちゃダメ」 睦月「加治木先輩は最後まで諦めずに京太郎くんのこと見てた。だから京太郎くんも諦めずに応援しよう?」グッ 京太郎「……ありがとうございます。そうですよね。応援してるほうが先に諦めるなんて絶対ダメですね」 京太郎「目が覚めました! ゆみ先輩が勝つって信じます!」 睦月「うん。私たちの分も頑張ってもらおう!」 --------------------------------------- ゆみ(最終戦、そして相手は宮永か。……団体戦を思い出すな。まあ再現になってしまっては困るが) ゆみ(予選ではどうにも出来なかった。今回はどうにかしないとな……あ) 咲「……」 ゆみ(私もそこそこ早かったと思うが、さすがに私より速いか) 咲「……あ」 ゆみ「よろしく。こうして君と戦うのは3度目だな」 咲「はい……」ウツムキ ゆみ(緊張しているのか? そういうところは1年生らし……私も大会は初めてだったな。大差はないか)フッ 咲「……いつから……」ボソッ ゆみ「? いつから? 麻雀のことか?」 咲「ふぇ、聞こえ……! な、なんでもないです!」 ゆみ(麻雀ではないのか。なら一体……)ハッ ゆみ(バカか私は。彼女と私の共通点なんて、麻雀を除けば1つしかないだろう) ゆみ「……もしかして京太郎くんのことだろうか?」 咲「っ! ……はい」 ゆみ「……私が京太郎くんと初めて会ったのは大体ひと月前だ。それからは部活で大体毎日会っていたが」 咲「そう、ですか。たったのひと月前……」 ゆみ(……やはり、彼女も京太郎くんを) 咲「……私、京ちゃんに昔からよく助けられてたんです」 咲「高校生になって離れてからも、麻雀をまた始めるきっかけをくれたり、相談に乗ってくれたりして」 咲「ずっとこんな関係でいるのかなって思ってました」 咲「……ううん、今でも私が今まで通りに接したら、きっと関係は変わらないんだろうなって思います」 ゆみ「……」 咲「一緒にいるときは気づかなくて、離れてもそれがなんだかわからなくて。……失くして初めて知りました」 咲「だから悪いのは私です。恨んでるとかじゃないです。だけど、これで麻雀まで負けたらあんまりだから……」 咲「……試合前に関係ない話してごめんなさい。でも、私は負けられません。原村さんと一緒に全国に行くって約束したんです」ゴッ ゆみ「……そうか」 ゆみ「だが、私も負けないよ。全国へ行けなければ引退だ。ようやく5人揃って大会に出られんだ」 ゆみ「たとえ団体で行けなくなっても、まだ夏を終わらせたくはない」 咲「……お互い、負けられないですね」 ゆみ「ああ。団体決勝と個人予選のリベンジ、果たさせてもらうぞ」 咲「絶対負けません!」 --------------------------------------- 京太郎「ゆみ先輩のところが映りました!」 睦月「うん、点数は……ちょっと差が開いてるね」 佳織「宮永さん以外の対戦相手は天竜の人と裾花の人なんだ」 京太郎「加治木先輩もちょっと削られてますけど、他の2人のほうがだいぶ点数低いですね……」 睦月「宮永さんは断トツだ。さすが……」 佳織「あ、ダイジェストが始まるみたいだよ」 アナ『宮永選手のいるこの卓。先制したのは意外にも加治木選手でした』 藤田『強引な仕掛けをしていたがそれが上手く嵌っていたな』 アナ『藤田プロのおっしゃっていた宮永選手の隙を上手く突いた形でした』 アナ『しかしその後試合をリードしたのはやはり宮永選手。嶺上開花での和了りは実に4回!』 藤田『その間に加治木も何度か和了っているが、やはり打点の差はいかんともしがたいな』 アナ『はい。宮永選手と2位加治木選手との差は約5万5千点。厳しい点差となっています』 藤田『宮永以外に和了っているのは加治木だけだったと思うが、それでもこの差か』 アナ『そうですね。天竜女学院、裾花は両者とも1万点を割っています』 藤田『どちらもけして実力がない選手ではないんだが……相手が悪かったな』 京太郎「こう改めて見ると咲凄まじいですね……」 睦月「手がつけられないってこういうことを言うのかな」アハハ… 佳織「あ、加治木先輩この局は和了れそうだよ!」 京太郎「ほんとですか! ……あ、でもこれだと」 佳織「え、どうかしたの?」 睦月「ちょっと点数が低くなりそうだね。仕方ないんだけど……」 アナ『現在は南3局。加治木選手にとってはここで点差を縮めたいところでしょうか』 藤田『宮永も加治木も南4局では子で、役満でもツモ和了りでは逆転が出来ないからな。せめて4万8千点以内にはしたいところだろう』 アナ『おっと、言っている間に加治木選手が和了りましたが……これは5200ですね』 アナ『宮永選手からではないので、依然として三倍満が直撃してもでも逆転は出来ません。勝利には役満の直撃が必須です』 藤田『少しでも稼ごうと思ったか、それとも宮永に和了られると思ったか。おそらく後者だろうな』 アナ『宮永選手がポンをしているのを見て、直撃を待つ時間はないと判断したわけですね』 藤田『ああ、宮永の場合はそこから加槓で有効牌を1つ引いてくるからな』 アナ『なるほど。加治木選手の判断が光ります。……しかし点差は依然として大きい。いよいよ南4局。決着はもうすぐです!』 --------------------------------------- ゆみ(まったく、予選のように逃げられないのがつらいな) ゆみ(さて、最後の配牌は……!!)ピクッ 手牌 14一九九①⑨東東南西白發 ツモ7 ドラ七 ゆみ(国士無双二向聴……宮永と打つときはよくよく国士に縁があるようだな) ゆみ(……さてどうするか。この状況、普通に考えれば、というより正気なら続けないという選択肢はありえないが) ゆみ(特に宮永に対して、国士無双は暗槓でも直撃を取れる。おそらくこれ以上ない配牌だろう) ゆみ(しかし……)チラッ ゆみ(宮永はカンによる有効牌の引きや嶺上開花が目立っているが、おそらくそれだけじゃない) ゆみ(池田への差し込み、最終局近くでの細かい和了り、天江に掴ませた当たり牌) ゆみ(天江と同じく配牌やツモにも影響を与えていると考えるのが妥当だろう) ゆみ(ならばこの配牌も……) ゆみ(……天江に対して普通に和了ろうとしても無駄だった。宮永に対してもそれは同じではないだろうか) ゆみ(団体戦の決勝では実際に止められている。まあ、あれは捨て牌が露骨だったが) ゆみ(なまじ天江に比べて和了れるから勘違いするが、それは宮永に届かない範囲でしかないのでは……?) 天竜「あの、すみません。そろそろ……」 ゆみ「ああ、すまない。もう少しだけ待ってくれ」 ゆみ(……いずれにせよ普通に和了りを目指しては敵わないだろう) ゆみ(京太郎くんもこんな気分だったのかな。確かにこれは辛い表情にもなる)フッ ゆみ(彼は自分を盲信するでもなく、効率を追求するでもなく、自分の打ち方を見出して貫いた) ゆみ(ならば私がすべきことも1つだ。これでは勝てない。そう考えよう) ゆみ(最善手ではないかもしれない。馬鹿げた選択かもしれない) ゆみ(けれどそれが如何に無謀に見えても、自棄になったように思えても、私は私の感じるベストを尽くす) ゆみ(それが後輩に、京太郎くんに示せる私の麻雀だ!) ゆみ「九種九牌。……流局にしてくれ」パタン 天竜「……はあ!?」 裾花「えっ、それで……?」 咲「!?」 --------------------------------------- 睦月「え!? なんで九種九牌なんて!」 佳織「1つずつ……あれってもう少しで役満だよね?」 京太郎「そうですね……国士無双です」 佳織「なんで加治木先輩は国士無双目指さなかったんだろう?」 睦月「うーん……あ、解説やるみたいだよ」 アナ『まさかの九種九牌。驚きましたがこれはどのような理由で流局にしたのでしょうか』 藤田『普通に考えればありえないな。何ひとつメリットがない』 アナ『先ほどの男子個人戦決勝で、同じ鶴賀の須賀選手も気になる打牌をしていましたが……』 藤田『それはメリットが薄いというだけでなくはないからな。これはそもそもメリットがないと言っていい』 藤田『ただ加治木は大胆なところはあっても基本的に手堅い選手だ』 藤田『博打ですらない判断だが、その場にいなければ感じられない何かがあったのかもしれないな』 アナ『須賀選手のように危険を感じた結果ということでしょうか』 藤田『そうではないだろうな。加治木のこれまでの牌譜は理に適ったものだ』 藤田『これも感覚ではなく、団体決勝でやった宮永への槍槓のように加治木なりの筋を通した結果が九種九牌なんだろう』 藤田『私には理解できないがな』 アナ『なるほど。ありがとうございました。仕切り直しの南4局。勝利の女神は誰に微笑むのか!』 睦月「話題に出てたけど京太郎くんは加治木先輩の判断はどう思う?」 京太郎「そうですね……ゆみ先輩が考えないであんなことやるわけありませんから、正しいって信じてます」 睦月「そっか……私はやっぱりあのまま続けてたほうがいいと思う。間違ってるとまで言わないけど……」 京太郎「それも正しいと思います。変える必要なんてない場面ですし」 睦月「うむ……ただ団体戦の決勝で2回もあんな形のを和了れなかったから、続けたくなかったんだろうなとは思うよ」 京太郎「そうですよね。あそこまで揃うのもめったにないのに、そこから和了れないなんて……」 佳織「え? そんなに珍しい?」 京太郎・睦月「……」 佳織「えっ、え?」 京太郎「さあ応援しましょう!」 睦月「頑張れ加治木先輩!」 佳織「うぅ。前もこんなことあったような……」 --------------------------------------- ゆみ(さて、あんなことをしてケチがついていなければいいが……)カチャッ 手牌 279一四七①⑧⑨南西北中 ドラ北 ゆみ(……自分でやったこととはいえ気が滅入るな)ハァ ゆみ(本当に団体戦の再現になってしまいそうだが、まあ弱音を吐いてはいられないか) ゆみ(その前に、天竜と裾花の2人は……) 天竜「……」ギラギラ 裾花「……」フゥ ゆみ(2人とも絶望的な点差だが諦めてはいないようだ。団体戦終盤の池田と同じような目をしている……ありがたい) ゆみ(最初のツモは……む、上手く自風の南が重なったか)タン 打2 天竜「……」タン 裾花「……っ」タン 咲「ポン!」 ポン九 ゆみ(随分仕掛けが早いな。ポンは九萬か。こんなに早いうちに仕掛けたということは……!) ゆみ(最終形は決まった。後は私にそれを和了りきる力があるかどうかだ!)タンッ 打西 咲(加治木さん、なんで九種九牌なんてしたんだろう。確かに北と九索は嶺上牌にあったけど……) 咲(ううん。もう流局したんだから、さっきのは関係ない。私は今ここで勝たなきゃ) 咲(和ちゃんのために。……それと、自分のために) 咲(京ちゃんのおかげでまた始められた麻雀だもん。京ちゃんが好きに……)ズキッ 咲(……好きになった人には負けられない!) …… … 十一巡目 咲手牌 三三三五六六七發發發 ポン九 咲(うん、揃った。嶺上牌に發と九と六があるから、後は三萬が出れば和了れる) 咲(天竜と裾花の2人は和了らないよね。後は加治木さんだけど、加治木さんも役満の直撃じゃないと和了れない) 咲(捨て牌を見る限り国士無双ではなさそう。大三元とか發が必要なのは出来ないし清老頭も多分違うよね) 咲(やっぱり四暗刻かな。単騎待ちのはずだから気をつけるのは難しいけど……) 咲(……どっちにしろカンしちゃえば問題ない! それで勝てるんだ!)タン 天竜「……」タン ゆみ「っ! 立直!」タンッ 咲(え、立直? 立直すれば届くってことかな。清一色とか……?) 咲(まあ私が萬子を揃えてるから、清一色でも萬子じゃないはず。三萬さえ出れば……!) …… … 天竜「うー」タン 咲(来たっ! 三萬!) 咲「カン!」 カン三 嶺上ツモ發 新ドラ3 ゆみ「っ!」 咲「もいっこカン」 カン發 嶺上ツモ九 新ドラ⑤ 咲(これで……!) 咲「もいっこカン!!」 カン九 嶺―― ゆみ「ロン!」 咲「……え?」 ゆみ「ロンだ。……上手くいってよかった」ホッ 咲「そ、そんな! 槍槓じゃ足りるはずが……」 ゆみ「そうだな。このままでは足りないよ」パタッ 手牌 789七八⑦⑧⑨南南南北北 ロン九 ゆみ「立直、槍槓、三色同順、場風、自風、混全帯?九、ドラ2。10翻だ」 咲「じゃあなんで……!」ハッ 咲「まさか裏ドラ狙いで……?」 ゆみ「カンで出てくれると心臓に良かったんだが……まあどちらでも同じか」 咲「そんな無謀なことするより初めから役満狙ったほうが……」 ゆみ「普通の相手ならそうしたが、なにぶん相手は宮永咲だからな」 咲「私は別に――」 ゆみ「……すまない、そろそろめくらせてもらうぞ」 咲「……」 ゆみ(私が乗り越えなければならないハードルは3つあった) ゆみ(1つは九萬を引かないこと。2つ目は宮永が和了るより先に聴牌すること) ゆみ(宮永がカンをするのは分かっていたから、これでほぼ確実に宮永から和了ることが出来る) ゆみ(……そしてこれが3つ目。カンドラ、もしくは裏ドラで3翻を得ること) ゆみ(幸い九萬の加槓は3回目のカンだった。おかげで3枚裏ドラをめくれる)ドキドキ ゆみ(ここまで分の悪い賭けに勝ってきたんだ。最後も頼むぞ……!)ドキドキ ゆみ「……っ」 裏ドラ② ゆみ(次は……!) 裏ドラ中 ゆみ(数牌3つや数牌と北と組み合わせは色々あるが……まさか5つドラがあるのに1つも出ないとは)フゥ ゆみ(後は東をめくるしかない。幸い東はまだ1枚も見えていない。頼む……!)ドキドキドキドキ 咲「……」ギュッ ゆみ「――」スーッ 裏ドラ南 『数え役満ーーーーー! 加治木選手の逆転で決着!!!』 ゆみ「――――よしっ!!」グッ 咲「……あ」 天竜「……はぁ、まったく良い物見せてもらったわ」テクテク 裾花「……信じられない」テクテク ゆみ「……まあ、私も二度とやりたくはないな」 咲「そっか。負けちゃったんだ。……絶対負けたくなかったのに」 ゆみ「まあまだ原村を上回ったわけでは……いや、上回っていなければ困るんだが」 咲「……負けられなかったのは和ちゃんのためでした。でも、負けたくないのは私のためです」 ゆみ「……そうか」 咲「その、加治木さんが全国へ行ったら……あ、えっと、行けなくても、もう一度打ってもらえますか?」 ゆみ「……もちろん。負け越しているのは私の方だからな。まあ、全国で戦えることを望んでいるが」 咲「ありがとうございます! ……それと、1つだけ聞いていいですか?」 ゆみ「答えられることなら」 咲「……先週の京ちゃんの告白。京ちゃんは全国に行けなかったですけど……」 ゆみ「……京太郎くんの言ったとおりだよ。彼は全国へ行けなかった。だから返事はしない」 咲「そう、ですか。……ごめんなさい。もう1つだけ聞かせてください。加治木さんは――」 --------------------------------------- アナ『裏ドラが乗って数え役満! 加治木選手、見事宮永選手から役満を和了りました!!』 アナ『これで加治木選手は逆転。宮永選手を抜きトップとなりました』 アナ『早和了りやドラが増えるところを狙うなど、試合前に藤田プロが言っていた点を突いての勝利でしたね』 藤田『まあ特別な作戦というわけではないからな。誰しも考えるが実践は難しいという類いのものだ』 アナ『そうですか。まくりの女王と呼ばれる藤田プロから見てこの逆転劇はどうでしたか?』 藤田『カンでドラが増えるとはいえ、九萬が最初にカンされるかもしれない。最後のカンでもドラが出るかはわからない』 藤田『しかし実力が上の選手に勝つには無茶も必要だ』 藤田『結局は勝つと信じ切れなければまくることは出来ない。泥臭いがいいまくりだった』 アナ『加治木選手、素晴らしい逆転劇でした。……あ、どうやら全ての卓で試合が終わったようです』 アナ『最終結果が発表されます……1位は宮永選手、2位福路選手。そして3位は……』 アナ『……加治木選手です!加治木選手、僅差で原村選手を逆転!』 アナ『総合順位でもまくりを決め、全国行きの切符を手にしました!!』 藤田『原村も最終局は1位か。2人とも見事だな』 アナ『数々のドラマがあった女子麻雀個人戦決勝、ハイライトで振り返りたいと思います――』 京太郎「すっげえ……」 睦月「あれで逆転するなんて、しかも宮永さんに」 佳織「私もあんなにドラが乗ったことはないなあ。凄いや」 京太郎「シビレました。もう鳥肌が立っちゃいましたよ」 桃子「鳥肌が立つって言葉にいい意味はないんすよ」 京太郎「しょうがねえだろ実際立ったんだから……ってモモ、いつの間に」 桃子「いつの間にって……私の体質だからしょうがないじゃないっすか……」 京太郎「そういう意味じゃねえよ!?」 桃子「冗談っす。ついさっきっすよ。……にしても凄いっすね。考えてもやらないっすよあんなこと。まして和了りきるなんて」 智美「まあウチの部で一番無茶するのはゆみちんだからなー」 智美「たまに冷静さをどこかに置いてっちゃうんだ。そこがいいところなんだけどな」ワハハ 京太郎「そういえば俺たちが入ったのもそれででしたね」 智美「私も今来たところだけど、私には何も言わないんだなー」 桃子「やっぱり私が見えないから……」 京太郎「2度目はもういいでしょ!?」 智美「緊張をほぐすために重ねてみたぞー」ワハハ 京太郎「はい? 今さら何に緊張を……」 智美「ゆみちんのとこ行くんだろー?」 京太郎「えっ……」 桃子「いやまあ、ここで私たちに見られながら振られるのがお好みっていうならそれはそれでいいっすよ」 京太郎「嫌だよ! というか振られるわけじゃねえ! ……でもそうですよね。俺は行かないと」 睦月「うむ、加治木先輩も真っ先に京太郎くんに会いたいと思うよ」 佳織「頑張って!」 京太郎「まあ返事は貰えないんですけどね……」ハハ… 京太郎「それじゃ一足先に全国大会出場を祝ってきます!」タッタッタ 智美「頑張るんだぞー」ワハハ --------------------------------------- ゆみ「……あ、京太郎くん」ドキッ 京太郎「ゆみせんぱーい!」タッタッタ ゆみ「こ、こら。ただでさえ注目されているんだからあまり大声を出すな」 京太郎「す、すみません、早く伝えたくて。全国大会出場、おめでとうございます!」 ゆみ「――! そうか、私は原村に勝てたのか……」 京太郎「はい! 槍槓からの数え役満凄かったです! 俺じゃとても出来ないですよ」 ゆみ「私も2度やろうとは思わないな」フフッ ゆみ「……これで麻雀部のみんなで過ごせる時間が長くなった」 京太郎「そうですね。全国大会が終わるまでは一緒にいられます」 ゆみ「ああ……君と同じ部に、長くいられる」 京太郎「……」 ゆみ「……」 京太郎「……」 ゆみ「……京太郎くん」 京太郎「はい」 ゆみ「よく頑張った。入賞おめでとう」 ゆみ「ずっと見ていたよ。君の先輩として、君に麻雀を教えた1人として、君のことを誇りに思う」 京太郎「ありがとうございます」 ゆみ「こう言っては何だが実力以上の力を出していたと思う。ただ、本番でそういうことが出来るのも才能だと私は思う」 京太郎「いつもこのくらい出さればいいんですけどね」ハハハ ゆみ「まったくだな」フフッ ゆみ「……だが、それでも全国には届かなかった」 京太郎「……はい」 ゆみ「君が言った条件だから、私が勝手に破るのはよくないと私は思う」 京太郎「……俺からもやっぱりなしでとは言いません。一度言ったことですから」 ゆみ「そうか……それなら私も返事はしない」 京太郎「……はい」 ゆみ「だから、ここからは私の話だ」 京太郎「はい?」 ゆみ「」スゥーッ ゆみ「私は君が欲しい!」 京太郎「!?」 --------------------------------------- 咲『加治木さんはこれからどうするんですか?』 ゆみ『どうとは……』ドキッ 咲『えと、京ちゃんに会ったら何をするんですか?』 ゆみ『……やっぱりわかるものなのか』 咲『それはまあ。同じ人を好きになったんですから』 ゆみ『そんなものか……まあ君にならいいか』 ゆみ『告白するよ。返事はしないと言ったが、告白しないとは言っていないからな』 咲『凄い屁理屈』クスクス ゆみ『京太郎くんが勘違いしているのが悪い。返事をしないというのがどういう意味だと思っているんだろうな』 咲『同感です。基本的に気配りしてくれて優しいんですけど、たまに抜けてるんですよね』フフッ ゆみ『まあ彼も私から言ったら意地を張ったりはしないだろう』 咲『そうですね。……すみません。最後にあと1つだけいいですか?』 ゆみ『……意外とグイグイ来るな。まあ構わないが』 咲『ごめんなさい。どうしても聞きたかったんです』 咲『……加治木さんが全国へ行けなかったら、どうしてましたか?』 ゆみ『……変わらないよ。たとえ全国へ行けなくても、私は私から告白していた』 咲『……そうですか。ありがとうございました。おかげで最後勝ってれば、なんて悔いは残らなかったです』 ゆみ『……そうか』 ゆみ『さて、それでは私はそろそろ控室へ戻るよ』 咲『はい。今日はありがとうございました。今度は負けません!』 ゆみ『それは私の台詞でもある。それじゃまた。次やるときもいい試合にしよう』スタスタ 咲『楽しみにしてます! ……』 咲『……』グスッ --------------------------------------- 京太郎「え。え、えっ?」 ゆみ「……思った以上に恥ずかしいなこれは。前と違ってなまじ理性が残っている分つらい」カアァァ 京太郎「い、今なんて……」 ゆみ「君がこの前言ったのと同じだ。もちろん意味も」 京太郎「で、でも俺勝てませんでしたし」 ゆみ「だからこれは返事じゃない。私からの告白だ」 京太郎「けど俺、情けない姿しか見せられなくて……」 ゆみ「もし、それが君の麻雀のことだとしたら、私は本気で怒るぞ」 京太郎「……ゆみ先輩はそう言ってくれても、ゆみ先輩と比べると俺は……」 ゆみ「……」ハァ ゆみ「なあ、京太郎くん」ズイッ 京太郎「は、はい」ドキッ ゆみ「告白の返事をしないでいいというのはどういうつもりで言ったんだ?」 京太郎「どうってあのときは……」 ゆみ「いやまあ焦っていたのはわかるが……きっと一種の罰みたいなものと考えていたんだろう」 京太郎「罰っていうと大げさですけど、まあ勝てないようなら返事貰う資格なんかないっていうハードル的な……」 ゆみ「分かってはいたが、やっぱりそういうつもりか……」ハァ 京太郎「ゆみ先輩?」 ゆみ「あのな、京太郎くん。告白の返事をしなくていいというのは、私と君が付き合えないということだ」 京太郎「そりゃまあ、俺はゆみ先輩と付き合えないという意味で言って――」 ゆみ「君がじゃない。私と、君がだ」 京太郎「……え? い、いやでもそれ」 ゆみ「私の気持ち、知らなかったとは言わせないぞ」ポスッ 京太郎「……」 ゆみ「京太郎くんは1年生だからわからないと思うが、3年生になると残りの高校生活の短さを実感するんだ」 ゆみ「全国へ行けるのは早くても半年近く経ってから」 ゆみ「近くにいるのにそんなに長い間君とこれ以上親しくなれないなんて、私は耐えられない」 京太郎「ゆみ先輩……」ドキッ 京太郎「俺だってそんなの嫌ですよ!」 ゆみ「……そうか。それなら、返事をしてくれ」ドキドキ ゆみ「一応言っておくが、これは私が私のためにした告白だからな」 京太郎「はい。……ゆみ先輩、俺も、あなたのことが大好きです!! こんな俺でよければ、よろしくお願いします!」 ゆみ「京太郎くん……ありがとう。嬉しい」ポロ 京太郎「俺のほうこそですよ……ってゆ、ゆみ先輩? 涙が……」 ゆみ「え?」ポロポロ ゆみ「あ、あれ。気を張っていた反動か……ヒクッ 安心したら止まらないな……エグッ」 京太郎「……ゆみ先輩、落ち着くまでこうしててください」ギュッ ゆみ「わっ……ありがとう、少し……ヒクッ 胸を借りる」ポスッ …… … ゆみ「……今日は、朝から緊張していたんだ」 京太郎「今日で引退かどうか決まっちゃいますから、そりゃしますよ」 ゆみ「いやそうじゃなく。君がもし全国へ行けなかったら告白しようと決めていたんだ」 京太郎「……ああ、そういえば朝、最後なのとは別に緊張してるとか言ってましたね」 ゆみ「ああ。……君に告白することは決めていたが、断られたらどうしようって頭の中をグルグル回っていたんだ」 京太郎「俺だってゆみ先輩に告白したじゃないですか」 ゆみ「告白されたからって断られる可能性は0じゃない。君が俺はまだ勝ててないからなどというかもしれないしな」 京太郎「うっ……」 ゆみ「……まさか本当に言うつもりだったのか」 京太郎「い、いえ。ただその、頭をよぎらなかったといえば嘘になるかなーと……」アハハ ゆみ「笑い事じゃない。まったく……」 ゆみ「まあ、これで緊張するのもわかっただろう。OKされて一気に緊張が解けたんだ」 ゆみ「……本当に嬉しかった。ありがとう、京太郎くん」 京太郎「俺のほうこそ、というかほんとは俺からちゃんと言いたかったんですが」 ゆみ「君がバカな条件なんてつけるからだ」ムゥ 京太郎「あはは……ゆみ先輩。涙、もう大丈夫ですか」 ゆみ「ああ、ようやく収まってきた。これで君の顔を見れるよ……京太郎」 京太郎「っ!」ドキッ 京太郎「ゆみ……さん」 ゆみ「さん?」 京太郎「今すぐはちょっと……」 ゆみ「私は呼び捨てのほうが嬉しいんだがな」 京太郎「すみません、俺の問題です」 ゆみ「そうか……まあ追々直してくれ」 ゆみ「……京太郎。もう一度呼んで貰っていいか?」 京太郎「ゆみさん……」ジッ ゆみ「京太郎……」ジッ 京太郎「……」 ゆみ「……ん」メツブリ 京太郎「! ……」ソーッ ゆみ「……」ドキドキ 京太郎「……」ドキドキ 京太郎「――」スーッ 桃子「はいそこまでっすよー」 京太郎「うおぉっ!!??」バッ ゆみ「も、モモ!?」バッ 桃子「お楽しみのところ悪いっすけど電車の時間が迫ってるから帰るっす」 京太郎「お、お前ステルス悪用するなよ! 全然気づかなかったぞ!」 桃子「今回ばかりはステルス関係ないっすよ」チラッ 京太郎・ゆみ「え?」 智美「ワハハー」 睦月「えっと……」 佳織「あはは……」 京太郎「い、いつの間に……!」ガタタッ 智美「入賞おめでとうの辺りかなー」ワハハ ゆみ「ほぼ初めからじゃないか!!」 桃子「少し離れてただけなのに気づかないのが悪いっす」 睦月「ちなみに他校の人も周りに結構いましたよ。先輩が泣いた辺りから辛くなったのかいなくなりましたけど」 智美「私達も置いて帰ってやろうかと思ったなー」ワハハ ゆみ「うぁ……」バタバタ 京太郎「ぐおぉ……」バタバタ 佳織「でもなんにせよよかったです。おめでとうございます!」 桃子「そうっすね。ゆみ先輩には上手く騙されたっすけど」 ゆみ「……あれだけ答えないと言っていれば、気を使って来ないだろうと思って誤魔化してたんだがな。私が甘かったよ」ハァ 智美「あれだけ人前でイチャついておいて隠そうだなんて甘いぞー」ワハハ 京太郎「イチャついてなんかいませんて!」 桃子「……動画でも録っておけばよかったっすかね」 睦月「それはさすがに……」 佳織「で、でも効果はありそうだよ!」 京太郎「佳織先輩!? モモのフォローのつもりですかそれは!」 佳織「えと、半分はそうかな」 ゆみ「待て、残りの半分はなんなんだ」 智美「そんなのわかりきってるだろー。それよりほら、いい加減時間がないぞ」 京太郎「お願いですからしっかり反論できる時間を……!」 ゆみ「……まあ時間がないのは確かみたいだし、残りは帰りの電車の中ででも話そう」 桃子「私たちを先に帰らせて、2人は残って楽しんできてもいいんすよ?」 京太郎・ゆみ「するか!」 佳織「え? 意が……あ。それじゃあ私たちは玄関で待ってますね」 ゆみ「何か言いかけたのが気になるが……もういいか」ハァ 京太郎「あはは……それじゃ荷物取ってきますね。行きましょうゆみさん」 ゆみ「ああ、京太郎」フフッ 京太郎「……」キョロキョロ ゆみ「どうかしたのか?」 京太郎「いえ、ちょっと周りの確認を……よし」 ゆみ「?」 京太郎「」ギュッ ゆみ「きょ、京太郎!? て、手を……!」アワアワ 京太郎「その、周りに誰もいないみたいなんで……ダメですか?」 ゆみ「ダ、ダメじゃない! た、ただ驚いただけだ!」ワタワタ 京太郎「ありがとうございます!」ギュッ ゆみ「……」テクテク 京太郎「……」テクテク ゆみ「……」テクテク 京太郎「……な、なんか緊張しますね」アハハ ゆみ「あ、ああ。もっと見られて恥ずかしいことはやっているのにな」 京太郎「なんでこんな気分になるんですかね?」 ゆみ「……きっと恋人らしい行為だからだろうな」 京太郎「な、なるほど……」カアァァ ゆみ「……京太郎」 京太郎「はい」 ゆみ「全国大会が終わって私が引退しても、出来るだけ一緒にいような」 京太郎「はい。学校であんまり会えないのが寂しいですけど」 ゆみ「……部室で勉強するのはありだろうか」 京太郎「嬉しいですけど、集中できますか?」 ゆみ「集中力はある方だと思うが……」チラッ 京太郎「?」 ゆみ「……君に見惚れるかもしれないな」ボソッ 京太郎「~~~!!」カアァァ 京太郎(やべえ、抱きしめたい!) ゆみ「コホン……京太郎、大好きだよ。これからもよろしく」ギュッ 京太郎「ゆみさん、俺も大好きです。よろしくお願いします」ギュッ 京太郎「……そういえばなんで俺は先週怒られたんですか?」 ゆみ「先週? ……君が大声で叫んだときか?」 京太郎「せめて告白と言ってもらえると……いやまあそうなんですけど」 京太郎「さっきゆみせんぱ……ゆみさんも同じ告白したじゃないですか!」 ゆみ「なんだそんなことか」 京太郎「そんなことって……」 ゆみ「私が言おうとしていた台詞を京太郎に言われたんだ。あのくらい言わせろ」プイッ 京太郎「……え? ゆみさんも告白しようって思ってたんですか。しかも同じ台詞で……」 ゆみ「……京太郎が私を好きな気持ちと同じかそれ以上に、私は君のことが好きだよ」 ゆみ「それに私が君に告白するならあの台詞しかないと思った。理由は君と同じだ」 京太郎「」ポカーン ゆみ「……どうした?」 京太郎「ああいえ、今めちゃくちゃ嬉しいんです。もうなんか、顔が緩まないようにするのが大変なくらい」ニヤニヤ ゆみ「十分緩んでるぞ」 京太郎「ヤバイ、すっげえ嬉しいです。ゆみさんと同じこと考えてるってだけでこんなに嬉しいんですね……!」ニヤニヤ ゆみ「私も嬉しいが、京太郎は少し緩みすぎだ」ニコニコ 京太郎「ゆみさんも口元ニヤついてますよ」クスッ ゆみ「なっ!」ワタワタ 京太郎「ほら、急ぎましょう。電車遅れちゃいますよ」 ゆみ「お、おい。言いっぱなしにするな!」 ゆみ(……同じことを考えている、か) ゆみ(こんなことでドキドキしてしまうなんて、本当、私もどうしようもないな)ドキドキ ……… …… … ゆみ「京太郎だけか?」ガラッ 京太郎「はい。先輩たちもモモもまだ来てないですよ」 ゆみ「ふむ。まあちょうどいいか」 京太郎「何かあったんですか?」 ゆみ「ああ。推薦が決まったんだ。早く君に伝えたかった」 京太郎「ほんとですか! おめでとうございます!」 ゆみ「ありがとう、京太郎。これで大学も自宅から通えるよ」 京太郎「はい。……卒業してからも一緒にいられますね」 ゆみ「うん、素直に嬉しいよ」フフッ 京太郎「俺も嬉しいです! にしてもやっぱり不安がることなんてなかったじゃないですかー」 ゆみ「君もこの立場になってみればわかる。第一、私の実績なんて大したものではないからな」 京太郎「全国大会で決勝リーグまで行ったじゃないですか。十分凄いですって」 ゆみ「行ったからこそわかる実力の差というのもあったよ。順位もよくなかったしな」 京太郎「でも少なくとも全国で2桁以内の実力じゃないですか」 ゆみ「それはまあ、うん」 京太郎「じゃあ自信持ちましょう! プロ目指すんですから、謙遜しすぎるのもよくないですよ」 ゆみ「……そうだな。私のことを評価してくれたわけだし」 京太郎「そうですよ。それに推薦が出た大学って藤田プロが推薦してくれたとこでしたよね?」 ゆみ「ああ。合宿で少し話したときに、ちゃんとした指導は受けたことがないと言ったら藤田プロの出身校を紹介してくれたんだ」 ゆみ「まあほんとに紹介だけだったんだがな」 京太郎「自分の力で受かれってことですか。藤田プロらしいですね」 ゆみ「そうだな。プロを目指すならこのくらい他人に頼るなということなんだろう」 京太郎「……プロ目指したのって、やっぱり藤田プロに大学紹介されたからなんですか? 聞いたのは全国終わってからでしたけど」 ゆみ「いや、全国大会が終わってからだよ」 京太郎「そうなんですか? 差を感じたって言ってたような……?」 ゆみ「だからこそかな。悔しかったんだ。特に宮永には一度手が届いた分なおさらな」 京太郎「全国大会の咲凄かったですね。特に最後の照さんをまくったところ、長野の決勝のゆみさんみたいでしたよ」 ゆみ「総合順位で上回ったというところが私と違うがな」フフッ 京太郎「仕方ないですよ。逆転できる点差じゃなかったですし」 ゆみ「わかってる……少し話がそれたな。その宮永や宮永照のような圧倒的に格上の相手に負けて悔しいと思ったんだ」 京太郎「? そりゃ悔しいですよ。俺だってアカギさんや隗さんに負けたときも、当然ってわかってても悔しかったです」 ゆみ「それが君のいいところなんだろうな」 ゆみ「私は団体戦で負けたときも、悔しいというよりは寂しいと感じてたよ」 ゆみ「だからこそ、悔しいと感じたことは自分でも意外だった。勝てるなんて思っていなかったはずなんだがな」 京太郎「……麻雀をするとき、心の底から勝てないと思ってする人なんていませんよ」 京太郎「一度勝てたからそれが表に出ただけです。きっと」 ゆみ「……そうだな。まあ、だから全国大会のあとこのままじゃ終われないと思ってプロを目指そうと思ったんだ」 ゆみ「大体だな……そんな大事なこと、決めたらすぐ君に話すに決まっているだろう」 京太郎「」 ゆみ「ど、どうかしたか?」 京太郎「いえ、愛されてるなあと」ジーン ゆみ「あ、愛っ!? へ、変なことを言うな!」カアァァ 京太郎「……俺は愛して貰えてなかったんですね」ガクッ ゆみ「誰もそんなこと言ってないだろう!」 京太郎「冗談ですよ」アハハ ゆみ「まったく。……そんなこと冗談でもあまり言って欲しくはないな」 京太郎「う、反省します」 ゆみ「ああ。ちゃんと反省してくれ」 京太郎「でもゆみさんがプロ目指してくれてよかったです」 ゆみ「うん? 受験するにせよ麻雀をやめるつもりはなかったが」 京太郎「それはそうですけど……」 ゆみ「けど?」 京太郎「俺はゆみさんの、技術と対応力で相手を倒す麻雀が大好きなんです」 京太郎「牌に愛された子みたいな特別な力がなくても、麻雀を愛してれば対抗出来るんだなって思えて……」 京太郎「これからも全力で打ち込んでるところを見ていたかったんです。……まあ、俺の勝手な押し付けですけど」 ゆみ「……君は恥ずかしいことを平気でいうな」カアァァ 京太郎「ゆみさんが言いますかそれ」 ゆみ「まるで私が恥ずかしいことを言っているみたいな言い方じゃないか」 京太郎「言ってないとは言わせませんよ!?」 ゆみ「……まあいい」プイッ 京太郎(自覚ないわけじゃないんだな) ゆみ「京太郎にそこまで言われたら私も頑張らないわけにはいかないな。だからその……」 ゆみ「わ、私をその気にさせたのは京太郎だ。だから、責任をとってちゃんと最後まで一緒にいてくれなきゃ嫌だぞ」カアァァ 京太郎「……当たり前じゃないですか。俺こそ一緒にいさせてください」 ゆみ「京太郎……」 京太郎「……」 ゆみ「……」メツブリ 京太郎「……」ソーッ ゆみ「ん……」ドキドキ 京太郎「――」スーッ ゆみ「……んっ」チュッ 京太郎「……な、なんか恥ずかしいですね」カアァァ ゆみ「そ、そうだな」カアァァ ゆみ「……でも、嬉しい。ようやく君と出来た」 京太郎「モモとかに邪魔されてなかなか出来ませんでしたもんね。……」ジーッ ゆみ「? ……っ! あ、あまり唇を見つめるな。恥ずかしいだろう」バッ 京太郎「す、すみません! つい……」 ゆみ「……実は、さっきは嬉しさでいっぱいでな。あまり感触がわからなかったんだ」 京太郎「! お、俺もです」 ゆみ「だからな、その……」チラッ 京太郎「……目、閉じてください」 ゆみ「……うん」スッ 京太郎「――」ドキドキ ゆみ「――」ドキドキ 睦月「……」ドキドキ 佳織「……」ドキドキ 桃子「……」ニヤニヤ 京太郎「……え?」 ゆみ「どうかし――っ」 桃子「こんにちはっすー!」ニヤニヤ 京太郎「っ!」ガタタッ ゆみ「っ!」ガタタッ 睦月「あ、ご、ごめんなさい。気にしないでください!」 佳織「ど、どうぞ続けてください!」 ゆみ「続けられるか! いつからいたんだ!?」 桃子「最初はドアの窓から隠れて見てたっすから、どこからかはわからないっす。まあキスする前っすね」 京太郎「隠れるなよ! というか見るなよ!」 睦月「うむ。それはもっともだけど、今まで何度も邪魔しちゃったから今回は見守ろうと思って……」 京太郎「見る必要あります!? 気を使って見るのもやめてくださいよ!」 睦月「そこはまあ……好奇心?」 京太郎「素直ですね畜生!」 桃子「でもキス終わってからドア開けて入ったのに、気づかれなかったのは予想外だったっす」 ゆみ「え?」 桃子「だからキスした後冷やかそうと思ってドア開けたのに、気づかなかったじゃないっすか。おかげでいいもの見れたっすけど」 佳織「集中してましたよね。2人だけの世界って感じでした」 ゆみ「……うぅ」ガクッ 京太郎「ゆみさん!? しっかりしてください!」 ゆみ「どこかに消え入りたい気分だ……」 京太郎「俺がついてますから。恥をかくときは2人一緒ですよ!」 ゆみ「京太郎……」ジーッ 京太郎「ゆみさん……」ジーッ 桃子「そこのバカップルはほんと懲りないっすねー」 ゆみ「ひゃっ!」バッ 京太郎「うおっ!?」バッ 睦月「邪魔して悪いけど、そろそろ部活始めよう?」 京太郎「い、いえ。全然悪くないです! むしろ歓迎です!」 佳織「三麻やっててもいいけど……」 京太郎「大丈夫ですから!」 睦月「加治木先輩はどうされます? 久しぶりに打ちますか?」 ゆみ「いや、邪魔になっては悪いから。ここでおとなしくしているよ」 睦月「わかりました……じゃあ皆、始めよう」 一同「はい!」 …… … 智美「遊びに来たぞー」ガラッ 京太郎「あ、ぶちょ……智美先輩」タン 智美「そろそろ慣れようなー。部長はむっきーだぞ」 睦月「ちゃんと私のことも部長って呼んでくれてますよ。智美先輩は1日ぶりですね」タン 智美「昨日は来れなかったからなー。毎日来たいんだけ……」 ゆみ「お前、そんなに来ているのか」 智美「ゆ、ゆみちん!? め、珍しいじゃないか」ワハハ ゆみ「今日は推薦が決まったからその報告にな」 智美「おお、決まったのかー! ゆみちんおめでとう!」 ゆみ「ありがとう。後は蒲原だな。さあ勉強をするぞ」 智美「ちょ、ちょっとくらい息抜きも」 ゆみ「来たばかりで息抜きも何もないだろう。早くノートを出せ」 智美「ワハハ……」 智美「ゆみちん、ここ教え――」 ゆみ「……」ジーッ 京太郎「……」タン 智美「……ゆみちん?」 ゆみ「はっ! どうした?」ワタワタ 智美「京太郎と何かあったのかー?」 ゆみ「な!? な、なにもないぞ」 智美「ゆみちんはいつも京太郎のこと見てるけど、今日はいつもより見てる時間が長いからなー」ワハハ ゆみ「うっ、無意識にそんな……」 智美「それで何したんだー?」ワハハ ゆみ「……キスした」ボソッ 智美「ワハッ!?」 ゆみ「な、なんだ。悪いか!」 智美「いやーちょっと驚いたぞー。そうかついにかー」ワハハ ゆみ「誰のせいだ誰の」 智美「確かに何度か邪魔したけど悪気はなかったんだぞ?」 ゆみ「信じられるか」 智美「まあまあ。それで1度目は告白のときで、2度目は全国大会だったかー?」 ゆみ「その次は公園。その後は学校でだったな。……4回だぞ!」 智美「不幸な偶然だなー」ワハハ ゆみ「どれだけ気まずくなったことか……」 智美「まあ遅くなったけど出来てよかったじゃないか」 ゆみ「……あ、ああ」カアァァ 智美「ちなみにモモたちは知ってるのかー?」 ゆみ「……まあ、見られたしな」プイッ 智美「そうなのかー」ワハハ 智美(後で様子を聞いておこう)ワハハ 睦月「お疲れさま。今日はこれで終わりにしよう」 京太郎「お疲れさまでした! くそー全然勝てなかった」 桃子「あんなとこ見せられたら麻雀で勝たせるわけには行かないっすよね」 京太郎「ちくしょう、いいとこ見せたかったのになあ」 ゆみ「大丈夫。結果には出ていなかったけどよくなってるよ」 京太郎「ありがとうございます!」 智美「むっきーも部長が板についてきたなー」 睦月「いえ、まだまだ先輩たちのようには」ハァ 智美「まあ私にはゆみちんがいたからなー」ワハハ 智美「そうだ。推薦も決まったんだし、ゆみちんも手伝ってあげたらどうだ? 自分の練習も必要だろー?」 ゆみ「いや、引退した私がいては津山もみんなもやりづらいだろう」 睦月「そんなことないですよ。まだまだ教わりたいこともありますし、加治木先輩の練習の手伝いもさせてください」 ゆみ「しかし……」 佳織「えっと、加治木先輩は今も京太郎くんに教えてるんですよね?」 ゆみ「……それは、うん」チラッ 京太郎「ゆみさんも忙しいからずっとってわけじゃないですけど」 佳織「それなら私たちにも教えてくれると嬉しいです」エヘヘ ゆみ「……わかった。それならもう少しお世話になるよ」 桃子「決まりっすね!」 智美「それじゃあ私もお世話になろうかなー」ワハハ ゆみ「……蒲原の勉強を見ながらになるが、よろしく」 一同「よろしくお願いします!」 蒲原「ワハッ!?」 ………… ……… …… … ゆみ「じゃあまた明日」 京太郎「お疲れさまでしたー」 一同「さよならー」 ゆみ「さて、私たちも帰ろうか」 京太郎「はい」 ゆみ「……今日は家まで送ってもらっていいか?」 京太郎「もちろんです! というか毎日送るって言ってるじゃないですか」 ゆみ「君が大変だろう」 京太郎「そんなことないって言ってるのに……」 ゆみ「私の家がもう少し近ければ別なんだが……京太郎に無理をさせたくないという私の気持ちもわかってくれ」 京太郎「それは嬉しいですけど」 ゆみ「まあいいじゃないか。週に1回くらいは君に送ってもらってるんだから」 京太郎「……そうですね。それじゃたまにしか一緒に帰れない分、頑張って送りますよ!」 ゆみ「ああ……いや、ゆっくりでもいいぞ」 京太郎「……はい、じゃあゆっくりめで」 …… … ゆみ「――それは君らしいじゃないか」フフッ 京太郎「そんなことないですって」ムゥ 京太郎「……そういえば今日はなんで送らせてくれたんですか?」 ゆみ「うん?」 京太郎「今週は一度送ったじゃないですか。だから珍しいなって。いや嬉しいですけど」 ゆみ「ああ、なるほど。それは……その、今日君と、しただろう?」カアァァ 京太郎「? ……っ! は、はい」カアァァ ゆみ「あ、あのときはすぐモモたちが来ただろう? だからその、余韻というか、君と2人の時間が欲しかったというか……」 ゆみ「と、ともかく! だから君に送って貰いたいと思ったんだ」 京太郎「は、はい! その……俺も一緒にいたかったです」 ゆみ「そうか……嬉しい」ギュッ 京太郎「!」ドキッ ゆみ「……久々にこの状態でドキドキさせられたかな」フフッ 京太郎「くっ……今度俺がドキドキさせてリベンジしますからね!」 ゆみ(いつもさせられてるんだけどな)ギュッ 京太郎「ゆみさん?」 ゆみ「いや、楽しみにしてるよ」フッ ――加治木宅前―― 京太郎「ゆみさん、着きましたよ」 ゆみ「ああ、もう着いてしまったか」 京太郎「話してると早いですよね……やっぱり俺が毎日送りますよ!」 ゆみ「それはダメだ」 京太郎「強情ですね」グヌヌ ゆみ「それは君の方だろう」 ゆみ「……まあ、その代わりに」 京太郎「?」 ゆみ「……」コイコイ 京太郎「? はい」テクテク ゆみ「――」グッ 京太郎「えっ――!」 ゆみ「」チュッ 京太郎「」 ゆみ「…………」スッ ゆみ「……お、送ってくれたお礼だ。どう、だったかな」カアァァ 京太郎「えっと……」スッ ゆみ「うん? ――!」 京太郎「」チュッ ゆみ「!?」 京太郎「…………」フゥ 京太郎「こんな感じです」ニコッ ゆみ「ば、馬鹿か君は!?」カアァァ 京太郎「ち、違いますよ! 突然されたからよくわからなかったんでもう一度しようと……」 ゆみ「すぐやり返すやつがあるか!」 京太郎「で、でもちゃんと感触はわかりましたよ。柔らかくて……」 ゆみ「……ふぁ」カアァァ 京太郎「……や、やめましょうか」カアァァ ゆみ「あ、ああ。思った以上に恥ずかしいなこれは……」カアァァ 京太郎「それじゃそろそろ帰ります」 ゆみ「うん……なんだか寂しいな。いつもはこんなことないのに」 京太郎「俺もです」 ゆみ「……寄っていくか?」クイッ 京太郎「……ご両親いらっしゃるんですよね?」 ゆみ「母だけな」 京太郎「ま、まだ勘弁してください。心の準備が……」 ゆみ「まあそういうと思ってたよ」 京太郎「明日からはまた毎日部活で会えますね」 ゆみ「そうだな。……今度こそ全国へ行けるように鍛えるから覚悟するように」 京太郎「うっ。甘い部活生活はないんですかっ」 ゆみ「そういうのは部活の後だ」 京太郎「厳しいですね……まあ、俺も強くならないと」 ゆみ「ああ、私も頑張るから京太郎も一緒に頑張ろう」 京太郎「はい!」 ゆみ「……これからもよろしく。大好きだよ、京太郎」ニコッ カン!
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和「ゆーき」 優希「ん?」 和「前の質問の答えなんですけど」 優希「質問?」 和「好きな人が出来たら、という質問です」 優希「あー、あれ……(ちょっと恥ずかしいじょ)」 和「私もようやく、答えが出せそうです」クスッ 優希「え?」 -‐…‐- ´ `` . / \ ___ . / 〈i i 〈. / / / ! | 〈i i 〉 / ∧ /| |i | | | ¨ , || /! / ∨| |i | | |i |. ′ | / |/ | 八人| |i . , | Ⅵ斗ぅ气ト ムイ≫冬ト 从/ ′ | | 乂rツ ヒrツ.ムイ | . | | ,.,.,. 、 ,.,. .′ | , | | 、 , , | |./ | | } iト イ | | | | j{ うr≦ | | | /| | \ {`ヽ〕iト ..,,__| | /i i i| | i i i \ } i i i i i i i i| | 和「アタックあるのみです」ニヤリ 第五章 厨二病ギアス! 紅騎士と化した天使 高校に入りたての頃の私は、過去の自分を少々悔いていました 自分の中学時代は全然間違ってはいないものの、男性との付き合いがまるで無かったからです それは親友とも呼べるゆーきも同様のようで 時折二人で恋愛小説の話を膨らませながら、うわ言のように出会いが欲しいと呟いたこともあります 和「……はぁ」 厳格な父と母に、手塩にかけて育てられたお陰で私は完璧な箱入り娘と化していました 家も裕福でしたし、成績も優秀 麻雀では中学でインターミドルチャンプにもなり、この頃の私は天狗となっていましたね 中学を無事卒業した私は、どこか周りの男性を必要以上に見下すようになり、 若干高二病に感染していました 性格も相変わらず気取った敬語口調のままで、部活以外では必要最低限の友人しかいません まして、クラスメイト以外の男性との出会いなんてまるで…… 京太郎「よっ! 今日から俺も麻雀部なんだ、よろしくな」ニッ と、思っていた矢先になんと麻雀部に男子部員が入りました 今の時代、麻雀をやっている男性がいることにも驚きましたが もっと驚いたのは、彼が素人だったことでしょうか 彼を合わせてもわずが五人ほどの麻雀部 私は女性だけの部に男性が入ったことで、大分萎縮してしまったことを覚えています 彼は私が隣に座るだけで、なぜか急にそわそわしだし 京太郎「……な、なぁっ! 和は、その、麻雀が好きなのか?」 しかもなぜか呼び捨て――こんなのおかしいです 出会ったばかりの女子を呼び捨てしていいのは、かっこいい男の人だけだとゆーきが言っていました 優希「ね、ねぇ京太郎!」 京太郎「なんだ片岡?」 優希「ゆ、ゆゆゆ優希でいいじぇ!」 和「なんと」 ゆーきが認めたということは、彼はかっこいい男子だということです 久「はいはい。いいから入部手続きの紙をちゃっちゃと書いて」 京太郎「あっ、はい。っと」ポロッ 和「あ、落としましたよ」 私は彼が落としたボールペンを広い、彼に手渡そうとしました しかし、彼はそのボールペンを受け取らず、引きつった顔で 京太郎「だ、だだだ大丈夫! もう一本あるから!」アセアセ ヽ./ , ヽ ヽ冫 | / / /」 /} }゙`「丁ヽハ ! ! ! }-ィ |_,'_,,|-‐''/ / / .} /.| | | /. } | | . リ !.|. ト.、 ,. ──‐、 ト、 ィ゙ | |\/ //. / / ! !/!/ !从 /| .| !∧冫 //´ ̄ ̄ヽ', |人小|ヽ !.ィ爪沁ヽ. /./ /,.イ爪心ヽ.! イ/.//′ U } } l ヾ |/{ ⊂. ′ ´ ! ィ./ ト,ムノ ! , ,' ' γ⌒ⅵヽ弋二;;ノ ゝ-.″ | } | //', { ` 、 レ′ !. { !..',\ ノ ! U | `ー´\ ,. , / ! ! ! ! |. ` 、 ./| . ! ! ! ! ◯ | }` .. __ , イ | | | | | | } ィ‐┤. ├ .、| | | | | { 京太郎「(やべー、和の前だとてんぱっちまう!)」ドキドキ 何を緊張しているのでしょうか? 私は何も言い返せずに、そのボールペンを貰うことにしました それからは、淡々と日々が過ぎていきました 男性に対して免疫の低い私は、相変わらず彼に関わろうとせず ゆーきを介しての会話や、事務的な返事くらいしかありません 京太郎「お茶はいるか?」 和「はい。紅茶をお願いします」 特に彼に思うことも無かった私にとって この日々は少しだけ、心地よくも思えました このまま男性に慣れていけばいい そう考えていた時―― 私は、とんでもないものに出会ってしまったのです SAYOKO-SUBARA:とてもすばらなアニメがありますよ 和「アニメ?」 私は懐かしい先輩とチャットで麻雀をしていました その時に、彼女からアニメをオススメされたんです のどっち:なんてタイトルのアニメですか? SAYOKO-SUBARA:それはですね…… i`ヽ __r‐、 ┌───‐'^ヽ | |└、_f┘ rヘr───…¬ └─‐… ┐ 」 |  ̄ ̄} r‐┐ __ ' ー‐r‐=≦´___, 、 | { ____」 |\_/ } {_rへ j } \____, 〉 | │} _/| | r‐‐ '_ r‐rヘ、 / / / / ┌───‐┘ |  ̄ ̄´ | | `二 ┘ r─‐<__,/ / , ヽ、 └──── 、_」 L.ノ {_ . -‐ヘ `、 , -‐ ´ / \ 丶、 ─‐C‐O‐D‐E─G‐E‐A‐S‐S=───‐}__}──<_, -‐‐ ´──‐ヽ_r‐'─ 反 逆 の ル ル ー シ ュ 和「こーどぎあす?」 それはまさに、運命の出会いでした(恍惚) 和「……テロリストのお話、でしょうか」 私は早速、休日にDVDをレンタルして家で視聴することにしました 和「……」ジィー ジブンヲーセカーイーサーエーモー 和「FLOW、というアーティストですか」 OPもかっこよくて、作画も綺麗で 私は借りてきたDVDを夢中で見ていました そして、私は―― . .... `ヽ、 ...... ヽ、─-- .,_ .... `ヽ、 ─一 - _`' ‐-- ,_ ..... ヽ、 /!  ̄` ‐-  ̄`' - .,_ .. へ、 __,. /! /! l .......`' - .,_ ... ヽ、 __,. -‐_'"_,. / /てソ l l、 /! `' - _ .. ヽ、 ト-‐''"" / / ハt/ `" l lー/ l _,. -─ '" ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`' ‐- .,_ ..`ヽ 、 . \ l . / /`'-l / ,γ'´7-、`' l_,.-,"´ .... ... ... . ... `' ‐- .,_ `'ヽ、 .. .゙, . l l .l ! / ,゙ ゙, l-'/ _,.- ─一 ´ ̄ ̄ ̄ ̄`' .── -- ., _ `'‐-.,_ ゙, . l l. ! l !,゙ ,゙ l l / ヽ て==-rz ...... `'‐-.,_ `ヽ, ヘ . ゙, ゙, l l{ !ヽ、.,゙ _/ i ノ/`ー──} / . / r- 、 ........`' ‐-.,_ ヽ、 . ヽヽノ,l l ヽ l  ̄フ//´} // . . / ___ / j ..... `' - .,_ \ .ヾ, lミ,'ヘ`ー‐-'/-' l j ,' ,.-‐'´.... ... .. ̄ ̄ ̄,'フ、 /─ - .,_ ....`' - ヽへヾ,ヽ`/斤,イl lノ 〃.,.-‐'´ ノヽ、 l ´〈  ̄`' ─ - .,_ >- 、', - _ ヾ、!`'ヘ } ヽ l / ,ィ'´, ィ、`゙' - .,_ / ノ .. j / ヽ .....`゙' ─- .,__/ .`ヽ了__ヽ_!__o_jノ/' " _,. - ヽ `' ‐- .,_. / . /_,、_ノ { . j-‐''""゙´ ̄ ̄ ̄_,.二 ニ===- -'一‐- .,_ . ヽヽ- .,_ ̄  ̄ _,-=zzzzシ _,.-≫ / /"´ ヽ,. へ l _,. - ─ '"ニ二 -─ ''""´ ̄ ̄/ ̄ ̄ ̄` "ァ-z==ヾ、  ̄'-=三Zシ _, ィz -'"'´ヽ_'___ / ノ、 lニ-,r-‐'"´ ̄`ヽ、 {' ' /!l !l ヽへ、 ...._,. -‐'==-'"´´ 7 . ./ }, .フ´ 〉-,/⌒! \、 / / !l j l _,z=1l`ーr -<'" ̄'<ヽ-、 / / _ y´ / Y´ / `ー-, `'- _/ _,イ ヽl !/-' l{! l! l >- _ _/r- 〉、 _,.-'´ 、,.-‐'-、 / / _ / /j j!ー- .,_ノ、 / l j/ヽ 、 !l!;; ;l! l てz<'",.-‐'_/ ヽrz、-っ_'_,.-'´ / / ソ // lヽ ,/ ! /`' .,_ ヽ .. l ! ヾ、ゞ、l! l  ̄ ̄ ̄ l _,.- 二ニっ /ー'7`ヽ_/∠/ ノ´ ,/ .. . l/ `'- ヽ l ! l l !z lヘ、 ヽ 〈 , ゙ / _,. z='シ _,.ノ _ __ / ヽ、 l ! ! li l!ヽ \、_ ヽ_j / / _,z=Z=ニ_,. -'"´`¨¨¨ ´ `ー-'゙ ヽ、 ゙,゙, l !l l! l, `ヽ、‐- .,_ / /∠z≠''"´ ヽ、 \ ゙, ゙, !゙, ヽ r- .,_ `'=z.,_ ' ─- .,__ 和「わ、私にはゼロしかいません……//」ポワーン 私はテレビの中のゼロに恋をしてしまいました ※ゼロ(アニメ コードギアスの主人公、ルルーシュが扮するテロリストのリーダー CV福山潤) 和「しかもこのカレンという少女……どこか私に似ています」ドキドキ ※カレン(アニメ コードギアスのヒロインの一人 ゼロを信頼し、付き従う忠犬のようなキャラ CV小清水亜美) 和「はぅぁっ……」 私は一日でDVD全てを見終わりました R2まで全て……アレは至福の時でしたね 私は身も心もすっかりギアスにハマり いつの間にか、自分が本物のカレンになったような感覚に陥っていました 学校に通っている時には、アニメの中のカレンのように病弱な少女の姿を偽り 女子M「ねーねー原村さん。一緒におにぎり食べてほしいの」 女子H「わっほい! 一緒に食べようよ! クラスメイトだもんげ!」 和「ごめんなさい……体調が、悪いので」コホコホ 帰宅した後に 部屋の中では髪をかきあげて 和「たくっ、いい子ぶるのも疲れるわぁー」コキッコキッ などと隠れて言ったりしていました 当然、カレンに憧れてホットパンツに上はチューブトップ 少し胸がキツくて溢れることも多々ありましたが、私は満足でした 和「……」 しかし、私のなかで一つだけ満足出来ないものがありました それは―― 和「はぁ、ゼロ……」 ゼロの不在です いくら私がカレンになりきろうと、そこにゼロがいなければダメなのです ゼロのいないカレンなんて、ルーの無いカレーと同じです ネタの乗っていないお寿司と同義です ゴミです カスです 扇死ね 和「あぁ、ゼロぉ……」クチュッ 私はこの日、生まれて初めてオナニーナになりました ※オナニーナ(コードギアスに出てくる女キャラ レズっ気があり、作中でオナニーを披露したメガネ) ゼロの不在に悶々とした日々を過ごしていた私ですが ある日、全てを変える出来事に出会いました 和「あ、須賀君」 部室に入ると、そこには須賀君だけがいました そういえば、しばらく彼と話していなかったことを思い出し 私はカレンから得た勇気を持って彼に話しかけます 京太郎「ん? あぁ、和か」 和「えっ!?」ゾクッ 耳を疑いました それも無理はありません なぜなら、彼の発した言葉のトーン……声、全てが完璧にゼロそのものだったからです 京太郎「ごめん。考えごとをしていたんだ」 和「あ、いえ! べ、べちゅにっ!」 今度の爽やかな声はルルーシュ状態の声 はぅぁ……前は気付きませんでしたが、彼の声は福山潤さんに似ています 京太郎「どこが具合でも悪いのか?」 和「い、いいいいいえ!? なんでもありません!」ドキドキ この時、私は思いました 私にとってのゼロは須賀君しかいない 思えば彼はかっこいいですし、私に優しくしてくれます 麻雀が弱いというのも、ヒョロヒョロなルルーシュだと思えば可愛いポイントですしね 和「(あぁ、ゼロ)」 京太郎「?」ゾクッ この日から、私の彼への執着は始まりました 私は須賀君をゼロと決めつけ、部活の時はなるべく彼に接近しました とは言っても、まだまだ男性に話しかけることが苦手だった私は 毎回ゼロの隣の席に座ったり、彼が使用したカップやフォークを舐めたりしていました 時折、既に綺麗に拭き取られていることがありましたが そういうマメな掃除をするゼロは流石だと思いました そして私はゆーきづてに彼の住所、電話番号を聞き出して ゼロの個人情報も手に入れることができました ゼロの住所をゲットした私はさっそくゼロ邸周辺に座り小便(マーキング)をし 彼の家を観察しました 手には通販で買ったトランシーバーを常備し 時折、誰相手でもなく 和「こちらカレン。ゼロに異常はありません」 などと、架空の報告を繰り返していた 京太郎「(なんか最近、家の周りに犬の小便されすぎじゃないかな 観察の結果、ゼロには飼っているペットのカピバラがいること 休日によく、カピバラとジョギングをする習慣があることが判明しました 和「……しかし、このままでは」 私はずっと彼を見守るだけで終わってしまう なんとか彼にもゼロの自覚を持ってもらいたい そう考えた私は持ち前の頭脳を活かし、作戦を練ることにしました この頃の私は自分のことを完全にカレンと思い込んでいて ルルーシュが使った(という設定)のチェスの駒を弄りながら至高したり その駒でオナニーナになったりしていました 和「……そうですね」 長い熟考の末、私が編み出した作戦はこうです 今の須賀君は皇帝によって記憶を消された状態 ならば、記憶を思い出させる為にゼロの小道具を見せれば魔神が目覚めるハズ 作戦というより、ただの設定でした 和「そうと決まればゼロスーツですね」 私はさっそく通販でゼロのコスプレグッズを買おうとしましたが 最近の度重なる浪費でお小遣いが足りないという事態に陥りました そこで仕方なく、私は近くのドンキでスケキヨマスクを買って、それを代用することにしました 私はこれに追い討ちをかけるべく ゆーきから聞き出した、彼のアドレスにメールを送ることにしました その内容が、こちらです 『はじめまして 紅騎士、紅月カレン(K・K)というものです 須賀君を初めて見た時、ついにかの魔神ゼロが地上に降臨したのかと思い、驚きました よって僭越ながらあなたをゼロと呼ばせていただきます そして勝手ではありますが、これからあなた専属の騎士(彼女)を務めさせていただきます とは言ってもかつての騎士の力は失われています故に 今の私には麻雀でわからない問題を解説する程度のことしかできません。 もしわからない問題があったら、気軽に私を頼ってくださいね(*^_^*) あと、私は表向きに存在しないことになっており(特にブリタニア人には気付かれたくありません) 極秘であなたの手助けをするので、このことは誰にも言わないでください 約束です 紅月カレンより(チェスのナイトの画像添付) P.S. 夜にジョギングをするときは気をつけてくださいね(笑) 一人だけでは無防備です』 / / ./ ,ィ ヽ ヽ_ / / ./ // /! |l! .lY' ) ; i くlハ //,ィ / .| リ! j l } l! |イl! ' _`Vメ、 l / __.! ./_l/__ ノ l i='ヽ ゝゝ| ;´んィ !` =j/__ノノイ /¨T ヽヽ || l 弋_丿 'んィ !.ヽ// ,' ! } } || l 、、、 弋_丿 // .,ヘ .! j/ / ̄ \ || l ' 、、、 // ./イ | | ア | || ゝ. __ // ./. ! | | リ .! || | l > ´‐-' _イ//∥| l | <. で | |l!. l_L ;ノ .ト!¨ T¨ェ //.∥ll! l | .| す ! l|-、 ヽ .l! ̄` | . .// /l!ll| .! | .! ね .! /-、 ヽ ヽ l ̄ ̄l .// / ヽ! .! ! \__/. / | >ヽ ヽ . . l l;'/// /\ .| |. / l . /ヽ ヽ ';. ヽ / ////、 \ | 人.. V } ! ヽV/'/l;;;_/ Y ..人 !. / ヽl l ! [__] / .l i/ ヽ| 我ながら完璧な内容です これなら彼も、ゼロとして私を認めてくれるに違いありません 次の日 久「優希! あれだけ言ったのに! また須賀君を裏切ったの!?」 優希「私じゃないじぇええええええっ!!」ビェェェンッ 京太郎「部長! まだ優希だと決まったわけじゃ!」 まこ「……」 なぜかゆーきが泣かされていました 一体何がどうなっているのでしょうか それから数日間待ったものの、ゼロからの返信はありませんでした 私はアピールが足りなかったのかと思い、追撃メールを送ることにした 『物理と化学も教えますよ^^』 和「返事はありませんでした」ポツーン それでも私はどうにか、彼に振り向いて貰いたくて再び作戦を練りました そこで思いついたのが、染谷先輩のお店で行われるコスプレイベントでした つい先日、店員が好きなコスプレをして接客するバイトをやらないかと誘われていたのです 和「(これで須賀君がゼロの格好を)」 私は勇気を振り絞って、須賀君にも声をかけました 京太郎「え? 染谷先輩のお店で?」 和「はい。衣装は、私が用意しますよ」ニッコリ 京太郎「……うーん、じゃあやろっかな」 和「あ、ありがとうございますっ!」 私はその日、須賀君がゼロのコスプレをするところを想像してオナニーナしました この頃にはお小遣いも溜まっていたので、ゼロスーツも購入済みです 後はその日を待つだけ 私は一人、ほくそ笑んでいました そして当日 私はカレンのコスプレをして、咲さんと一緒にお店で待っていました 咲「楽しみだねー」 和「はい」 咲さんはアーニャの格好で楽しそうに笑っていました オレンジとお幸せに、咲さん 和「(さて、問題は須賀君ですが)」 後は彼の到着を待つだけ 和「(前日にゼロスーツは渡していますし、問題はありません)」ドキドキ 高鳴る胸の鼓動 私はそのときを静かに待ち…… ガチャッ 和「!!!」 遂に、お店の扉が開かれました 和「すが……」 京太郎「どうだ! これ、似合ってるかな?」 ___ _ 、 ヽ _,. -─'"`ー- ,ヽ,}l _,.- _,ィ´" ., .- .─ . . - . . . . ! . `⌒≦、 _zフ'"´,.‐'´ . . . . ._,.-‐'´. . . .! . .、 . . . 二ヽ、 ,イ/ ' _,. . . . . . /'", . . . . . . . l } . ̄≧, ヽ /'/´ . / . . . . //' . . ./ . . . . .l l . `ヽ、ヘ イ ./ .‐---' . ./ ./ ./ ./ . . / ! .lノ !ヽ ヽ \ .ヽア フ { . /ノ .フ .7 ./ . / .{ . . ./! .lノノ l ヽヘ ! } ヽ} / / / / . ./ . l . { . .{ . . l .ー‐rイl ハ l l l l } j ノ .l_,ソ! . .l . .j! /! . l . . l . . . . .j . /l / }! j! .} l} !l 卞 イ、ヽ lVチ=l .lzl lヽ. . . .ハj/ /ノ ノ斗r l /j ヽ!ヽ ヽ .! r千ォzミヽヘヽ . l !/i≦チ,rヘノノノ'´ `ヘr≦ヽ}丐fェ!、 ヾ{_ イrf月}ノイ彳〉 ヽ,l  ̄ ̄´ . l `  ̄ ̄´ j_ノN ヽ | /_,. -──‐, _,. -、ノ .\ __'__ / .| r───l 匸゙'.r-´ヽ jヽ、´ ー-`' /r、__,| | . | l | | . . .lニz、` 、__,/z=〆 | | . |_ _,. -──- 、 | | | . . l `ヾ'/ ` 了| ヽ . /,> '" . . ゙, | /..| . . /j r-, j' } ィ-ヘ / | /. ,.-‐'" .. . l |ヽ | / / {!^l } lイ l /⌒!} / ,.゙ /. / . . .. .j ___,.ノ} | |´ / /j / ! { l / ノ l . ィ, _. _,.ノ- ─- 、 r-─'´ ̄ j | | / ヽ! V /ノ /.,_ j l //,/ _,.-ニZ-''"ノ .. .ヽ | | |r‐7、 !l 〆 / Y / / /'´ _〆"´ j ,.- '´ ..ヽ | . / j | l } j / /7 / / ノ"´〈 ノフ .. _/´,. - ── - .,_ ヽ 和「す、スガァァァァァァァァァァクゥゥゥゥゥ!!!?!!」ガッタァーン! 私はもんどり打って雀卓にダイビングを決めました なぜ、なぜですか!? なぜ須賀君がスザクに!? 私が渡したゼロスーツは!? ※スザク(コードギアスの登場キャラの一人 ルルーシュの親友 言動がうざい為に ルルーシュファンからはウザクと呼ばれることもある) 京太郎「え? 大丈夫か和!?」 咲「和ちゃん!?」 二人が心配して私に駆け寄ります これがゼロだったらどれだけよかったことか 和「す、須賀君。なぜ、その格好……?」ブルブル 京太郎「ああアレか? 染谷先輩にマスクはやばいじゃろって言われてさ」 和「?!!?」 咲「それで私がセットで頼んだこの服なんだよねっ」 京太郎「ああ。ラウンズセット? だっけ?」 咲「えへへ、一緒にナイトメア乗ろうね」 和「(あ、アアアアアアアアニャアアアアアアア!!!!)」ブルブルブルブル 私は衝撃のあまり、ちょこっと失禁していました 涙を見られぬよう、トイレに駆け込み股間を拭く 今までに無い、最高の屈辱でした 和「……」 京太郎「お待たせしましたー」 ゆみ「いい格好だな」 桃子「たまにはこういうお店もいいっすねー」 咲「京ちゃん、記録」パシャッ 京太郎「お、かっこよく撮ってくれよ」ニヤリ 和「……」ブルブルブルブル こうして私は、スザク姿の須賀君が咲さんと仲良くしているのを見せつけられました アーニャ許すまじ 私はその日、帰路に着いてから狂ったようにオナニーナになりました 和「……はぁ」 その日から、私は生きる気力を失ってしまいました 彼にはアーニャがいる スザクなのにアーニャとカップリング 意味が分かりません 和「う、うぅ……ゼロ、須賀君」ジワッ 私は狂ったように泣きました 部屋の外では無駄にディートハルトに似た声の父親がうるさく叫んでいます 恵「どうしたんだ和!? ゼロか! ゼロは素晴らしき逸材なのか!?」 お願いですからその口を閉じてください それからどれくらいの時が経ったでしょうか 学校を数日休み、私は部屋の中で食事も取らずに篭っていました 和「……」 瞳も虚ろなまま、私はベッドの上で泣き腫らした顔を上げました それは、携帯の着信音に反応したからです 和「……須賀、君?」 番号は須賀君から 何か……あったんでしょうか? ピッ 和「も、もしもし……?」 私は恐る恐る携帯を取りました すると―― ?「カレン。いつまでそうしているつもりだ?」 和「え?」 ?「お前は我が部のエース。勝手に抜けられては困るんだがな」 和「~~~~っ!?」ビクビクッ それはまさしく、ルルーシュ いえ、ゼロの声でした 和「な、なじぇ、なーじゃ、なじ、なじぇ、なぜっ!」 私は数日声を出していなかったことと 緊張のあまり、声がおかしくなってしまいました すると、電話先の声がこう言います ?「窓から外を見ろ、カレン」 和「っ! (外!?)」ダッ 私は急いでカーテンを開きました 暗い部屋に、久方ぶりの眩い光が注ぎ……顔をしかめながらも 私はそれを見ました ,.....、 〈 〉 { } ` ´ i i i i ' ' ' ' ' ', / ム / ム / /`|l| \ ム { ′ |l| \ ム 乂{ |l| `ヾ; ` |l| }! |l| ソ |l| |l| |l| |l| _|l|_ |l| |l|l|l| |l|l|l| `|l|´ |l| 和「!!?」 逆光で姿はよく見えませんが、あの電灯の上にいる人影 あの孤独なシルエット……紛れもなく、ゼロ ?「久しぶりに顔が見れて安心した。学校でお前を待つ」バッ 和「あ、ゼロ!!」 ゼロは電話越しにそう告げると、街灯から飛び降りて去っていきました 3m以上はある街灯から飛び降りるなんて…… 和「……無理、しちゃって」クスッ ドンドンドン 恵「和! 今、外に! 外にゼロがいたんだ! カメラに撮ったぞ!!」ドンドンドン 和「須賀君……ありがとうございます」ポロポロ 翌日、久しぶりの学校ではみんなが私に声をかけてくれました 咲「和ちゃん! お帰りなさい!」 優希「心配したじぇ!」 まこ「まったく。体調管理には気をつけるんじゃぞ」 久「全国はアナタ抜きじゃ戦えないのよ?」 和「……はいっ!」 そして、私の大切なあの人も 京太郎「よう、和。具合はどうだ?」 和「はい。お陰様で」クスッ 京太郎「べ、別に俺は何もしてないというか、その」アセッ 和「ふふ、もういいんです。私には、これさえあれば」スッ 京太郎「ロケット? 中に何か写真でも入れてるのか?」 ,>─. .──- .ィ─-、._ __┌.、/ \/ | | ∨′ . . . ', }. ,ゝ / ト、 ∨ ゙i { / ,.! ! ! . .| .| | | ', ! ! } ',;;;;ィ゙ ヽ ! .{ { | | | 」| .| | ィ‐十ト| | } } \ / |/{ |.!.| {斤人|ヽj\| .レ゙リリル ノ ィレ′ ヽ .{',从|レィ==、 ィ==x .リ/ |」| ├┤| 沁 ノ/ ! | . .|',| 人 r─‐┐ ハ/ / | | . .| | |> , `.-- ' ,∠// /! | | . .| | . |ィ‐=_,,} ー {.__//゙ /_.| i| |... | | ! リ.| {_ __.//゙ / ヽ!| | . .| .| ! / /_,ヽ.∠ィ'/ /─=|| | . .| .| / /─'、,..ィ‐-、_,..| | |_ || | . .| .i! ../. . . . | ∨ ゙< 小. | . .| .{ ! ∨ . ヽ`>、 ∨ |. ) |. . | | { . } ! ! | .. |∧ ', . . . i. ..ノ| | リ | ../ ヾ.\__, 人 ,.イ〃.ノ/ ゝ | `ーイ / | /゙_.∠.ィ゙/ | \.|_ / ! ,ィ゙ {" ∧ \ } / ∧ 和「はい。でも、中は内緒です」クスクス 街灯から飛び降りる瞬間に、撮ってくれた写真 それは今でも私の胸の中に 和「私の、好きな人の写真ですから」 京太郎「え、えええええ!?」ガターン 和「(見せられるわけ、ないじゃないですか)」ギュッ /⌒\人/⌒ヽ ノ \(○)/ ヽ Lノ⌒ ( ( ⌒\_」 く \ だって、アナタのことなんですよ? ねぇ、須賀君―― 第五章 厨二病ギアス! 紅騎士と化した天使 カンッ